ヨークシンシティ
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「返答は?」
「明日、また同じ時間に」
クラピカを見送ると、ナマエは動き出した。
「何をする気だい?」
「旅団員の前でなかったら、使っても問題ないでしょ?」
ヒソカの瞳を真っ直ぐに見つめ、ナマエは微笑んでみせた。
「【十六夜(イザヨイ)】、出てきて」
ナマエが声をかけると、廃墟の窓から1羽の小型の鷲が中に入ってきた。
「クラピカ君を追って。彼が旅団員の誰かと接触したら、直ぐに教えて」
【十六夜】は小さく鳴くと、また窓の向こうへと消えて行った。
【十六夜】を放ってから日が変わり、9月2日の夜。アジトの屋上で空を見上げていたナマエの元に、【十六夜】が戻ってきた。
「ご苦労様、【十六夜】」
その背を優しく手の甲で撫でてやると、ナマエは【十六夜】をその場に残しアジトの中へと入った。
「ちょっと出かけてくる」
団長の目の前に立ち、ナマエは許可を求めるでもなく言い切った。
「駄目だ」
「何で?納得出来る理由はあるの?」
「単独行動は許さない。それだけだ」
「……ヒソカ、付いてきて」
団長から目を離さずに、ヒソカに向かって声を掛けたナマエ。ヒソカはその声にすぐさま反応した。
「OK♥」
「単独行動じゃないから、もう問題ないでしょ?」
「……何が狙いだ?」
本から視線を上げ、ナマエを見据える団長。
そんな彼から視線を逸らさずに、ナマエは答える。
「ヒソカと一緒。悪巧み」
ニタリと笑うと、ナマエは団長の言葉を待たずにアジトを後にした。
「いいのかい?」
「何がだ?」
「アイツ等行かせて、さ」
マチがナマエとヒソカが出て行った出入口を見ながら、団長に訊いた。
「いいも何も……アイツ等の悪巧み、気にならないか?」
「え?」
「オレは気になる。だから、泳がせる事にしただけだ」
喉の奥でクツリと笑うと、団長はまた本に視線を戻した。
アジトから離れ暫く経った頃、ナマエの頭上高くを【十六夜】が追いかけてきていた。
「先導して!【十六夜】!!」
ナマエの声に反応した【十六夜】は、高度を下げてナマエの視認出来る高さを飛行した。
どれだけ走ったのかは判らない。ただ、【十六夜】が遥か前方でクルクルと回っている事だけは認識出来た。
「彼処か……ヒソカ、急ぐよ!!」
「……了解♦」
一気に加速した2人。
やがて2人の視界には、ウヴォーとそれに対峙するクラピカの姿が入り込んできた。
「ヒソカは此処にいて」
「嫌だ、と言ったら?」
「そんな事言わないよ、私の知ってるヒソカなら」
「……本当、ナマエには敵わないよ♣」
「行ってくるね」
悲しげな笑みを残して、ナマエは前方で対峙している2人の所へと疾走していった。
「…………実に不快だ。手に残る感触。耳障りな音。血の臭い。全てが神経に障る。なぜ貴様は何も考えず!!何も感じずにこんなマネが出来るんだ!!答えろ!!」
「殺せ」
ウボォーが死を恐れていない声音で答えている。
「最後のチャンスだ。貴様の心臓に戒めの楔を差し込んだ。私が定めた法を破れば、即座に鎖が発動し、貴様の心臓を握りつぶす!!定められた法とは、“私の質問に偽りなく答える”事!!それさえ守れば、もう暫く生かしておいてもいい」
ウボォーは冷めた目でクラピカを見ていた。
「他の仲間はどこにいる?」
「くたばれ。バカが」
ウボォーが発した言葉に反応し、クラピカが差し込んだ鎖が反応した。ウボォーはそれにより、大量の血を口から流して倒れた。
「自ら命を捨てるなんて事、許さないよ」
突然響き渡った第三者の声に、クラピカはピクリと反応した。
「ナマエ……さん。何故此処が?」
「私の能力の1つでね、クラピカ君を尾けてたの」
「な……に?!」
「おいで、【十六夜】」
ナマエが腕を上げると、そこに小型の鷲が留まる。
「このコにキミの後を付けさせてた。キミがヒソカ以外の旅団員と接触すると思ったからね」
「明日、また同じ時間に」
クラピカを見送ると、ナマエは動き出した。
「何をする気だい?」
「旅団員の前でなかったら、使っても問題ないでしょ?」
ヒソカの瞳を真っ直ぐに見つめ、ナマエは微笑んでみせた。
「【十六夜(イザヨイ)】、出てきて」
ナマエが声をかけると、廃墟の窓から1羽の小型の鷲が中に入ってきた。
「クラピカ君を追って。彼が旅団員の誰かと接触したら、直ぐに教えて」
【十六夜】は小さく鳴くと、また窓の向こうへと消えて行った。
【十六夜】を放ってから日が変わり、9月2日の夜。アジトの屋上で空を見上げていたナマエの元に、【十六夜】が戻ってきた。
「ご苦労様、【十六夜】」
その背を優しく手の甲で撫でてやると、ナマエは【十六夜】をその場に残しアジトの中へと入った。
「ちょっと出かけてくる」
団長の目の前に立ち、ナマエは許可を求めるでもなく言い切った。
「駄目だ」
「何で?納得出来る理由はあるの?」
「単独行動は許さない。それだけだ」
「……ヒソカ、付いてきて」
団長から目を離さずに、ヒソカに向かって声を掛けたナマエ。ヒソカはその声にすぐさま反応した。
「OK♥」
「単独行動じゃないから、もう問題ないでしょ?」
「……何が狙いだ?」
本から視線を上げ、ナマエを見据える団長。
そんな彼から視線を逸らさずに、ナマエは答える。
「ヒソカと一緒。悪巧み」
ニタリと笑うと、ナマエは団長の言葉を待たずにアジトを後にした。
「いいのかい?」
「何がだ?」
「アイツ等行かせて、さ」
マチがナマエとヒソカが出て行った出入口を見ながら、団長に訊いた。
「いいも何も……アイツ等の悪巧み、気にならないか?」
「え?」
「オレは気になる。だから、泳がせる事にしただけだ」
喉の奥でクツリと笑うと、団長はまた本に視線を戻した。
アジトから離れ暫く経った頃、ナマエの頭上高くを【十六夜】が追いかけてきていた。
「先導して!【十六夜】!!」
ナマエの声に反応した【十六夜】は、高度を下げてナマエの視認出来る高さを飛行した。
どれだけ走ったのかは判らない。ただ、【十六夜】が遥か前方でクルクルと回っている事だけは認識出来た。
「彼処か……ヒソカ、急ぐよ!!」
「……了解♦」
一気に加速した2人。
やがて2人の視界には、ウヴォーとそれに対峙するクラピカの姿が入り込んできた。
「ヒソカは此処にいて」
「嫌だ、と言ったら?」
「そんな事言わないよ、私の知ってるヒソカなら」
「……本当、ナマエには敵わないよ♣」
「行ってくるね」
悲しげな笑みを残して、ナマエは前方で対峙している2人の所へと疾走していった。
「…………実に不快だ。手に残る感触。耳障りな音。血の臭い。全てが神経に障る。なぜ貴様は何も考えず!!何も感じずにこんなマネが出来るんだ!!答えろ!!」
「殺せ」
ウボォーが死を恐れていない声音で答えている。
「最後のチャンスだ。貴様の心臓に戒めの楔を差し込んだ。私が定めた法を破れば、即座に鎖が発動し、貴様の心臓を握りつぶす!!定められた法とは、“私の質問に偽りなく答える”事!!それさえ守れば、もう暫く生かしておいてもいい」
ウボォーは冷めた目でクラピカを見ていた。
「他の仲間はどこにいる?」
「くたばれ。バカが」
ウボォーが発した言葉に反応し、クラピカが差し込んだ鎖が反応した。ウボォーはそれにより、大量の血を口から流して倒れた。
「自ら命を捨てるなんて事、許さないよ」
突然響き渡った第三者の声に、クラピカはピクリと反応した。
「ナマエ……さん。何故此処が?」
「私の能力の1つでね、クラピカ君を尾けてたの」
「な……に?!」
「おいで、【十六夜】」
ナマエが腕を上げると、そこに小型の鷲が留まる。
「このコにキミの後を付けさせてた。キミがヒソカ以外の旅団員と接触すると思ったからね」