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「なんでもありません。新商品のクリスマスクラッカーはハロッズ(デパート)での売り上げも順調のようです」
若干不機嫌になりながらも、セバスチャンは書類を見ながら報告を続けた。
「とはいえ客(子供)はシビアだ。次々と新しい物を提供していかないとな」
クラッカーを鳴らしながらも、シエルは社長の顔になっていた。
「そんなお前のために、俺が新しい企画を考えてやったぞ!!見ろ!!インドの神ガネーシャをモデルにした人形で、なんと、鼻が、動く!」
アグニに作画を持たせながら説明するソーマだが、採用されるわけもなく……
「出てけ!!!」
またしてもシエルに部屋を追い出される二人。
PM2時。
「なー、いつになったら終わるんだ?なーなー。それは何をしてるんだ?なーってばー」
「あああああうるさーい!!!気が散るだろうがあッ!!」
セバスチャン相手にフェンシングの練習をしようとしていたが、例によってソーマに邪魔されてしまう。
「なんだ、そんなに怒らなくてもいいだろう」
「もういい。わかった。そこまで僕に構ってほしいなら相手してやる」
セバスチャンから剣を奪い取り、ソレをソーマに投げ渡すシエル。
「俺は武術はカラリパヤットかシランバムしかしたことがないんだが、まぁいいか。要は《コレ》でお前に勝てば、俺と遊ぶんだな?」
「《勝てれば》な。負けたら僕の邪魔をせず大人しくしていろ!」
距離を取り、構えるシエルとソーマ。
「3分で5本勝負だ。多く点を取った方が勝ち。いいな」
「では、始め!」
セバスチャンの合図でまず動いたのはソーマ。
シエルに向かって駈け出し、剣を振るう。
「もらった!!」
シエルの足に当たった剣はぐにゃんと曲がった。
「!!?曲がった!?」
「足(そこ)はフルーレ(フェンシング)の有効面じゃない。残念だったな!!」
「わっ」
シエルは的確に有効面を狙って剣を突き出す。
「卑怯者!俺はルールを知らないんだぞ!有効面とはなんだ!!?」
「ルールを知らないお前が悪い。勝負は勝負だ」
「くっ」
シエルの繰り出す剣撃をギリギリで躱すソーマ。
「はっ」
なんとか攻撃するも、それはシエルの剣によって防がれてしまう。
「あ゛~くそっ。この剣っ、くにゃくにゃ曲がって使いづらい!!」
「フェンシングは前に突くのが基本。剣を横に薙ぐように振ったのでは――」
「はっ!!」
「胴体(有効面)がガラ空きだ!!」
シエルがソーマの胴体目掛け剣を振るったその時、邪魔が入った。
「王子!!危ない!!」
アグニが庇うようにソーマの前に飛び込んできたのだ。
「ッ!?」
アグニはそのままシエルの右腕を指で突くと、シエルは剣を落として蹲ってしまった。
「!!」
「シ……シエル様!!申し訳ありません!王子が負けてしまうと思ったら体が勝手に……!!」
一人慌てふためくアグニ。シエルは腕がビリビリと痺れていた。
「大丈夫ですか?」
セバスチャンがシエルの腕の状態を確認していると、笑い声が響き渡った。
「あっはっは!アグニ!よく主の俺を守った。誉めてつかわす!アグニは俺のカーンサマーで俺のものだ!つまりは俺の勝ちだ!!」
「そっ……」
「さー、遊んでもらうぞ!」
「あ~らら、してやられたねぇ」
「おやおや、これは君がご主人様の仇をとらないとね。執事君」
劉がシエルの落とした剣をセバスチャンに投げてやる。
「なんだやるのか?シエルのカーンサマーよ」
「全く……ルールを知らない素人に意地悪するからですよ」
「なっ」
「ですが主人を傷つけられたとあっては、ファントムハイヴ家執事として黙っている訳にはいきませんね」
立ち上がり剣を振るうセバスチャン。
「何より予定を10分も押してますし」
「お前、そっちが本音だろう」
「くっ……あはは、いいねぇセバスチャン」
本音を溢したセバスチャンにナマエは笑いを堪えきれなかった。
「面白い。いいだろう、決闘を許す!」
ソーマの言葉に、座っていたアグニが立ち上がった。
セバスチャンとアグニ、二人が剣を取り構えた。
「アグニ!カーリー女神の名にかけて負けるな!」
「セバスチャン。命令だ、あのガキを黙らせろ!」
「ジョー・アーギャー」
「イエス、マイロード」
一瞬の沈黙の後、先に口を開いたのはセバスチャン。
「では、お手柔らかに」
「参ります!!ハッ」
若干不機嫌になりながらも、セバスチャンは書類を見ながら報告を続けた。
「とはいえ客(子供)はシビアだ。次々と新しい物を提供していかないとな」
クラッカーを鳴らしながらも、シエルは社長の顔になっていた。
「そんなお前のために、俺が新しい企画を考えてやったぞ!!見ろ!!インドの神ガネーシャをモデルにした人形で、なんと、鼻が、動く!」
アグニに作画を持たせながら説明するソーマだが、採用されるわけもなく……
「出てけ!!!」
またしてもシエルに部屋を追い出される二人。
PM2時。
「なー、いつになったら終わるんだ?なーなー。それは何をしてるんだ?なーってばー」
「あああああうるさーい!!!気が散るだろうがあッ!!」
セバスチャン相手にフェンシングの練習をしようとしていたが、例によってソーマに邪魔されてしまう。
「なんだ、そんなに怒らなくてもいいだろう」
「もういい。わかった。そこまで僕に構ってほしいなら相手してやる」
セバスチャンから剣を奪い取り、ソレをソーマに投げ渡すシエル。
「俺は武術はカラリパヤットかシランバムしかしたことがないんだが、まぁいいか。要は《コレ》でお前に勝てば、俺と遊ぶんだな?」
「《勝てれば》な。負けたら僕の邪魔をせず大人しくしていろ!」
距離を取り、構えるシエルとソーマ。
「3分で5本勝負だ。多く点を取った方が勝ち。いいな」
「では、始め!」
セバスチャンの合図でまず動いたのはソーマ。
シエルに向かって駈け出し、剣を振るう。
「もらった!!」
シエルの足に当たった剣はぐにゃんと曲がった。
「!!?曲がった!?」
「足(そこ)はフルーレ(フェンシング)の有効面じゃない。残念だったな!!」
「わっ」
シエルは的確に有効面を狙って剣を突き出す。
「卑怯者!俺はルールを知らないんだぞ!有効面とはなんだ!!?」
「ルールを知らないお前が悪い。勝負は勝負だ」
「くっ」
シエルの繰り出す剣撃をギリギリで躱すソーマ。
「はっ」
なんとか攻撃するも、それはシエルの剣によって防がれてしまう。
「あ゛~くそっ。この剣っ、くにゃくにゃ曲がって使いづらい!!」
「フェンシングは前に突くのが基本。剣を横に薙ぐように振ったのでは――」
「はっ!!」
「胴体(有効面)がガラ空きだ!!」
シエルがソーマの胴体目掛け剣を振るったその時、邪魔が入った。
「王子!!危ない!!」
アグニが庇うようにソーマの前に飛び込んできたのだ。
「ッ!?」
アグニはそのままシエルの右腕を指で突くと、シエルは剣を落として蹲ってしまった。
「!!」
「シ……シエル様!!申し訳ありません!王子が負けてしまうと思ったら体が勝手に……!!」
一人慌てふためくアグニ。シエルは腕がビリビリと痺れていた。
「大丈夫ですか?」
セバスチャンがシエルの腕の状態を確認していると、笑い声が響き渡った。
「あっはっは!アグニ!よく主の俺を守った。誉めてつかわす!アグニは俺のカーンサマーで俺のものだ!つまりは俺の勝ちだ!!」
「そっ……」
「さー、遊んでもらうぞ!」
「あ~らら、してやられたねぇ」
「おやおや、これは君がご主人様の仇をとらないとね。執事君」
劉がシエルの落とした剣をセバスチャンに投げてやる。
「なんだやるのか?シエルのカーンサマーよ」
「全く……ルールを知らない素人に意地悪するからですよ」
「なっ」
「ですが主人を傷つけられたとあっては、ファントムハイヴ家執事として黙っている訳にはいきませんね」
立ち上がり剣を振るうセバスチャン。
「何より予定を10分も押してますし」
「お前、そっちが本音だろう」
「くっ……あはは、いいねぇセバスチャン」
本音を溢したセバスチャンにナマエは笑いを堪えきれなかった。
「面白い。いいだろう、決闘を許す!」
ソーマの言葉に、座っていたアグニが立ち上がった。
セバスチャンとアグニ、二人が剣を取り構えた。
「アグニ!カーリー女神の名にかけて負けるな!」
「セバスチャン。命令だ、あのガキを黙らせろ!」
「ジョー・アーギャー」
「イエス、マイロード」
一瞬の沈黙の後、先に口を開いたのはセバスチャン。
「では、お手柔らかに」
「参ります!!ハッ」