ヨークシンシティ
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「移動場所を知ってる奴の情報は聞き出したんだろう」
『もちろんだ。地下競売を仕切るのは、マフィアンコミュニティーで6大陸10地区をナワバリにしている大組織の長達、通称【十老頭】がその元締だ。この10人がこの時期だけ一か所に集まり、話し合いによって様々な指示を出すそうだ。実際に動くのは【十老頭】自慢の実行部隊【陰獣】。それぞれの長が組織最強の武闘派を持ち寄って結成したらしい』
「なるほど。警備に【陰獣】が参加してなかったことからみても、オレ達の介入は知らなかったと考えていいだろう」
『そうだな。言われりゃ確かに警備は呆れる程にお粗末だった』
「――で、競売品の移動手段には何を使った?」
『それがよォ、【陰獣】の構成員がたった一人で来たそうだぜ。手ぶらでその金庫に入って、手ぶらで出て行ったってよ。梟と名乗る大柄の男だ』
「シズクと同じタイプの念能力者か」
『おそらくな』
「向こうも500人近い客が消えたことで気付いたはずだ。『敵は同じく念能力者』」
『戦っていいよな?』
「もちろんだ。追手相手に適当に暴れてやれよ。そうすれば【陰獣】の方から姿を現すさ」
「あっと、忘れてた♠今日、人と会う約束してたんだ♦行ってくるよ?」
団長に近づきながら、ヒソカは告げた。
「ああ、構わない。明日の午後6時までに戻ればな……悪巧みか?ヒソカ」
「もちろん♥あ、ナマエは連れて行くよ♣」
「好きにしろ」
「うん♥」
ヒソカはナマエの手を引いて、アジトを後にした。向かったのはアジトから離れた所にある廃墟。
「……で、こんな所に連れだして何するつもり?」
「言っただろ?人と会う約束をしてるって♦」
「そっ……」
廃墟の一室にあるベンチに腰を下ろしたヒソカの隣に、ナマエは腑に落ちない所があるものの黙って座った。
特に会話もなく、黙々とトランプ占いをするヒソカ。
一通り占うと、背後から一人分の気配が近づいてきた。
「早かったね♥」
まるで誰が来たのか解っていた様に言うヒソカの言葉にナマエが振り向くと、そこにはクラピカがいた。
「クラピカ……君?!」
「ナマエさん……何故貴女がヒソカと一緒に…………?」
「一応、恋人だからね」
ヒソカを見遣りながら、ナマエは気恥ずかしそうに頬を掻いた。
「安心しなよ♣今、キミと戦る気はないから♦」
「……無駄話はしたくない。早速お前達の事を聞かせて貰おう」
「そうかい?それじゃ……旅団は構成員13名でその証はナンバー入りのクモのタトゥー♥メンバーは突然入れ替わることがある♦入団志望者が在団員を倒せば交代♣それ以外で欠員が出ると団長がメンバーを補充する♠活動は主に盗みと殺しで、たまに慈善活動もする♥」
「そこまでは知っている」
「ボクも2・3年位前に4番の男と交代で入った♦目的は団長と戦うことなんだが、なかなか達成できなくてね♠ガードが固いんだ♣常に最低2人は団長の傍に居る♦そして一度仕事が終わると姿を消して、手がかりすらつかめなくなる♣そこでお互いへの結論だが、一人では目標達成が困難だと思わないか?」
「何が言いたい?」
「団員の能力を教えようか?ボクが知ってるのは7人だけだがね♥ボクと組まないか?」
3人の間を、暫しの沈黙が流れる。
「さあ、どうする。キミ次第だ♦ボクと組むか♥一人でやるか♠」
その時、クラピカの携帯が鳴った。
「どうぞ♥」
「私だ」
『クラピカ!大変よ!!旅団の11番が逃げたわ』
「何!?奴が!?自力でか?」
『いいえ!旅団の仲間がコミュニティーの連中に化けてきたらしいの。どうやらリーダーが電話で連絡した時にはもう入れ代わってたみたいよ!おそらくリーダーは殺されたわ……私達はパターンBに向かってる。すぐに戻ってきて!』
「…………ヒソカ、一つ聞く。【緋の眼】の行方を知っているか?」
「残念だが、ボクが入る前のことだ♠団長は獲物を一頻り愛でると全て売り払う♣【緋の眼】も例外ではないはずだ♦それ以上の事は知らない♠……一つ言えることは、頭を潰さない限りクモは動き続ける♥組むかと聞いたが、一蓮托生ってわけじゃない♣情報交換を基本としたギブアンドテイクだ♥互いの条件が合わなければそれ以上の協力は無理強いなし♦気楽だろ?」
クラピカは黙ってヒソカに背を向け、立ち去ろうとしている。
『もちろんだ。地下競売を仕切るのは、マフィアンコミュニティーで6大陸10地区をナワバリにしている大組織の長達、通称【十老頭】がその元締だ。この10人がこの時期だけ一か所に集まり、話し合いによって様々な指示を出すそうだ。実際に動くのは【十老頭】自慢の実行部隊【陰獣】。それぞれの長が組織最強の武闘派を持ち寄って結成したらしい』
「なるほど。警備に【陰獣】が参加してなかったことからみても、オレ達の介入は知らなかったと考えていいだろう」
『そうだな。言われりゃ確かに警備は呆れる程にお粗末だった』
「――で、競売品の移動手段には何を使った?」
『それがよォ、【陰獣】の構成員がたった一人で来たそうだぜ。手ぶらでその金庫に入って、手ぶらで出て行ったってよ。梟と名乗る大柄の男だ』
「シズクと同じタイプの念能力者か」
『おそらくな』
「向こうも500人近い客が消えたことで気付いたはずだ。『敵は同じく念能力者』」
『戦っていいよな?』
「もちろんだ。追手相手に適当に暴れてやれよ。そうすれば【陰獣】の方から姿を現すさ」
「あっと、忘れてた♠今日、人と会う約束してたんだ♦行ってくるよ?」
団長に近づきながら、ヒソカは告げた。
「ああ、構わない。明日の午後6時までに戻ればな……悪巧みか?ヒソカ」
「もちろん♥あ、ナマエは連れて行くよ♣」
「好きにしろ」
「うん♥」
ヒソカはナマエの手を引いて、アジトを後にした。向かったのはアジトから離れた所にある廃墟。
「……で、こんな所に連れだして何するつもり?」
「言っただろ?人と会う約束をしてるって♦」
「そっ……」
廃墟の一室にあるベンチに腰を下ろしたヒソカの隣に、ナマエは腑に落ちない所があるものの黙って座った。
特に会話もなく、黙々とトランプ占いをするヒソカ。
一通り占うと、背後から一人分の気配が近づいてきた。
「早かったね♥」
まるで誰が来たのか解っていた様に言うヒソカの言葉にナマエが振り向くと、そこにはクラピカがいた。
「クラピカ……君?!」
「ナマエさん……何故貴女がヒソカと一緒に…………?」
「一応、恋人だからね」
ヒソカを見遣りながら、ナマエは気恥ずかしそうに頬を掻いた。
「安心しなよ♣今、キミと戦る気はないから♦」
「……無駄話はしたくない。早速お前達の事を聞かせて貰おう」
「そうかい?それじゃ……旅団は構成員13名でその証はナンバー入りのクモのタトゥー♥メンバーは突然入れ替わることがある♦入団志望者が在団員を倒せば交代♣それ以外で欠員が出ると団長がメンバーを補充する♠活動は主に盗みと殺しで、たまに慈善活動もする♥」
「そこまでは知っている」
「ボクも2・3年位前に4番の男と交代で入った♦目的は団長と戦うことなんだが、なかなか達成できなくてね♠ガードが固いんだ♣常に最低2人は団長の傍に居る♦そして一度仕事が終わると姿を消して、手がかりすらつかめなくなる♣そこでお互いへの結論だが、一人では目標達成が困難だと思わないか?」
「何が言いたい?」
「団員の能力を教えようか?ボクが知ってるのは7人だけだがね♥ボクと組まないか?」
3人の間を、暫しの沈黙が流れる。
「さあ、どうする。キミ次第だ♦ボクと組むか♥一人でやるか♠」
その時、クラピカの携帯が鳴った。
「どうぞ♥」
「私だ」
『クラピカ!大変よ!!旅団の11番が逃げたわ』
「何!?奴が!?自力でか?」
『いいえ!旅団の仲間がコミュニティーの連中に化けてきたらしいの。どうやらリーダーが電話で連絡した時にはもう入れ代わってたみたいよ!おそらくリーダーは殺されたわ……私達はパターンBに向かってる。すぐに戻ってきて!』
「…………ヒソカ、一つ聞く。【緋の眼】の行方を知っているか?」
「残念だが、ボクが入る前のことだ♠団長は獲物を一頻り愛でると全て売り払う♣【緋の眼】も例外ではないはずだ♦それ以上の事は知らない♠……一つ言えることは、頭を潰さない限りクモは動き続ける♥組むかと聞いたが、一蓮托生ってわけじゃない♣情報交換を基本としたギブアンドテイクだ♥互いの条件が合わなければそれ以上の協力は無理強いなし♦気楽だろ?」
クラピカは黙ってヒソカに背を向け、立ち去ろうとしている。