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一度瞑った目をゆっくりと開くと、シエルはしっかりと言った。
「いつまで《狸寝入り》を決めこむつもりだ?」
シエルの言葉に、死んだハズのセバスチャンが反応を示す。
「そ……そんなバカな!!」
「……やれやれ」
ゆっくりと起き上がるセバスチャン。そんな彼の姿を見て、ナマエは間違いなく自身が【黒執事】の世界に入りこんだという事を確信した。
そして、未だに揺らめいている自身の影を見やる。
まるで意思でも持っているかの様に揺らめく影。
照明の関係で揺れているのとは違う。不規則な動きだった。
「最近の銃は性能が上がったものですね。《百年前》とは大違いだ」
咳をするセバスチャンに向かって、アズーロは恐怖に染まった叫び声で命令を下した。
「何してる、殺せぇェッ」
「お返ししますよ」
咳き込んでいたセバスチャンの手の平には、彼に撃ち込まれたハズの銃弾があった。
その銃弾を素手で取り囲んでいるアズーロの手下へ撃ち込む。
「嗚呼、何という事だ。《服》が穴だらけになってしまいましたね」
「遊んでいるからだ、馬鹿め」
全身血まみれでボロボロの服を着ているセバスチャンに対し、シエルは冷たく言い放った。
「私は坊っちゃんの言いつけを忠実に守っていただけですよ。《それらしく》していろ……とね。それに……なかなかイイ格好をされているじゃありませんか」
「ヒ……」
ゆっくりとシエルに近づくセバスチャン。
「芋虫の様で、とても無様で素敵ですよ。小さく弱い貴方によくお似合いだ」
「来んなッ」
「しばらくその姿を眺めているのも悪くないと思ったんですが」
「止まれ!」
段々と近づいて来るセバスチャンに怯えながらも、アズーロはシエルの頭から銃口を外さなかった。
「……誰に向かって口をきいている」
「止まれって言って――止まれェェ」
アズーロの叫び声に漸くセバスチャンは歩みを止めた。
「と……とと止まれって言ってんだよ!!それ以上近寄ったら女共々ブチ殺スぞ!!」
「さあ、どうしましょうか」
チラリ、と男に拘束されたままのナマエに視線をやりシエルに指示を仰ぐセバスチャン。
「早くしろ。腕が痛い」
「うるせェ。黙れッ」
「ですが坊っちゃん。私が近付けば殺されますよ?ナマエさんも」
「貴様……《契約》に逆らうつもりか」
「黙れェエ!!」
「とんでもない。《あの日》から私は坊っちゃんの忠実な下僕。坊っちゃんが願うならどんな事でも致しましょう。捧げられた犠牲と享楽を引き換えに。さぁ……」
「何ワケわかんねぇこと言ってやがる。変人共(スプーキー)がぁ」
「坊っちゃん。おねだりの仕方は教えたでしょう?」
怪しく笑みを浮かべるセバスチャン。それに呼応する様に、ナマエの耳元で《声》が囁いた。
[主よ……ご命令を……]
(主?何の事??)
[我らにご命令を……!]
「命令だ。僕を助けろ!」
眼帯で隠されていたシエルの右目が露わになった。ソコには悪魔との契約の証がハッキリと刻まれている。
「黙れエエエエエ」
恐怖に支配されたアズーロはついに引き金を引いた。
「な……なんで……死ん……でね……」
「お探し物ですか?」
あくまでも優しい声音でセバスチャンは問いかけた。
「弾丸(コレ)、お返し致します」
そう言いながら、背後から摘んでいた弾丸をアズーロの胸ポケットに入れるセバスチャン。
「こちらは主人を返して頂きましょう。まずその汚い腕をどけて頂けますか?」
「いつまで《狸寝入り》を決めこむつもりだ?」
シエルの言葉に、死んだハズのセバスチャンが反応を示す。
「そ……そんなバカな!!」
「……やれやれ」
ゆっくりと起き上がるセバスチャン。そんな彼の姿を見て、ナマエは間違いなく自身が【黒執事】の世界に入りこんだという事を確信した。
そして、未だに揺らめいている自身の影を見やる。
まるで意思でも持っているかの様に揺らめく影。
照明の関係で揺れているのとは違う。不規則な動きだった。
「最近の銃は性能が上がったものですね。《百年前》とは大違いだ」
咳をするセバスチャンに向かって、アズーロは恐怖に染まった叫び声で命令を下した。
「何してる、殺せぇェッ」
「お返ししますよ」
咳き込んでいたセバスチャンの手の平には、彼に撃ち込まれたハズの銃弾があった。
その銃弾を素手で取り囲んでいるアズーロの手下へ撃ち込む。
「嗚呼、何という事だ。《服》が穴だらけになってしまいましたね」
「遊んでいるからだ、馬鹿め」
全身血まみれでボロボロの服を着ているセバスチャンに対し、シエルは冷たく言い放った。
「私は坊っちゃんの言いつけを忠実に守っていただけですよ。《それらしく》していろ……とね。それに……なかなかイイ格好をされているじゃありませんか」
「ヒ……」
ゆっくりとシエルに近づくセバスチャン。
「芋虫の様で、とても無様で素敵ですよ。小さく弱い貴方によくお似合いだ」
「来んなッ」
「しばらくその姿を眺めているのも悪くないと思ったんですが」
「止まれ!」
段々と近づいて来るセバスチャンに怯えながらも、アズーロはシエルの頭から銃口を外さなかった。
「……誰に向かって口をきいている」
「止まれって言って――止まれェェ」
アズーロの叫び声に漸くセバスチャンは歩みを止めた。
「と……とと止まれって言ってんだよ!!それ以上近寄ったら女共々ブチ殺スぞ!!」
「さあ、どうしましょうか」
チラリ、と男に拘束されたままのナマエに視線をやりシエルに指示を仰ぐセバスチャン。
「早くしろ。腕が痛い」
「うるせェ。黙れッ」
「ですが坊っちゃん。私が近付けば殺されますよ?ナマエさんも」
「貴様……《契約》に逆らうつもりか」
「黙れェエ!!」
「とんでもない。《あの日》から私は坊っちゃんの忠実な下僕。坊っちゃんが願うならどんな事でも致しましょう。捧げられた犠牲と享楽を引き換えに。さぁ……」
「何ワケわかんねぇこと言ってやがる。変人共(スプーキー)がぁ」
「坊っちゃん。おねだりの仕方は教えたでしょう?」
怪しく笑みを浮かべるセバスチャン。それに呼応する様に、ナマエの耳元で《声》が囁いた。
[主よ……ご命令を……]
(主?何の事??)
[我らにご命令を……!]
「命令だ。僕を助けろ!」
眼帯で隠されていたシエルの右目が露わになった。ソコには悪魔との契約の証がハッキリと刻まれている。
「黙れエエエエエ」
恐怖に支配されたアズーロはついに引き金を引いた。
「な……なんで……死ん……でね……」
「お探し物ですか?」
あくまでも優しい声音でセバスチャンは問いかけた。
「弾丸(コレ)、お返し致します」
そう言いながら、背後から摘んでいた弾丸をアズーロの胸ポケットに入れるセバスチャン。
「こちらは主人を返して頂きましょう。まずその汚い腕をどけて頂けますか?」