真紅と漆黒
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「アタシは追われるより追う方が好きヨ、セバスちゃん!ステキな鬼ごっこしましょ!!」
グレルはナマエに見向きもせず、セバスチャンに向かっていく。
「気持ち悪い事を言わないで下さいと申し上げたはずです、が!」
「そう言わないで!きっとアナタも死神の鎌の味がクセになるわ、よ!」
グレルの攻撃を躱し、手近にあったガス灯をもぎ取り盾にするセバスチャン。
「あん♡見かけによらずパワフルなのね、セバスちゃん♡そんなトコロもステキ♡だけど……ココからが本番!デスサイズにかかればガス灯(こんなもの)なんて……小枝も同じよ!」
ガス灯をデスサイズで切断し、そのままセバスチャンの左腕を斬りつけたグレル。
切りつけられた箇所からは血が吹き出したのはもちろんだが、フィルムの様な物も同時に現れた。
「――どう?ドラマティックな痛みでしょう。今のは死神の能力《走馬灯劇場(シネマティックレコード)》。死神(アタシ達)はお上から配られたリストの死亡予定者の記憶を《走馬灯(レコード)》で再生して審査するの。どういう人間で、どういう人生だったのか。生かすべきか、殺すべきか。死ぬ間際に走馬灯が走るなんて言うけど、それはアタシ達がその人間の《記憶》を再生しているに過ぎない。《コイツは死んじゃっていいかな》って奴は……デスサイズで記憶も魂も身体も切り離して《おしまい》よ」
「只でさえ悪趣味だと思っていましたが、さらにのぞき趣味ですか……最悪ですね」
「ノンノン!お仕事よ!でも……そうね!いい男の過去って、ちょっと気になるわ!悪そうな男なら……なおさらね!!」
グレルの猛攻撃で壁際へと追いつめられたセバスチャン。
両手でなんとかデスサイズを抑えるも、ゆっくりとその刃は侵食してくる。
「……ンフフッ。人間相手の《ごっこ遊び》じゃ済まないわよ、セバスちゃん。デスサイズにかかれば記憶も、魂も、空間も、悪魔(アンタ)だって本当に切れちゃうんだから!」
ジリジリと追い詰められるセバスチャンを見かねて、ナマエが声を投げる。
「手ェ貸そうか~?セバスチャン」
「いいえ……結構です。レディに助けられたとあっては、執事の恥です!」
「あっそ」
興味を失ったとでもいう様に、ナマエは視線をマダム・レッドへと戻した。
「何故……」
「何故?今更それを聞いてどうなるって言うの?あんたと私は今、《番犬》と《罪人(エモノ)》になった。番犬を狩らなければ狩られるのなら……道は一つよ!!」
コツコツと靴音を立てながら近づいて来ていたマダム・レッドは、ナイフを取り出すとそのままシエルへと斬りかかった。
「!」
咄嗟にナマエがシエルの腕を引くも、ナイフの切っ先はシエルの腕を掠めた。
「ッ!」
「!」
その状況を見て焦るセバスチャン。
「マダム。医者である貴女が、何故人をっ……」
「あんたみたいなガキに言ったてわかりゃしないわ!一生ね!!」
ナマエを押しのけ、素早くシエルの首を掴んだマダム・レッドはナイフを握りしめる。
「あんたなんか……あんたなんかッ。あんたなんか生まれて来なければ良かったのよ!!」
「坊っちゃん!」
「シエル様から……シエル様からその小汚い手を離せッ!!」
ナイフが振り下ろされようとした瞬間、マダム・レッドの背後にはセバスチャンが、マダム・レッドの影からは無数の《手》が現れていた。
セバスチャンとナマエの声に、マダム・レッドは握っていたナイフを落とした。
「やめろ、セバスチャン!!ナマエ!!!殺すな!!」
シエルの声に、セバスチャンと《手》の動きが止まる。
「……セバスチャン……?」
「ンフッ、セバスちゃんたら根性あるゥ♡腕一本ダメにしてまでそのガキ助けに行くなんて。それに比べてアンタはなんなの?マダム!!」
グレルの怒気を含んだ声に、マダム・レッドの肩が震えた。
「さっさとそのガキ殺っちゃいなさいよ!」
「だめ……」
「あん?」
グレルはナマエに見向きもせず、セバスチャンに向かっていく。
「気持ち悪い事を言わないで下さいと申し上げたはずです、が!」
「そう言わないで!きっとアナタも死神の鎌の味がクセになるわ、よ!」
グレルの攻撃を躱し、手近にあったガス灯をもぎ取り盾にするセバスチャン。
「あん♡見かけによらずパワフルなのね、セバスちゃん♡そんなトコロもステキ♡だけど……ココからが本番!デスサイズにかかればガス灯(こんなもの)なんて……小枝も同じよ!」
ガス灯をデスサイズで切断し、そのままセバスチャンの左腕を斬りつけたグレル。
切りつけられた箇所からは血が吹き出したのはもちろんだが、フィルムの様な物も同時に現れた。
「――どう?ドラマティックな痛みでしょう。今のは死神の能力《走馬灯劇場(シネマティックレコード)》。死神(アタシ達)はお上から配られたリストの死亡予定者の記憶を《走馬灯(レコード)》で再生して審査するの。どういう人間で、どういう人生だったのか。生かすべきか、殺すべきか。死ぬ間際に走馬灯が走るなんて言うけど、それはアタシ達がその人間の《記憶》を再生しているに過ぎない。《コイツは死んじゃっていいかな》って奴は……デスサイズで記憶も魂も身体も切り離して《おしまい》よ」
「只でさえ悪趣味だと思っていましたが、さらにのぞき趣味ですか……最悪ですね」
「ノンノン!お仕事よ!でも……そうね!いい男の過去って、ちょっと気になるわ!悪そうな男なら……なおさらね!!」
グレルの猛攻撃で壁際へと追いつめられたセバスチャン。
両手でなんとかデスサイズを抑えるも、ゆっくりとその刃は侵食してくる。
「……ンフフッ。人間相手の《ごっこ遊び》じゃ済まないわよ、セバスちゃん。デスサイズにかかれば記憶も、魂も、空間も、悪魔(アンタ)だって本当に切れちゃうんだから!」
ジリジリと追い詰められるセバスチャンを見かねて、ナマエが声を投げる。
「手ェ貸そうか~?セバスチャン」
「いいえ……結構です。レディに助けられたとあっては、執事の恥です!」
「あっそ」
興味を失ったとでもいう様に、ナマエは視線をマダム・レッドへと戻した。
「何故……」
「何故?今更それを聞いてどうなるって言うの?あんたと私は今、《番犬》と《罪人(エモノ)》になった。番犬を狩らなければ狩られるのなら……道は一つよ!!」
コツコツと靴音を立てながら近づいて来ていたマダム・レッドは、ナイフを取り出すとそのままシエルへと斬りかかった。
「!」
咄嗟にナマエがシエルの腕を引くも、ナイフの切っ先はシエルの腕を掠めた。
「ッ!」
「!」
その状況を見て焦るセバスチャン。
「マダム。医者である貴女が、何故人をっ……」
「あんたみたいなガキに言ったてわかりゃしないわ!一生ね!!」
ナマエを押しのけ、素早くシエルの首を掴んだマダム・レッドはナイフを握りしめる。
「あんたなんか……あんたなんかッ。あんたなんか生まれて来なければ良かったのよ!!」
「坊っちゃん!」
「シエル様から……シエル様からその小汚い手を離せッ!!」
ナイフが振り下ろされようとした瞬間、マダム・レッドの背後にはセバスチャンが、マダム・レッドの影からは無数の《手》が現れていた。
セバスチャンとナマエの声に、マダム・レッドは握っていたナイフを落とした。
「やめろ、セバスチャン!!ナマエ!!!殺すな!!」
シエルの声に、セバスチャンと《手》の動きが止まる。
「……セバスチャン……?」
「ンフッ、セバスちゃんたら根性あるゥ♡腕一本ダメにしてまでそのガキ助けに行くなんて。それに比べてアンタはなんなの?マダム!!」
グレルの怒気を含んだ声に、マダム・レッドの肩が震えた。
「さっさとそのガキ殺っちゃいなさいよ!」
「だめ……」
「あん?」