真紅と漆黒
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「…………ヒッヒ……そろそろ……来る頃だと思ってたよ……」
どこからともなく聞こえてくる声。声の方向へナマエが視線を送ると、壁に立てかけてあった棺が音を立ててゆっくりと開いた。
「よぅ~こそ伯爵……やっと小生特性の棺に入ってくれる気になったのかい……!」
いきなり現れたアンダーテイカーに、シエル・セバスチャン・ナマエ以外の3人は固まった。
「そんなワケあるか。今日は……」
話し続けようとするシエルの唇に指を当てるアンダーテイカー。
「言わなくていい。伯爵が何を言いたいのか、小生にはちゃ~んとわかっているよ」
顔の大きな傷跡が目立つアンダーテイカーを見上げ、ナマエはじっと彼を見つめた。
(やっぱ変人だ、この死神(ヒト)……)
「ああいうのは《表の人間》向きの《お客》じゃない。小生がね、キレイにしてあげたのさ」
「……その話が聞きたい」
「じゃあ話をしよう。お茶でも出すからそのへんに座っててもらえるかい?」
(その辺って……棺しかねーじゃない!)
暫くしてビーカーにお茶を淹れたアンダーテイカーが戻ってきた。来客全員にお茶を配り終わると、アンダーテイカーは椅子に座り骨壷の蓋を開けた。
「聞きたいのは切り裂きジャックのことだろう?今頃になってヤードは騒いでいるけれど……小生がああいうお客を相手にしたのは今回が初めてじゃないよ」
骨壷の中に入っている骨型クッキーを食べながらアンダーテイカーは告げた。
「!!」
「初めてじゃない?どういうこと?」
「昔から何体かあったんだよ、娼婦殺しが。ただ、どんどん手口がハデで残酷になってる」
骨壷に入ったクッキーをシエルに勧めるも、あっさりと拒絶されるアンダーテイカー。
「最初はそんなにスプラッタじゃなかったからヤードも気づいてなかったけど、ホワイトチャペルで殺された娼婦には皆共通点がある」
「共通点?」
「……ですか?」
「さてねぇ、なんだろう。なんだろうなぁ。気になるねぇ……」
ニヤニヤしながら骨壷の蓋を閉め、アンダーテイカーは意地悪く笑った。
「成程ね、そういうことか。葬儀屋は《表の仕事》という訳ね。いくらなんだい?その情報は」
「いくら?」
劉の問い掛けにアンダーテイカーは、ずずずいっと近づいて告げた。
「小生は女王のコインなんかこれっぽっちも欲しくないのさ」
劉が青ざめた所でアンダーテイカーはグリンと顔をシエルに向けてそのまま近づいた。
「さあ伯爵……小生に《あれ》をおくれ……極上の《笑い》を小生におくれ……!!そうしたらどんなことでも教えてあげるよ……!!」
自分の世界に入り込んだアンダーテイカーを見て、シエルはげんなりと呟いた。
「変人め」
「「……」」
その言葉に、セバスチャンとナマエはあえて否定せずにいた。
「ふ……伯爵、そういうことなら我にまかせなさい。上海では新年会の眠れる虎と呼ばれた我の真髄、とくとごらんあれ!!」
自信満々に言い切った劉だが、その口から出た言葉に何も言えなかった。
「ふとんがふっとんだ……あれ?」
無反応な周り。そこへ今度はマダム・レッドが名乗りを上げた。
「だらしないわね、劉。仕方ない。社交界の花形、このマダム・レッドがとっておきの話を聞かせてあげるわ!!」
しかし、マダム・レッドの口から紡がれるのは下ネタばかり。笑っているのはマダム・レッドのみ。シエルにいたってはセバスチャンに耳栓をされている状態だった。
そのまま1時間、マダム・レッドは下ネタを言い続けた。
どこからともなく聞こえてくる声。声の方向へナマエが視線を送ると、壁に立てかけてあった棺が音を立ててゆっくりと開いた。
「よぅ~こそ伯爵……やっと小生特性の棺に入ってくれる気になったのかい……!」
いきなり現れたアンダーテイカーに、シエル・セバスチャン・ナマエ以外の3人は固まった。
「そんなワケあるか。今日は……」
話し続けようとするシエルの唇に指を当てるアンダーテイカー。
「言わなくていい。伯爵が何を言いたいのか、小生にはちゃ~んとわかっているよ」
顔の大きな傷跡が目立つアンダーテイカーを見上げ、ナマエはじっと彼を見つめた。
(やっぱ変人だ、この死神(ヒト)……)
「ああいうのは《表の人間》向きの《お客》じゃない。小生がね、キレイにしてあげたのさ」
「……その話が聞きたい」
「じゃあ話をしよう。お茶でも出すからそのへんに座っててもらえるかい?」
(その辺って……棺しかねーじゃない!)
暫くしてビーカーにお茶を淹れたアンダーテイカーが戻ってきた。来客全員にお茶を配り終わると、アンダーテイカーは椅子に座り骨壷の蓋を開けた。
「聞きたいのは切り裂きジャックのことだろう?今頃になってヤードは騒いでいるけれど……小生がああいうお客を相手にしたのは今回が初めてじゃないよ」
骨壷の中に入っている骨型クッキーを食べながらアンダーテイカーは告げた。
「!!」
「初めてじゃない?どういうこと?」
「昔から何体かあったんだよ、娼婦殺しが。ただ、どんどん手口がハデで残酷になってる」
骨壷に入ったクッキーをシエルに勧めるも、あっさりと拒絶されるアンダーテイカー。
「最初はそんなにスプラッタじゃなかったからヤードも気づいてなかったけど、ホワイトチャペルで殺された娼婦には皆共通点がある」
「共通点?」
「……ですか?」
「さてねぇ、なんだろう。なんだろうなぁ。気になるねぇ……」
ニヤニヤしながら骨壷の蓋を閉め、アンダーテイカーは意地悪く笑った。
「成程ね、そういうことか。葬儀屋は《表の仕事》という訳ね。いくらなんだい?その情報は」
「いくら?」
劉の問い掛けにアンダーテイカーは、ずずずいっと近づいて告げた。
「小生は女王のコインなんかこれっぽっちも欲しくないのさ」
劉が青ざめた所でアンダーテイカーはグリンと顔をシエルに向けてそのまま近づいた。
「さあ伯爵……小生に《あれ》をおくれ……極上の《笑い》を小生におくれ……!!そうしたらどんなことでも教えてあげるよ……!!」
自分の世界に入り込んだアンダーテイカーを見て、シエルはげんなりと呟いた。
「変人め」
「「……」」
その言葉に、セバスチャンとナマエはあえて否定せずにいた。
「ふ……伯爵、そういうことなら我にまかせなさい。上海では新年会の眠れる虎と呼ばれた我の真髄、とくとごらんあれ!!」
自信満々に言い切った劉だが、その口から出た言葉に何も言えなかった。
「ふとんがふっとんだ……あれ?」
無反応な周り。そこへ今度はマダム・レッドが名乗りを上げた。
「だらしないわね、劉。仕方ない。社交界の花形、このマダム・レッドがとっておきの話を聞かせてあげるわ!!」
しかし、マダム・レッドの口から紡がれるのは下ネタばかり。笑っているのはマダム・レッドのみ。シエルにいたってはセバスチャンに耳栓をされている状態だった。
そのまま1時間、マダム・レッドは下ネタを言い続けた。