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「あ――~、やられてら。電線パスタは相当お気に召したらしいな、ネズミ共め」
「またネズミですだか?」
「今年は多いねえ」
天井裏を点検していたバルドロイが、作業完了と言いながら脚立から降りてきた。
「ロンドンで異常発生してるって話ァ聞いてたが、まさかこんな郊外まで足を伸ばしてやがるとはなぁ。こんなしょっちゅう停電させられてたんじゃあ、商売あがったりだぜ」
「何の商売ですだ」
「「あっ」」
使用人達で被害状況を確認して回っている時、シエルは《番犬》としての仕事中だった。
そんな場所にナマエが付いて行けるはずもなく、こうしてバルドロイ達に混ざってネズミ対策に興じていた。
「ネズミ見っけ!!」
フィニアンは手近な像を持ち上げると、そのままネズミに向かって振り下ろす。
「えいっ!!」
像は盛大な音を立て、無残にも砕け散っただけだった。
「あっ。逃げられちゃいました!てへっ☆」
「てへっ☆、じゃねェ!!オレの事も殺す気かッ、バッキャロー!!!」
そんな惨状を見ても、タナカは呑気に笑っているだけ。はてさてどうしたものか、とナマエは考えていた。
「とにかくあいつらに正面から挑んでもムダだ!頭(ココ)を使うんだ」
「「頭……?」」
「頭を絞って敵の行動パターンを読むんだ。突撃ばかりが戦じゃねぇ。そう、陽動作戦(ダイバージョン)だ!オレの作戦はこれだ!」
どこからとも無く寸胴鍋を取り出すバルドロイ。
「大量発生したせいでヤツらは今食糧難とみた。戦場での空腹程ツラいもんはねェ」
自信満々に寸胴鍋のフタを開けるバルドロイだが、その鍋からはなんとも言えぬ異臭とゴポゴポという異音がしている。
「そこで《これ》だ!題して“バルドシェフの手料理 ネズミ☆まっしぐら”作戦!!!まっ、これが玄人(プロフェッショナル)ってもんよ!」
呆れ返るナマエとは対照的に、バルドロイの自信あり気な態度に感嘆の声を上げるフィニアン・メイリン・タナカ。
「じゃあ僕は“永遠の宿敵対決 トメとジュリー大作戦”ですッ」
(おいおい、どっから出したんだよ……その大量の猫!)
「ま、負けないですだよ!!こっちは“一度掴んだら離さない ネズミホイホイ大作戦”ですだ!!」
(床一面にただネズミ捕り置いただけじゃねーか!)
心の中でツッコミながら呆れ果てているナマエをよそに、作戦は決行された。
「よーしそれじゃあ、作戦開始だ―っ」
「「おーっ!!」」
どさくさに紛れてか、タナカまで虫取り網を手に携え呑気に笑っている。
(この場に居てもあの“悪魔(セバスチャン)”に説教食らうだろうし……違う所に避難しておこう。うん、そうしよう)
4人にバレないようにそーっとその場から離れていくナマエ。ネズミ捕りに夢中な4人はナマエがいなくなった事に気付きもしない。
「……何をしているんですか、貴方達は」
バルドロイ達の姿を見て呆れ果てるセバスチャン。
「何ってネズミ捕りに決まってんだろィ!!」
「はぁ……それが?」
わぁわぁと騒がしく惨状と化した廊下。
「セバスチャン!」
そこにやって来たのはこの屋敷の主:シエル。
「またネズミですだか?」
「今年は多いねえ」
天井裏を点検していたバルドロイが、作業完了と言いながら脚立から降りてきた。
「ロンドンで異常発生してるって話ァ聞いてたが、まさかこんな郊外まで足を伸ばしてやがるとはなぁ。こんなしょっちゅう停電させられてたんじゃあ、商売あがったりだぜ」
「何の商売ですだ」
「「あっ」」
使用人達で被害状況を確認して回っている時、シエルは《番犬》としての仕事中だった。
そんな場所にナマエが付いて行けるはずもなく、こうしてバルドロイ達に混ざってネズミ対策に興じていた。
「ネズミ見っけ!!」
フィニアンは手近な像を持ち上げると、そのままネズミに向かって振り下ろす。
「えいっ!!」
像は盛大な音を立て、無残にも砕け散っただけだった。
「あっ。逃げられちゃいました!てへっ☆」
「てへっ☆、じゃねェ!!オレの事も殺す気かッ、バッキャロー!!!」
そんな惨状を見ても、タナカは呑気に笑っているだけ。はてさてどうしたものか、とナマエは考えていた。
「とにかくあいつらに正面から挑んでもムダだ!頭(ココ)を使うんだ」
「「頭……?」」
「頭を絞って敵の行動パターンを読むんだ。突撃ばかりが戦じゃねぇ。そう、陽動作戦(ダイバージョン)だ!オレの作戦はこれだ!」
どこからとも無く寸胴鍋を取り出すバルドロイ。
「大量発生したせいでヤツらは今食糧難とみた。戦場での空腹程ツラいもんはねェ」
自信満々に寸胴鍋のフタを開けるバルドロイだが、その鍋からはなんとも言えぬ異臭とゴポゴポという異音がしている。
「そこで《これ》だ!題して“バルドシェフの手料理 ネズミ☆まっしぐら”作戦!!!まっ、これが玄人(プロフェッショナル)ってもんよ!」
呆れ返るナマエとは対照的に、バルドロイの自信あり気な態度に感嘆の声を上げるフィニアン・メイリン・タナカ。
「じゃあ僕は“永遠の宿敵対決 トメとジュリー大作戦”ですッ」
(おいおい、どっから出したんだよ……その大量の猫!)
「ま、負けないですだよ!!こっちは“一度掴んだら離さない ネズミホイホイ大作戦”ですだ!!」
(床一面にただネズミ捕り置いただけじゃねーか!)
心の中でツッコミながら呆れ果てているナマエをよそに、作戦は決行された。
「よーしそれじゃあ、作戦開始だ―っ」
「「おーっ!!」」
どさくさに紛れてか、タナカまで虫取り網を手に携え呑気に笑っている。
(この場に居てもあの“悪魔(セバスチャン)”に説教食らうだろうし……違う所に避難しておこう。うん、そうしよう)
4人にバレないようにそーっとその場から離れていくナマエ。ネズミ捕りに夢中な4人はナマエがいなくなった事に気付きもしない。
「……何をしているんですか、貴方達は」
バルドロイ達の姿を見て呆れ果てるセバスチャン。
「何ってネズミ捕りに決まってんだろィ!!」
「はぁ……それが?」
わぁわぁと騒がしく惨状と化した廊下。
「セバスチャン!」
そこにやって来たのはこの屋敷の主:シエル。