真紅と漆黒
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「やっぱりダメ……私には、この子は殺せない……っ」
「今更何言ってんのよ。さんざん女共を切り刻んできたくせに!そのガキ殺さなきゃ、アンタが消されるのよ!せっかくアタシが手伝ってあげてるのに!」
「でも……でも!!この子は私のっ……」
シエルに背を向け悲壮な面持ちでグレルに向かって話すマダム・レッド。
しかし振り向いた瞬間、その胸にはグレルのデスサイズが突き刺さっていた。
「ガッカリよ、マダム・レッド。ただの女になったアンタに、興味ないわ」
勢い良くデスサイズをマダム・レッドから抜き取るグレル。
倒れ逝くマダム・レッドの胸からは大量の血とシネマティックレコードが溢れ出す。
マダム・レッドが何故赤を好む様になったのか、何故マダム・レッドと呼ばれる様になったのか、シエルに対する想い……様々なモノがシネマティックレコードから溢れ出す。
「アタシは返り血で真っ赤に染まったアナタが好きだったのよ、マダム・レッド。下らない情に流されるアンタに興味ないわ」
地へ倒れるマダム・レッドをシエルは目を見開いて見つめている。
「アリバイ作りの手助けもしてあげた。アンタのためと思って死神のルールを破って、リストにない女まで殺してあげたのにガッカリよ!結局そこらの女と一緒だったのね。アンタに赤を着る資格ないワ。チープな人生劇場はこれでオシマイ。さようなら、マダム」
マダム・レッドから奪い取った真っ赤なコートを羽織ると、グレルはシエル達に背を向けて歩き出した。
シエルは倒れたマダム・レッドの瞳を閉じてやると、漸く声を発した。
「セバスチャン、ナマエ、何してる」
「……?」
「僕は“切り裂きジャックを狩れ”と言ったんだ。まだ終わってない。ぐずぐずするな。もう一匹を早く仕留めろ」
「……御意」
「仰せのままに」
「……ンフッ。ヤル気萎えちゃったから見逃してあげようと思ってたのに……そんなに死にたいなら三人まとめて天国にイかせてあげるワ!!」
薙ぎ払われるデスサイズを華麗に避けるセバスチャンとナマエ。
「天国ですか。縁がありませんね」
攻撃を避けたセバスチャンは、路端にあった木箱をグレルに向かって蹴りあげた。
「アタシ、今機嫌悪いの。手加減なんか……!?」
デスサイズで木箱を切り払ったグレルだが、そこに居るはずのセバスチャンの姿が消えていた。
「背中がお留守でしてよ?グレルさん」
声に振り向くと満面の笑みを浮かべたナマエが、その影を蠢かせながら立っている。
また、薙ぎ払ったデスサイズの切っ先にはセバスチャンが乗っていた。
「!!」
振り向いたグレルの顔面目掛けて蹴りを繰り出すセバスチャン。
ソレをギリギリで避けると、グレルの足に“ナニか”が絡みついた。
「えっ?ちょっ……アンタ達今アタシ(レディ)の顔狙ったでしょう!この人でなしッ。キーッ、乙女の命なのに!!」
「でしょうね。私はあくまで執事ですから」
「乙女?どこがでしょう?冗談はその格好だけにして頂けません?ミスター・グレル」
嘲笑を浮かべる二人に、グレルはムキになった。
「ふんっ。悪魔と魔物が神に勝てると思ってんの?」
「どうでしょう。戦った事がないので分かりませんが……坊っちゃんが勝てと言うなら勝ちましょう」
「《魔物》でも《神》に逆らう事は出来ましてよ?それに……主の命に従うのが《私》の責務ですので」
「そこのガキと何があったのか知らないケド、随分な入れ込みようじゃない。妬けちゃうワ。でも、たとえ悪魔(アナタ)達でもデスサイズで狩られれば《本当に》消滅しちゃうのよ?怖くないの?」
「全く」
「ぜ~んぜん」
「今この身体は、魂は、毛髪の一本に至るまで全て主人のもの。契約が続く限り彼の命令に従うのが、執事の美学ですから。彼が死ぬなと言うなら死にませんし、死ねと言われれば消えますよ」
「ふーん。美学を追求する男って好きヨ、セバスちゃん。そのすました顔をヒールで踏みつけて、靴を舐めさせてやりたくなる!!」
走りだしセバスチャンに向かってグレルはデスサイズを振るう。
「今更何言ってんのよ。さんざん女共を切り刻んできたくせに!そのガキ殺さなきゃ、アンタが消されるのよ!せっかくアタシが手伝ってあげてるのに!」
「でも……でも!!この子は私のっ……」
シエルに背を向け悲壮な面持ちでグレルに向かって話すマダム・レッド。
しかし振り向いた瞬間、その胸にはグレルのデスサイズが突き刺さっていた。
「ガッカリよ、マダム・レッド。ただの女になったアンタに、興味ないわ」
勢い良くデスサイズをマダム・レッドから抜き取るグレル。
倒れ逝くマダム・レッドの胸からは大量の血とシネマティックレコードが溢れ出す。
マダム・レッドが何故赤を好む様になったのか、何故マダム・レッドと呼ばれる様になったのか、シエルに対する想い……様々なモノがシネマティックレコードから溢れ出す。
「アタシは返り血で真っ赤に染まったアナタが好きだったのよ、マダム・レッド。下らない情に流されるアンタに興味ないわ」
地へ倒れるマダム・レッドをシエルは目を見開いて見つめている。
「アリバイ作りの手助けもしてあげた。アンタのためと思って死神のルールを破って、リストにない女まで殺してあげたのにガッカリよ!結局そこらの女と一緒だったのね。アンタに赤を着る資格ないワ。チープな人生劇場はこれでオシマイ。さようなら、マダム」
マダム・レッドから奪い取った真っ赤なコートを羽織ると、グレルはシエル達に背を向けて歩き出した。
シエルは倒れたマダム・レッドの瞳を閉じてやると、漸く声を発した。
「セバスチャン、ナマエ、何してる」
「……?」
「僕は“切り裂きジャックを狩れ”と言ったんだ。まだ終わってない。ぐずぐずするな。もう一匹を早く仕留めろ」
「……御意」
「仰せのままに」
「……ンフッ。ヤル気萎えちゃったから見逃してあげようと思ってたのに……そんなに死にたいなら三人まとめて天国にイかせてあげるワ!!」
薙ぎ払われるデスサイズを華麗に避けるセバスチャンとナマエ。
「天国ですか。縁がありませんね」
攻撃を避けたセバスチャンは、路端にあった木箱をグレルに向かって蹴りあげた。
「アタシ、今機嫌悪いの。手加減なんか……!?」
デスサイズで木箱を切り払ったグレルだが、そこに居るはずのセバスチャンの姿が消えていた。
「背中がお留守でしてよ?グレルさん」
声に振り向くと満面の笑みを浮かべたナマエが、その影を蠢かせながら立っている。
また、薙ぎ払ったデスサイズの切っ先にはセバスチャンが乗っていた。
「!!」
振り向いたグレルの顔面目掛けて蹴りを繰り出すセバスチャン。
ソレをギリギリで避けると、グレルの足に“ナニか”が絡みついた。
「えっ?ちょっ……アンタ達今アタシ(レディ)の顔狙ったでしょう!この人でなしッ。キーッ、乙女の命なのに!!」
「でしょうね。私はあくまで執事ですから」
「乙女?どこがでしょう?冗談はその格好だけにして頂けません?ミスター・グレル」
嘲笑を浮かべる二人に、グレルはムキになった。
「ふんっ。悪魔と魔物が神に勝てると思ってんの?」
「どうでしょう。戦った事がないので分かりませんが……坊っちゃんが勝てと言うなら勝ちましょう」
「《魔物》でも《神》に逆らう事は出来ましてよ?それに……主の命に従うのが《私》の責務ですので」
「そこのガキと何があったのか知らないケド、随分な入れ込みようじゃない。妬けちゃうワ。でも、たとえ悪魔(アナタ)達でもデスサイズで狩られれば《本当に》消滅しちゃうのよ?怖くないの?」
「全く」
「ぜ~んぜん」
「今この身体は、魂は、毛髪の一本に至るまで全て主人のもの。契約が続く限り彼の命令に従うのが、執事の美学ですから。彼が死ぬなと言うなら死にませんし、死ねと言われれば消えますよ」
「ふーん。美学を追求する男って好きヨ、セバスちゃん。そのすました顔をヒールで踏みつけて、靴を舐めさせてやりたくなる!!」
走りだしセバスチャンに向かってグレルはデスサイズを振るう。