真紅と漆黒
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「……!?」
マダム・レッドの声を皮切りに、突如として機械音が響いた。
それにいち早く反応したセバスチャンはシエルの前に立ち、グレルによって振り下ろされたチェーンソーを両手で受け止めた。
回り続けるチェーンソーの音。それに負けることなく、セバスチャンは払い除けた。
「なっ……なんだ、あれは!?」
「死神は全員、魂を狩る為の道具を持っています。その名は《死神の鎌(デスサイズ)》。あの様な形は初めて見ますが……《デスサイズ》は厄介ですね」
「アタシに鎌なんてダサイ道具、似合わないデショ?アタシ用にカスタマイズしたの。魂の断末魔と最高のハーモニーを奏でるアタシ専用の《デスサイズ》!もちろん切れ味は保証付きよ。どんな存在でも切り刻める神(アタシ)だけに許された道具!ずっと大人しくしてたから、身体が鈍っちゃってるの。久々に激しい運動したいワ。ア・ナ・タと♡」
クネッとするグレルを、セバスチャンとナマエは冷めた目で見ていた。
「きしょっ……気味悪っ」
「気色悪い事言わないで頂けますか。それに今、勤務中ですので」
「あーん、ストイック!そんなトコロが、またたまらないわぁセバスちゃん♡」
デスサイズをブンブン振り回しながら言うグレルは、美形とはいえ見ていられるものではないとナマエは思った。
「アタシね、セバスちゃん。赤が好きなの。髪も服も口紅も、赤が一番好き。だからブスな女共を綺麗な血(アカ)でお化粧してあげるのが好きよ。女ってのは派手なら派手な程、毒花のように美しいデショ?」
「地味な女で悪うございましたね」
「貴女はそのままで充分美しいですよ、ナマエ」
グレルが自己陶酔に浸っている間にナマエはポツリと溢したが、セバスチャンはそれを聞き逃さずに答えてやった。
「きっと色男が薔薇色に着飾る姿は最高ヨ、セバスちゃん。アタシがアナタの奥まで暴いて、美しく飛び散る薔薇色で派手に掻き乱してアゲルわ、セバスちゃん♡」
「死神とはただ静かに死に逝く者の魂を狩る者。執事とは影の様に主人に付き従う者。その両者の美学に反するその悪趣味さ、反吐が出ますね」
「アタシ、ちゃんと執事として主人のために働いてたわよォ。お仕事中はお化粧もおシャレもガマンしたしっ」
「呆れた……貴方それでも執事ですか?」
溜息をついたセバスチャンに、グレルはニィと笑った。
「これでも執事DEATH★」
「――女王と我が悪しき名において命令する!奴らを狩れ!」
「イエス・マイロード」
「御意」
シエルの命令にセバスチャンとナマエが動く。
「さて」
着ていたコートを脱ぐと、セバスチャンはそれをシエルに被せた。
「!?なにっ……」
「あまりお体を冷やされませんように。タウンハウスに戻ったら、ホットミルクでもお淹れ致しましょう。蜂蜜かブランデーで甘みをつけたものを」
「……」
無言でセバスチャンにかけられたコートを握るシエル。
そこにグレルのデスサイズが動く音が響いた。
「アーラ、そんな簡単に帰してあげないわョ。死神の鎌(この子)もアタシも、最近手ごたえない獲物ばっかりで欲求不満気味なの……よッ」
飛び上がったグレルは、そのままデスサイズをナマエ達に向かって振り下ろした。
「シエル様!」
「!!」
ナマエがシエルを引き寄せると、先程まで立っていた場所がデスサイズによってえぐり取られていた。
マダム・レッドの声を皮切りに、突如として機械音が響いた。
それにいち早く反応したセバスチャンはシエルの前に立ち、グレルによって振り下ろされたチェーンソーを両手で受け止めた。
回り続けるチェーンソーの音。それに負けることなく、セバスチャンは払い除けた。
「なっ……なんだ、あれは!?」
「死神は全員、魂を狩る為の道具を持っています。その名は《死神の鎌(デスサイズ)》。あの様な形は初めて見ますが……《デスサイズ》は厄介ですね」
「アタシに鎌なんてダサイ道具、似合わないデショ?アタシ用にカスタマイズしたの。魂の断末魔と最高のハーモニーを奏でるアタシ専用の《デスサイズ》!もちろん切れ味は保証付きよ。どんな存在でも切り刻める神(アタシ)だけに許された道具!ずっと大人しくしてたから、身体が鈍っちゃってるの。久々に激しい運動したいワ。ア・ナ・タと♡」
クネッとするグレルを、セバスチャンとナマエは冷めた目で見ていた。
「きしょっ……気味悪っ」
「気色悪い事言わないで頂けますか。それに今、勤務中ですので」
「あーん、ストイック!そんなトコロが、またたまらないわぁセバスちゃん♡」
デスサイズをブンブン振り回しながら言うグレルは、美形とはいえ見ていられるものではないとナマエは思った。
「アタシね、セバスちゃん。赤が好きなの。髪も服も口紅も、赤が一番好き。だからブスな女共を綺麗な血(アカ)でお化粧してあげるのが好きよ。女ってのは派手なら派手な程、毒花のように美しいデショ?」
「地味な女で悪うございましたね」
「貴女はそのままで充分美しいですよ、ナマエ」
グレルが自己陶酔に浸っている間にナマエはポツリと溢したが、セバスチャンはそれを聞き逃さずに答えてやった。
「きっと色男が薔薇色に着飾る姿は最高ヨ、セバスちゃん。アタシがアナタの奥まで暴いて、美しく飛び散る薔薇色で派手に掻き乱してアゲルわ、セバスちゃん♡」
「死神とはただ静かに死に逝く者の魂を狩る者。執事とは影の様に主人に付き従う者。その両者の美学に反するその悪趣味さ、反吐が出ますね」
「アタシ、ちゃんと執事として主人のために働いてたわよォ。お仕事中はお化粧もおシャレもガマンしたしっ」
「呆れた……貴方それでも執事ですか?」
溜息をついたセバスチャンに、グレルはニィと笑った。
「これでも執事DEATH★」
「――女王と我が悪しき名において命令する!奴らを狩れ!」
「イエス・マイロード」
「御意」
シエルの命令にセバスチャンとナマエが動く。
「さて」
着ていたコートを脱ぐと、セバスチャンはそれをシエルに被せた。
「!?なにっ……」
「あまりお体を冷やされませんように。タウンハウスに戻ったら、ホットミルクでもお淹れ致しましょう。蜂蜜かブランデーで甘みをつけたものを」
「……」
無言でセバスチャンにかけられたコートを握るシエル。
そこにグレルのデスサイズが動く音が響いた。
「アーラ、そんな簡単に帰してあげないわョ。死神の鎌(この子)もアタシも、最近手ごたえない獲物ばっかりで欲求不満気味なの……よッ」
飛び上がったグレルは、そのままデスサイズをナマエ達に向かって振り下ろした。
「シエル様!」
「!!」
ナマエがシエルを引き寄せると、先程まで立っていた場所がデスサイズによってえぐり取られていた。