狗
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問いかけながら、セバスチャンはナマエの頬に口付けた。
あまりの出来事に固まるナマエ。
そんな彼女を見て、セバスチャンはクスリと笑みを零す。
「いつまでもその様な格好でいては風邪を引きますよ。それとも……私を誘っているのですか?」
「誘ってなんかいないわ!そう思うならさっさと身体どけろっ!!」
「仕方がないですね……気長に待つと致しましょう」
もう一度ナマエの頬に口づけ、セバスチャンは名残惜しそうに身体を離した。
「え?今なんと……」
日が暮れ、食堂でテーブルセッティングをしている時だった。
「アグニさんはお客様がいらしたら、屋敷内を出歩かない様にして下さいと言ったんです」
「な、何故ですか?」
「本日のお客様は警視総監のランドル様。アングロ・インディアン逆さ吊り事件の責任者でもあります」
アグニはセバスチャンの言葉にハッとした。
「もしや私を捕まえに!?」
「まさか。誰もあの事件の犯人は知りませんよ。安心して下さい。あ、ナマエそれはこちらに」
「しかし、命令されたとはいえ全て私がしたこと。やはり私は然るべき処で裁かれ、罪を償うべきではないでしょうか」
「ハァ……今、貴方が居なくなればソーマ様はどうします?ソーマ様のお傍でお仕えするという約束を破るのですか?」
「し、しかし――」
「“しかし”じゃない。一度約束した事は、執事として守るべきでしょ?」
「ナマエの言う通りです。それに、全ては終わった事……そして事件は二度と起こらない。あとは私共に任せて貴方は部屋へ。いいですね」
「……」
納得出来ないといった表情をしているアグニを無視し、ナマエはセバスチャンの指示通りにテーブルセッティングを続けた。
全ての準備が終わり夕方6時を回ったところで、1台の馬車が玄関先に到着した。
「「遠路はるばるようこそいらっしゃいました」」
セバスチャンと共に、ナマエは客人であるランドルとアバーラインを出迎えた。
「うわ~っ、すごいお屋敷ですね……!!」
屋敷を見上げながら、アバーラインは感嘆の声を上げる。
「あまりキョロキョロするな、みっともない!!私は悪霊の巣(ファントムハイヴ)になど来たくもないのだ!!」
大層ご立腹なランドルとは正反対で、アバーラインは周りを見渡していた。
「では主人を呼んで参りますので、この部屋で少々お待ち下さい」
セバスチャンがそう言いながら開けたドアの先には、眉根を下げたアグニが立っていた。
急いで扉を閉め、押し問答をするセバスチャンとアグニ。そこへタイミングよくシエルが現れた。
「これはこれは警視総監殿。ファントムハイヴ家へようこそ」
ゆっくりと階段を降りてくるシエル。
「晩餐の準備ができてる。こちらへ」
セバスチャンとアグニの押し問答が終わった頃、丁度シエルが階段を降り終えていた。
「本当は僕などど食事したくはないだろうが、代々こうしてきたしきたりだからな」
セバスチャンとナマエが先導し、食堂へ繋がる回廊を歩く一行。
「珍しく供をつけてるが後継者候補か?貴殿もそういう年になったんだな」
「貴様が事件現場に現れなければ、こいつは何も知らずに済んだのだ」
嫌味を言うシエルに怒りを隠そうとしないランドル。
「僕としては別に知られてもかまわないんだが、この関係がばれて困るのはそちらだろう?」
「くっ……」
「!?」
シエルの言葉とともにセバスチャンが振り返ると、背後のドアが開いており息を切らせたアグニがいた。
急いでそのドアを閉めに走るセバスチャン。
思い切り閉めたため音が響き渡り、全員が何事かと振り返る。
あまりの出来事に固まるナマエ。
そんな彼女を見て、セバスチャンはクスリと笑みを零す。
「いつまでもその様な格好でいては風邪を引きますよ。それとも……私を誘っているのですか?」
「誘ってなんかいないわ!そう思うならさっさと身体どけろっ!!」
「仕方がないですね……気長に待つと致しましょう」
もう一度ナマエの頬に口づけ、セバスチャンは名残惜しそうに身体を離した。
「え?今なんと……」
日が暮れ、食堂でテーブルセッティングをしている時だった。
「アグニさんはお客様がいらしたら、屋敷内を出歩かない様にして下さいと言ったんです」
「な、何故ですか?」
「本日のお客様は警視総監のランドル様。アングロ・インディアン逆さ吊り事件の責任者でもあります」
アグニはセバスチャンの言葉にハッとした。
「もしや私を捕まえに!?」
「まさか。誰もあの事件の犯人は知りませんよ。安心して下さい。あ、ナマエそれはこちらに」
「しかし、命令されたとはいえ全て私がしたこと。やはり私は然るべき処で裁かれ、罪を償うべきではないでしょうか」
「ハァ……今、貴方が居なくなればソーマ様はどうします?ソーマ様のお傍でお仕えするという約束を破るのですか?」
「し、しかし――」
「“しかし”じゃない。一度約束した事は、執事として守るべきでしょ?」
「ナマエの言う通りです。それに、全ては終わった事……そして事件は二度と起こらない。あとは私共に任せて貴方は部屋へ。いいですね」
「……」
納得出来ないといった表情をしているアグニを無視し、ナマエはセバスチャンの指示通りにテーブルセッティングを続けた。
全ての準備が終わり夕方6時を回ったところで、1台の馬車が玄関先に到着した。
「「遠路はるばるようこそいらっしゃいました」」
セバスチャンと共に、ナマエは客人であるランドルとアバーラインを出迎えた。
「うわ~っ、すごいお屋敷ですね……!!」
屋敷を見上げながら、アバーラインは感嘆の声を上げる。
「あまりキョロキョロするな、みっともない!!私は悪霊の巣(ファントムハイヴ)になど来たくもないのだ!!」
大層ご立腹なランドルとは正反対で、アバーラインは周りを見渡していた。
「では主人を呼んで参りますので、この部屋で少々お待ち下さい」
セバスチャンがそう言いながら開けたドアの先には、眉根を下げたアグニが立っていた。
急いで扉を閉め、押し問答をするセバスチャンとアグニ。そこへタイミングよくシエルが現れた。
「これはこれは警視総監殿。ファントムハイヴ家へようこそ」
ゆっくりと階段を降りてくるシエル。
「晩餐の準備ができてる。こちらへ」
セバスチャンとアグニの押し問答が終わった頃、丁度シエルが階段を降り終えていた。
「本当は僕などど食事したくはないだろうが、代々こうしてきたしきたりだからな」
セバスチャンとナマエが先導し、食堂へ繋がる回廊を歩く一行。
「珍しく供をつけてるが後継者候補か?貴殿もそういう年になったんだな」
「貴様が事件現場に現れなければ、こいつは何も知らずに済んだのだ」
嫌味を言うシエルに怒りを隠そうとしないランドル。
「僕としては別に知られてもかまわないんだが、この関係がばれて困るのはそちらだろう?」
「くっ……」
「!?」
シエルの言葉とともにセバスチャンが振り返ると、背後のドアが開いており息を切らせたアグニがいた。
急いでそのドアを閉めに走るセバスチャン。
思い切り閉めたため音が響き渡り、全員が何事かと振り返る。