存在
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そんな彼女を促す事を諦めたセバスチャンはどこからともなく銀食器のナイフとフォークを取り出した。
「なんなんだァ」
「ぎゃああッ」
「何者だアイツはあァ」
次々と倒れていく男達。宙を舞いながら華麗に倒していくセバスチャン。
「ファントムハイヴ家の執事たる者、この程度の事が出来なくてどうします?」
最後に残ったのは言うまでもなくセバスチャン。それもシャンデリアに逆さまにぶら下がっている。
「やれやれ、少し手間取りましたね」
綺麗に床へ着地すると、また時刻を確認する。
「五時四十三分」
全ての手下を排除できたのか、食堂を出た後は特に襲撃を受ける事はなかった。
革靴特有の靴音を響かせながら、迷う事無く進むセバスチャンとナマエ。
やがて一枚のドアを開けると、そこには銃を構えた男:アズーロ=ヴェネルがいた。
(確か……お屋敷に来ていたお客様の一人だった様な)
一人思案していると、セバスチャンが一歩前に進み出た。
「お邪魔致しております」
「……!?」
「主人を迎えに参りました」
「シエル様をお返し願えますか?ミスター」
恭しく礼をするセバスチャンとは対照的に、ナマエは威嚇するような目で男を見据えた。
「は……は、驚いたな。あれだけの人数を二人でヤッッちまうなんて、参ったね。どんな大男が現れるかと思えば、燕尾服の優男(ロメオ)と新しく入ったとかいう家庭教師(ガヴァネス)とは。あんた達何者だ?ファントムハイヴに雇われた殺し屋(ジョブキラー)か?特殊部隊(SWAT)上がりの傭兵(戦争屋)か?ただの執事と家庭教師じゃねえだろう」
「いえ、私はあくまで執事ですよ。《ただの》ね」
「同じく。《ただの》家庭教師ですが何か?」
「は、そうかい……とにかく俺ァあんた達とヤリあうつもりはねぇよ。降参だ。だがな――」
血まみれで倒れているシエルの髪を引っ張り、アズーロは抱き抱えた。するとそのままシエルのこめかみに銃口を当てる。
「手に入れた《ブツ》だけは置いていってもらうぜ。可愛い坊っちゃんの頭の風通しをよくしたかねェだろ。《執事》ならどうすべきかわかってるよな?」
無言で様子を伺っていたセバスチャンは、胸ポケットから何かを取り出そうとした。
「貴方がたの欲しい物は……」
その時、一発の銃弾がセバスチャンの頭を貫いた。
「「セ」」
ソレを皮切りに、幾弾もの銃弾がセバスチャンを貫く。
「や……ったのか……?」
血まみれで倒れたセバスチャンを見て、アズーロは安心したかの様に言い放った。
「……はははっ。悪ィな優男……このゲーム、俺の勝ちだ!せっかくお迎えが来たのに残念だったな、おチビさん(リトル・ファントムハイヴ)。相手は“女王の番犬(ファントムハイヴ)”だ。俺だって切り札(ジョーカー)くらい持ってたさ」
アズーロの言葉に反応し、入り口とは別の扉から銃を持った男達が室内へと入ってきた。その中の一人に、ナマエは拘束された。
「あとはお前達を殺せば完璧(ペルフェクト)だ。前々から邪魔だったんだよ。警察みたいに俺達を監視しやがって!ええ?」
シエルの髪を引っ張り、顔を上向かせるアズーロ。
その光景を見て、ナマエの中で“ナニか”がざわついた。
「お前を消して、俺達の方法で天下を取ってやる。この英国(インギルテック)でな!……だが……あんた達は解体する(バラす)には勿体ない顔をしているな」
シエルの眼帯に銃を引っ掛けながら、アズーロは続ける。
「おチビさん(リトル)はちょっとばかり傷モノにしちまったが……アンタなら内臓(パーツ)でなくとも値段がつくだろう」
やがてシエルの眼帯は外れ、床へと落ちる。
「……せ」
「ん?」
「シエル様から……その汚い手を放しやがれ!!」
ナマエが怒鳴ると、ナマエ自身の影が揺らめいた。
「ふんっ意気がっていられるのも今だけだ。なァに怖がらなくていい。どうせド変態に引き取られる頃には何もわからないようにしっかり漬けてやるさ。上手く――」
「おい。いつまで遊んでいる」
「……!?」
「床がそんなに寝心地がいいとは思えんがな」
「なんなんだァ」
「ぎゃああッ」
「何者だアイツはあァ」
次々と倒れていく男達。宙を舞いながら華麗に倒していくセバスチャン。
「ファントムハイヴ家の執事たる者、この程度の事が出来なくてどうします?」
最後に残ったのは言うまでもなくセバスチャン。それもシャンデリアに逆さまにぶら下がっている。
「やれやれ、少し手間取りましたね」
綺麗に床へ着地すると、また時刻を確認する。
「五時四十三分」
全ての手下を排除できたのか、食堂を出た後は特に襲撃を受ける事はなかった。
革靴特有の靴音を響かせながら、迷う事無く進むセバスチャンとナマエ。
やがて一枚のドアを開けると、そこには銃を構えた男:アズーロ=ヴェネルがいた。
(確か……お屋敷に来ていたお客様の一人だった様な)
一人思案していると、セバスチャンが一歩前に進み出た。
「お邪魔致しております」
「……!?」
「主人を迎えに参りました」
「シエル様をお返し願えますか?ミスター」
恭しく礼をするセバスチャンとは対照的に、ナマエは威嚇するような目で男を見据えた。
「は……は、驚いたな。あれだけの人数を二人でヤッッちまうなんて、参ったね。どんな大男が現れるかと思えば、燕尾服の優男(ロメオ)と新しく入ったとかいう家庭教師(ガヴァネス)とは。あんた達何者だ?ファントムハイヴに雇われた殺し屋(ジョブキラー)か?特殊部隊(SWAT)上がりの傭兵(戦争屋)か?ただの執事と家庭教師じゃねえだろう」
「いえ、私はあくまで執事ですよ。《ただの》ね」
「同じく。《ただの》家庭教師ですが何か?」
「は、そうかい……とにかく俺ァあんた達とヤリあうつもりはねぇよ。降参だ。だがな――」
血まみれで倒れているシエルの髪を引っ張り、アズーロは抱き抱えた。するとそのままシエルのこめかみに銃口を当てる。
「手に入れた《ブツ》だけは置いていってもらうぜ。可愛い坊っちゃんの頭の風通しをよくしたかねェだろ。《執事》ならどうすべきかわかってるよな?」
無言で様子を伺っていたセバスチャンは、胸ポケットから何かを取り出そうとした。
「貴方がたの欲しい物は……」
その時、一発の銃弾がセバスチャンの頭を貫いた。
「「セ」」
ソレを皮切りに、幾弾もの銃弾がセバスチャンを貫く。
「や……ったのか……?」
血まみれで倒れたセバスチャンを見て、アズーロは安心したかの様に言い放った。
「……はははっ。悪ィな優男……このゲーム、俺の勝ちだ!せっかくお迎えが来たのに残念だったな、おチビさん(リトル・ファントムハイヴ)。相手は“女王の番犬(ファントムハイヴ)”だ。俺だって切り札(ジョーカー)くらい持ってたさ」
アズーロの言葉に反応し、入り口とは別の扉から銃を持った男達が室内へと入ってきた。その中の一人に、ナマエは拘束された。
「あとはお前達を殺せば完璧(ペルフェクト)だ。前々から邪魔だったんだよ。警察みたいに俺達を監視しやがって!ええ?」
シエルの髪を引っ張り、顔を上向かせるアズーロ。
その光景を見て、ナマエの中で“ナニか”がざわついた。
「お前を消して、俺達の方法で天下を取ってやる。この英国(インギルテック)でな!……だが……あんた達は解体する(バラす)には勿体ない顔をしているな」
シエルの眼帯に銃を引っ掛けながら、アズーロは続ける。
「おチビさん(リトル)はちょっとばかり傷モノにしちまったが……アンタなら内臓(パーツ)でなくとも値段がつくだろう」
やがてシエルの眼帯は外れ、床へと落ちる。
「……せ」
「ん?」
「シエル様から……その汚い手を放しやがれ!!」
ナマエが怒鳴ると、ナマエ自身の影が揺らめいた。
「ふんっ意気がっていられるのも今だけだ。なァに怖がらなくていい。どうせド変態に引き取られる頃には何もわからないようにしっかり漬けてやるさ。上手く――」
「おい。いつまで遊んでいる」
「……!?」
「床がそんなに寝心地がいいとは思えんがな」