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セバスチャンが指を動かすと、シエルを拘束していたアズーロの腕がバキボキと音を立てながら勝手に動き出した。
「ぎゃぁあぁあッ!!!あ……あ゛ぁ゛ア……」
尚もメリメリと骨が軋む音を立てているアズーロを放置し、セバスチャンはシエルを抱き上げた。
「今回のゲームもさして面白くなかったな」
手近な椅子にシエルを座らせるセバスチャン。
「ま、ま……待てよォあんたっ……ただの執事だろ!?俺はッ、こんな処で終われねェんだよッ!!用心棒として給金は今の5倍、いや10倍出すッ。酒も女も好きなだけ……だからッ、俺につけ!!」
アズーロの言葉を聞きながらも、セバスチャンはシエルを縛っているベルトを引き千切る。
[主……ご命令を!!]
ナマエは耳元で囁かれる声に戸惑っていた。自身を拘束している男の力は、恐怖からか先程より強いものとなっている。
「……残念ですがヴェネル様。私は人間が作り出した硬貨(ガラクタ)等には興味がないのです。私は……悪魔で執事ですから」
セバスチャンの言葉に何も言えなくなったアズーロ。
そんな彼にゆっくりとセバスチャンは近づいていく。そして外された手袋の下、手の甲にはシエルの瞳にあるのと同じ契約の証があった。
「坊っちゃんが《契約書》を持つ限り、私は彼の忠実な下僕(イヌ)。《犠牲》《願い》そして《契約》によって私は主人に縛られる」
「残念だが、ゲームオーバーだ」
シエルの言葉に、セバスチャンはその姿を変えた。
「ヒッ……ヒィィ……」
[ご命令を]
姿を変えたセバスチャンを見て、本当に《悪魔》なのだと確信するナマエ。
そんな彼女の耳元では、先程から異質な声で命令を要求する“ナニか”がいた。
『……始末しろ』
ポツリとナマエが呟くとナマエの瞳が黒色から琥珀色へと変化し、同時に彼女の影からゆるりと無数の《手》が現れた。
その《手》はナマエを拘束している男を取り囲むと、ズブズブと影の中に引きずり込んでいく。
「ヒィッ……た……助け……」
ぬぷり、と音を立てて影は揺らめいた。そこにはもう、男の姿はなかった。
「お前……」
「やはり《人間》ではなかった様ですね」
先程の光景を目の当たりにしたシエルは目を見開き、セバスチャンは目を細めてナマエを見つめた。
「何……?今の……」
たった今自身の身に起こった出来事を理解出来ていないナマエに、セバスチャンは更に目を細めた。
「日本でいう《魑魅魍魎》といった類のモノでしょう」
「チミモウリョウ?何だ?ソレは」
理解出来ないという表情でシエルはセバスチャンに説明を求めた。
「この国で例えるなら……そうですね、質の悪い《魔物》と言ったところでしょうか」
「《魔物》に良いも悪いもないだろう!?だが……何故ナマエがソレを扱える?」
「さあ……それは私にも解りません」
新しい玩具(オモチャ)を見つけたと言わんばかりに、セバスチャンはナマエを見つめた。
「さて……そろそろ帰りましょう」
呆然としていたナマエを抱き起こすと、セバスチャンはシエルを抱き抱えに行った。
「ぎゃぁあぁあッ!!!あ……あ゛ぁ゛ア……」
尚もメリメリと骨が軋む音を立てているアズーロを放置し、セバスチャンはシエルを抱き上げた。
「今回のゲームもさして面白くなかったな」
手近な椅子にシエルを座らせるセバスチャン。
「ま、ま……待てよォあんたっ……ただの執事だろ!?俺はッ、こんな処で終われねェんだよッ!!用心棒として給金は今の5倍、いや10倍出すッ。酒も女も好きなだけ……だからッ、俺につけ!!」
アズーロの言葉を聞きながらも、セバスチャンはシエルを縛っているベルトを引き千切る。
[主……ご命令を!!]
ナマエは耳元で囁かれる声に戸惑っていた。自身を拘束している男の力は、恐怖からか先程より強いものとなっている。
「……残念ですがヴェネル様。私は人間が作り出した硬貨(ガラクタ)等には興味がないのです。私は……悪魔で執事ですから」
セバスチャンの言葉に何も言えなくなったアズーロ。
そんな彼にゆっくりとセバスチャンは近づいていく。そして外された手袋の下、手の甲にはシエルの瞳にあるのと同じ契約の証があった。
「坊っちゃんが《契約書》を持つ限り、私は彼の忠実な下僕(イヌ)。《犠牲》《願い》そして《契約》によって私は主人に縛られる」
「残念だが、ゲームオーバーだ」
シエルの言葉に、セバスチャンはその姿を変えた。
「ヒッ……ヒィィ……」
[ご命令を]
姿を変えたセバスチャンを見て、本当に《悪魔》なのだと確信するナマエ。
そんな彼女の耳元では、先程から異質な声で命令を要求する“ナニか”がいた。
『……始末しろ』
ポツリとナマエが呟くとナマエの瞳が黒色から琥珀色へと変化し、同時に彼女の影からゆるりと無数の《手》が現れた。
その《手》はナマエを拘束している男を取り囲むと、ズブズブと影の中に引きずり込んでいく。
「ヒィッ……た……助け……」
ぬぷり、と音を立てて影は揺らめいた。そこにはもう、男の姿はなかった。
「お前……」
「やはり《人間》ではなかった様ですね」
先程の光景を目の当たりにしたシエルは目を見開き、セバスチャンは目を細めてナマエを見つめた。
「何……?今の……」
たった今自身の身に起こった出来事を理解出来ていないナマエに、セバスチャンは更に目を細めた。
「日本でいう《魑魅魍魎》といった類のモノでしょう」
「チミモウリョウ?何だ?ソレは」
理解出来ないという表情でシエルはセバスチャンに説明を求めた。
「この国で例えるなら……そうですね、質の悪い《魔物》と言ったところでしょうか」
「《魔物》に良いも悪いもないだろう!?だが……何故ナマエがソレを扱える?」
「さあ……それは私にも解りません」
新しい玩具(オモチャ)を見つけたと言わんばかりに、セバスチャンはナマエを見つめた。
「さて……そろそろ帰りましょう」
呆然としていたナマエを抱き起こすと、セバスチャンはシエルを抱き抱えに行った。