真紅と漆黒
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「……ふう」
まるですっきりしたかの様に息を吐くセバスチャン。
「お……おぼえてらっひゃい~。ぐふっ」
屋根から地面へと落ちていたグレルは顔が崩壊しかけていた。
「おや……流石死神。打撲では死にませんか。ですが……これではどうでしょう?」
セバスチャンはグレルのデスサイズを手に持ち、見せつける。
「……!?」
「《全てが切れる》死神の鎌。という事は、死神(あなた)も切れるのでは?」
絡んでいた燕尾服を、セバスチャンは力任せにデスサイズから取り去った。
「な……何考えっ……やめなさいよっ……」
「この状態で命令形とは……少しだけ尊敬致しますよ、グレルさん。ほんの少しだけ……ね」
這いずりながら後退るグレルに、セバスチャンとナマエはそれぞれ武器(エモノ)を持ってゆっくりと近づく。
「ギャッ」
「足蹴にされるのは御免ですが、するのはいい気分ですね。ふふっ」
「いいっ……い゛、いだああ。いだぁああいっ」
「なかなかいい声で鳴くじゃないですか」
ミシミシという音がする程、力強くグレルの顔を踏みつけるセバスチャン。
「セバ……ぁぎゃああああっ」
「ご褒美に」
デスサイズを回転させながらセバスチャンは続けた。
「貴方のお気に入りの玩具でイかせて差し上げます」
「あ゛あ゛あっ。バっ、やめ。お願っ……お願いゼバズちゃ……やめてぇっ。ア゛ンダも止めっ……」
「「嫌です」」
セバスチャンとナマエはにっこり笑いながら、エモノを振り落とそうとした。
「や。やめ、てええええ」
もう少しでグレルに刃が当たる、という所で邪魔が入った。
建物の屋上から、高枝切り鋏が伸びてきて、二人の刃を受け止めたのである。
「あっ……」
「!?」
「お話し中失礼致します」
カシャカシャと音を立てながら高枝切り鋏を縮めた声の主は唐突に自己紹介を始めた。
「私、死神派遣協会管理課のウィリアム・T・スピアーズと申します。そこの死神を引き取りに参りました」
屋上から飛び降りるウィリアムと名乗った男。
「ウィル!ウィリアム!!助けに来てくれたのね……」
グシャッという音を立てながら、ウィリアムはグレルの頭の上に着地した。
「派遣員グレル・サトクリフ。貴方は規定違反を犯しました」
ミシミシと音をさせながらグレルの頭を踏みつけ、何やらファイルを捲っているウィリアム。
「まず死亡リストにない者の殺害」
ガッとグレルの顔を蹴り飛ばしながらウィリアムは続けた。
「次に使用許可申請書を提出していないデスサイズの使用」
ファイルを捲りながらも、ウィリアムは容赦なくグレルの顔を踏み続けた。
「すぐ本部に戻って始末書と報告書を提出して頂きます」
「ちょっとォ。アタシ今殺されそうになってたのよ!冷たい」
「黙りなさい」
グレルの髪を鷲掴んで引きずっていたウィリアムは、そのままズバンとグレルを地面に叩きつけた。
「この度はアレが大変ご迷惑をお掛け致しました。あ、これ私の名刺です」
「はぁ……」
セバスチャンに名刺を差し出しながら深々と頭を下げるウィリアム。
「全く……よりによって貴方の様な害獣に頭を下げる事になるとは、死神の面汚しもいい処だ。《魔女》まで巻き込んで……どこまで迷惑をかければ気が済むんだ、アレは」
「ではその《害獣》と《魔女》に迷惑を掛けない様、しっかり見張ってておいて下さい」
受け取った名刺を一瞥することもなく、セバスチャンは放り投げた。
「人間は誘惑に弱い。地獄の様な絶望の淵に立たされた時、目の前にそこから脱却できる蜘蛛の糸が現れたら必ず縋ってしまう……どんな人間でもね」
「それに漬け込んで人間をたぶらかし、寄生して生きているのが悪魔(あなた達)でしょう」
まるですっきりしたかの様に息を吐くセバスチャン。
「お……おぼえてらっひゃい~。ぐふっ」
屋根から地面へと落ちていたグレルは顔が崩壊しかけていた。
「おや……流石死神。打撲では死にませんか。ですが……これではどうでしょう?」
セバスチャンはグレルのデスサイズを手に持ち、見せつける。
「……!?」
「《全てが切れる》死神の鎌。という事は、死神(あなた)も切れるのでは?」
絡んでいた燕尾服を、セバスチャンは力任せにデスサイズから取り去った。
「な……何考えっ……やめなさいよっ……」
「この状態で命令形とは……少しだけ尊敬致しますよ、グレルさん。ほんの少しだけ……ね」
這いずりながら後退るグレルに、セバスチャンとナマエはそれぞれ武器(エモノ)を持ってゆっくりと近づく。
「ギャッ」
「足蹴にされるのは御免ですが、するのはいい気分ですね。ふふっ」
「いいっ……い゛、いだああ。いだぁああいっ」
「なかなかいい声で鳴くじゃないですか」
ミシミシという音がする程、力強くグレルの顔を踏みつけるセバスチャン。
「セバ……ぁぎゃああああっ」
「ご褒美に」
デスサイズを回転させながらセバスチャンは続けた。
「貴方のお気に入りの玩具でイかせて差し上げます」
「あ゛あ゛あっ。バっ、やめ。お願っ……お願いゼバズちゃ……やめてぇっ。ア゛ンダも止めっ……」
「「嫌です」」
セバスチャンとナマエはにっこり笑いながら、エモノを振り落とそうとした。
「や。やめ、てええええ」
もう少しでグレルに刃が当たる、という所で邪魔が入った。
建物の屋上から、高枝切り鋏が伸びてきて、二人の刃を受け止めたのである。
「あっ……」
「!?」
「お話し中失礼致します」
カシャカシャと音を立てながら高枝切り鋏を縮めた声の主は唐突に自己紹介を始めた。
「私、死神派遣協会管理課のウィリアム・T・スピアーズと申します。そこの死神を引き取りに参りました」
屋上から飛び降りるウィリアムと名乗った男。
「ウィル!ウィリアム!!助けに来てくれたのね……」
グシャッという音を立てながら、ウィリアムはグレルの頭の上に着地した。
「派遣員グレル・サトクリフ。貴方は規定違反を犯しました」
ミシミシと音をさせながらグレルの頭を踏みつけ、何やらファイルを捲っているウィリアム。
「まず死亡リストにない者の殺害」
ガッとグレルの顔を蹴り飛ばしながらウィリアムは続けた。
「次に使用許可申請書を提出していないデスサイズの使用」
ファイルを捲りながらも、ウィリアムは容赦なくグレルの顔を踏み続けた。
「すぐ本部に戻って始末書と報告書を提出して頂きます」
「ちょっとォ。アタシ今殺されそうになってたのよ!冷たい」
「黙りなさい」
グレルの髪を鷲掴んで引きずっていたウィリアムは、そのままズバンとグレルを地面に叩きつけた。
「この度はアレが大変ご迷惑をお掛け致しました。あ、これ私の名刺です」
「はぁ……」
セバスチャンに名刺を差し出しながら深々と頭を下げるウィリアム。
「全く……よりによって貴方の様な害獣に頭を下げる事になるとは、死神の面汚しもいい処だ。《魔女》まで巻き込んで……どこまで迷惑をかければ気が済むんだ、アレは」
「ではその《害獣》と《魔女》に迷惑を掛けない様、しっかり見張ってておいて下さい」
受け取った名刺を一瞥することもなく、セバスチャンは放り投げた。
「人間は誘惑に弱い。地獄の様な絶望の淵に立たされた時、目の前にそこから脱却できる蜘蛛の糸が現れたら必ず縋ってしまう……どんな人間でもね」
「それに漬け込んで人間をたぶらかし、寄生して生きているのが悪魔(あなた達)でしょう」