真紅と漆黒
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その中でも、シエルは可愛らしい少女へと変身させられていた。
「わかってるわよーっ!んもーっ、かわいいわねっ」
「離せッ!!なんで僕がこんな格好を……」
マダム・レッドに抱き締められながら、シエルは抗議していた。
「えー?なによ、気に入らなかったの?モスリンたっぷりフランス製ドレス。流行のドレスなのよ?」
「気に入るかッ!!」
ピンクのドレスを着たシエルと、その隣には青のドレスを着たナマエが立っている。
全力で否定するシエルだったが、背後からかけられた声によって抗議は止められてしまった。
「おやおや。レディがそんな大声出すものではありませんよ」
「セバスチャン……貴様」
「そーよー。設定通りちゃんとやってくれなきゃ……」
クスリと笑うセバスチャンはいつもの燕尾服ではなく、パーティー会場に合わせて貴族らしい格好になっていた。何故か眼鏡付きで。
「劉は私の若い燕役」
「アイジンでーす」
「シエルとナマエは田舎から出てきた私の姪っ子役」
「はい」
「セバスチャンはその姪っ子達の家庭教師(チューター)役。グレルはいつも通りだけど」
「おくさまあああああ~」
「だからっ……なんで僕が《姪っ子》役なんだ!姪っ子ならナマエだけで充分だろ!?」
「私、女の子が欲しかったのよね!フワッフワなドレスの似合う可愛い子!ナマエは可愛いというには微妙な年齢だし……」
「……」
マダム・レッドに年齢の事を言われ、ムスッとするナマエ。
(確かにシエルみたく若くないけど……今ソレをいう必要あるか!?)
「ってのはまあ冗談として」
「慣れないと気になりますね……」
眼鏡に気を取られているセバスチャンを放置し、マダム・レッドはシエルに小声で話しかけた。
「ファントムハイヴってバレたらマズいんでしょ?」
マダム・レッドの言う事は最もだ。バレたらそこでお終いになってしまう。
「第一!身なりのいい執事連れた隻眼の少年だなんて見る人が見りゃ、すぐ《アンタ》だってバレるわよ!《それ》が一番いい変装じゃない。それにドルイット子爵って守備範囲バリ広の女好きらしいから、そっちの方が都合いいって!ネッ☆」
「なっ……!?」
「はっはっはっ。伯爵に手を出すのは犯罪じゃないかなぁ」
青筋を立てながら絶句するシエルに、セバスチャンが追い打ちをかけた。
「仰っていたじゃないですか。《どんな手段でも使う》んでしょう?」
睨みつけるシエルだが、それをニコリと微笑んで躱すセバスチャン。
「では参りましょうか、《お嬢様》」
「さて……まずはドルイット子爵を見つけなくてはいけませんね」
「ドルイット子爵ってのはイイ男なのかしら。それによってヤル気に差がでるわぁ~!」
「輝いてるね、マダム!」
夜会を楽しんでいる2人とは対照的に、シエルは先程からずっとブツブツと文句を垂れていた。
「苦しい。重い、服が。痛い、足が。帰りたい。こんな姿、絶対に婚約者(エリザベス)には見られたくないな……」
「でしょうね」
「きゃーっそのドレスかわいー♡」
「あら、ありがとう」
「そのヘッドドレスもステキーッ♡」
「いかん……幻聴ま……で」
そこでシエルとセバスチャンは振り返った。
「ステキなドレスの人がいーっぱい♡かわいーっ♡」
幻聴ではなく現実である事を知ったシエルは慌てていた。
「セッ……セセセセバスチャン」
「坊っ……お嬢様、落ちついて下さい。とりあえずあちらへ」
物凄い小声で話す2人を見て、ナマエは思わず笑みを溢した。
「あっ♡あそこにいる子のドレス、すっごくかわいーっ♡」
「「!!!!」」
「いけません、お嬢様。こちらへ!」
「エリザベス様の事は私がなんとか致しますので……」
ナマエは仕方がないと思い、セバスチャンにシエルを託した。
「わかってるわよーっ!んもーっ、かわいいわねっ」
「離せッ!!なんで僕がこんな格好を……」
マダム・レッドに抱き締められながら、シエルは抗議していた。
「えー?なによ、気に入らなかったの?モスリンたっぷりフランス製ドレス。流行のドレスなのよ?」
「気に入るかッ!!」
ピンクのドレスを着たシエルと、その隣には青のドレスを着たナマエが立っている。
全力で否定するシエルだったが、背後からかけられた声によって抗議は止められてしまった。
「おやおや。レディがそんな大声出すものではありませんよ」
「セバスチャン……貴様」
「そーよー。設定通りちゃんとやってくれなきゃ……」
クスリと笑うセバスチャンはいつもの燕尾服ではなく、パーティー会場に合わせて貴族らしい格好になっていた。何故か眼鏡付きで。
「劉は私の若い燕役」
「アイジンでーす」
「シエルとナマエは田舎から出てきた私の姪っ子役」
「はい」
「セバスチャンはその姪っ子達の家庭教師(チューター)役。グレルはいつも通りだけど」
「おくさまあああああ~」
「だからっ……なんで僕が《姪っ子》役なんだ!姪っ子ならナマエだけで充分だろ!?」
「私、女の子が欲しかったのよね!フワッフワなドレスの似合う可愛い子!ナマエは可愛いというには微妙な年齢だし……」
「……」
マダム・レッドに年齢の事を言われ、ムスッとするナマエ。
(確かにシエルみたく若くないけど……今ソレをいう必要あるか!?)
「ってのはまあ冗談として」
「慣れないと気になりますね……」
眼鏡に気を取られているセバスチャンを放置し、マダム・レッドはシエルに小声で話しかけた。
「ファントムハイヴってバレたらマズいんでしょ?」
マダム・レッドの言う事は最もだ。バレたらそこでお終いになってしまう。
「第一!身なりのいい執事連れた隻眼の少年だなんて見る人が見りゃ、すぐ《アンタ》だってバレるわよ!《それ》が一番いい変装じゃない。それにドルイット子爵って守備範囲バリ広の女好きらしいから、そっちの方が都合いいって!ネッ☆」
「なっ……!?」
「はっはっはっ。伯爵に手を出すのは犯罪じゃないかなぁ」
青筋を立てながら絶句するシエルに、セバスチャンが追い打ちをかけた。
「仰っていたじゃないですか。《どんな手段でも使う》んでしょう?」
睨みつけるシエルだが、それをニコリと微笑んで躱すセバスチャン。
「では参りましょうか、《お嬢様》」
「さて……まずはドルイット子爵を見つけなくてはいけませんね」
「ドルイット子爵ってのはイイ男なのかしら。それによってヤル気に差がでるわぁ~!」
「輝いてるね、マダム!」
夜会を楽しんでいる2人とは対照的に、シエルは先程からずっとブツブツと文句を垂れていた。
「苦しい。重い、服が。痛い、足が。帰りたい。こんな姿、絶対に婚約者(エリザベス)には見られたくないな……」
「でしょうね」
「きゃーっそのドレスかわいー♡」
「あら、ありがとう」
「そのヘッドドレスもステキーッ♡」
「いかん……幻聴ま……で」
そこでシエルとセバスチャンは振り返った。
「ステキなドレスの人がいーっぱい♡かわいーっ♡」
幻聴ではなく現実である事を知ったシエルは慌てていた。
「セッ……セセセセバスチャン」
「坊っ……お嬢様、落ちついて下さい。とりあえずあちらへ」
物凄い小声で話す2人を見て、ナマエは思わず笑みを溢した。
「あっ♡あそこにいる子のドレス、すっごくかわいーっ♡」
「「!!!!」」
「いけません、お嬢様。こちらへ!」
「エリザベス様の事は私がなんとか致しますので……」
ナマエは仕方がないと思い、セバスチャンにシエルを託した。