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「いやー、立派なお屋敷ですねぇー」
殺気立った一軒の邸宅にある玄関ホール。そこでセバスチャンはナマエを降ろすと感嘆の声を上げた。
「なっ……!?」
「なんだテメーらは!!?」
「どっから入った!!」
一斉に銃口を向けられたセバスチャンとナマエ。
しかしセバスチャンはそんな事お構いなしに呟いた。
「ふむ、何やらお忙しそうですね。誰かいらっしゃるん――」
「燕尾服(バトラー)と女がなんの用だ!ドコの輩(モン)だ!!?」
「私?」
そこで漸く自分に問い掛けられていると気付いたセバスチャンは怪しく笑った。
「ああ、申し遅れました。私……ファントムハイヴ家の者ですが」
答えると同時に周りを取り囲んでいた男達が引き金に指を掛けた。
「お……おい!この女がどうなってもいいのか?!」
「……はぁ」
自らのこめかみに銃口を突きつけられ、拘束されているナマエにセバスチャンは深く息を吐いた。それに対し、彼女の表情には恐怖感も焦燥感もなかった。あるのは無表情のみ。
「ご自身で対処して頂けますか?ナマエさん」
「えー……」
「“後悔させてやる”のではなかったのですか?」
「もう……面倒臭い」
やる気の無さを示すと、セバスチャンが呆れた目でナマエを見つめた。
『いい加減離せよ、このゲスが!』
履いていたブーツで自身を拘束している男の足を踏むと、一瞬緩んだ腕から身を捩って抜けだしたナマエ。
「よく出来ました。後でご褒美を差し上げます」
嫌な予感しかしない。この男(セバスチャン)からの《ご褒美》なんて、碌なモノじゃないだろう。そんな事を瞬時に考え、ナマエは速攻で辞退した。
「それは残念ですね……さて、皆様には少しお休みして頂きましょうか」
そう言うと、セバスチャンは目で追えないスピードで玄関ホールにいた構成員をすべて戦闘不能にしていった。
「失礼、先を急ぎますので」
懐中時計を見ると、セバスチャンは何事も無かったかの様に歩き出した。
時刻は五時三十分。夕食を作るにはギリギリの時間になっていた。
階段を上がり眼前のドアを開けるセバスチャン。するとそこにはまるで彼を待ち受けていたとばかりに銃を構えた男達がいた。
「来たぞ!!撃てェエエ!!!」
撃ちだされる銃弾を全て躱し、持参していたトレイを投げつける。すると、何故かそのトレイで男達の持っている銃は破壊されていく。
「……のヤロー!!」
今度は室内にある物を手に取りセバスチャンに向かっていく男達。
そんな彼らをコート掛けでなぎ倒すセバスチャンはやはり“人間”とは思えなかった。
回転しながら戻って来たトレイを受け取り、また懐中時計で時間を確認する。
「五時三十四分」
転がっている男の一人の腕を締め上げ、次の部屋へと案内させるセバスチャン。
扉を開けると、今度は食堂だった。
「いたぞ!!!殺せ!!」
一斉射撃の中、セバスチャンはトレイで銃弾を受け止めテーブルの上へと駆け上がった。
尚も自身を狙ってくる男達に向かい、テーブルに並んでいる食器を綺麗に投げつける。すると背後から棒で襲いかかる男が一人。
直ぐに気付いたセバスチャンは蹴りでその男を倒した。
「西棟の奴らも全員呼んで来い!!蜂の巣にしてやるァ!!」
リーダー格の男が叫んだ言葉に、セバスチャンは溜息を溢す。
「鼠共がゾロゾロと……埒があきませんね。五時三十八分」
時間を確認すると、セバスチャンの身に纏う空気が一変した。
「いい加減、貴女も働いたらどうです?」
「い・や・だ」
「こうなる事位、解ってついて来たんじゃなかったのですか?」
「レディを守るのは男の義務でしょ?」
扉に凭れ掛かりながら、一向に動こうとしないナマエ。
殺気立った一軒の邸宅にある玄関ホール。そこでセバスチャンはナマエを降ろすと感嘆の声を上げた。
「なっ……!?」
「なんだテメーらは!!?」
「どっから入った!!」
一斉に銃口を向けられたセバスチャンとナマエ。
しかしセバスチャンはそんな事お構いなしに呟いた。
「ふむ、何やらお忙しそうですね。誰かいらっしゃるん――」
「燕尾服(バトラー)と女がなんの用だ!ドコの輩(モン)だ!!?」
「私?」
そこで漸く自分に問い掛けられていると気付いたセバスチャンは怪しく笑った。
「ああ、申し遅れました。私……ファントムハイヴ家の者ですが」
答えると同時に周りを取り囲んでいた男達が引き金に指を掛けた。
「お……おい!この女がどうなってもいいのか?!」
「……はぁ」
自らのこめかみに銃口を突きつけられ、拘束されているナマエにセバスチャンは深く息を吐いた。それに対し、彼女の表情には恐怖感も焦燥感もなかった。あるのは無表情のみ。
「ご自身で対処して頂けますか?ナマエさん」
「えー……」
「“後悔させてやる”のではなかったのですか?」
「もう……面倒臭い」
やる気の無さを示すと、セバスチャンが呆れた目でナマエを見つめた。
『いい加減離せよ、このゲスが!』
履いていたブーツで自身を拘束している男の足を踏むと、一瞬緩んだ腕から身を捩って抜けだしたナマエ。
「よく出来ました。後でご褒美を差し上げます」
嫌な予感しかしない。この男(セバスチャン)からの《ご褒美》なんて、碌なモノじゃないだろう。そんな事を瞬時に考え、ナマエは速攻で辞退した。
「それは残念ですね……さて、皆様には少しお休みして頂きましょうか」
そう言うと、セバスチャンは目で追えないスピードで玄関ホールにいた構成員をすべて戦闘不能にしていった。
「失礼、先を急ぎますので」
懐中時計を見ると、セバスチャンは何事も無かったかの様に歩き出した。
時刻は五時三十分。夕食を作るにはギリギリの時間になっていた。
階段を上がり眼前のドアを開けるセバスチャン。するとそこにはまるで彼を待ち受けていたとばかりに銃を構えた男達がいた。
「来たぞ!!撃てェエエ!!!」
撃ちだされる銃弾を全て躱し、持参していたトレイを投げつける。すると、何故かそのトレイで男達の持っている銃は破壊されていく。
「……のヤロー!!」
今度は室内にある物を手に取りセバスチャンに向かっていく男達。
そんな彼らをコート掛けでなぎ倒すセバスチャンはやはり“人間”とは思えなかった。
回転しながら戻って来たトレイを受け取り、また懐中時計で時間を確認する。
「五時三十四分」
転がっている男の一人の腕を締め上げ、次の部屋へと案内させるセバスチャン。
扉を開けると、今度は食堂だった。
「いたぞ!!!殺せ!!」
一斉射撃の中、セバスチャンはトレイで銃弾を受け止めテーブルの上へと駆け上がった。
尚も自身を狙ってくる男達に向かい、テーブルに並んでいる食器を綺麗に投げつける。すると背後から棒で襲いかかる男が一人。
直ぐに気付いたセバスチャンは蹴りでその男を倒した。
「西棟の奴らも全員呼んで来い!!蜂の巣にしてやるァ!!」
リーダー格の男が叫んだ言葉に、セバスチャンは溜息を溢す。
「鼠共がゾロゾロと……埒があきませんね。五時三十八分」
時間を確認すると、セバスチャンの身に纏う空気が一変した。
「いい加減、貴女も働いたらどうです?」
「い・や・だ」
「こうなる事位、解ってついて来たんじゃなかったのですか?」
「レディを守るのは男の義務でしょ?」
扉に凭れ掛かりながら、一向に動こうとしないナマエ。