北極グマ
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「誰が誰の恋人だって?陵刀先生?!」
「そんなの決まってるじゃないか。君が僕の恋人♡」
「そんなのなってねぇー!勝手に変な紹介すんな!!」
[どうかしたんですか?]
騒ぐ名前を見て、先ほどまで挨拶を交わしていた男が不思議そうに瀬能に訊いていた。
[え……あぁ、ちょっと……]
[恋人、違う。解った?]
自分と陵刀を指さしながら、名前は片言の英語で男に説明した。
[何がどうなっているのか解りませんが……彼はUNDP(国連開発計画)のライバックくん。私は同じチームのバルボアです]
「おお、ロッキー?」
[ハハハ……ノーノー]
岩城の的外れな言動で場の空気が幾分か和んだ所で、バルボアは本題を切り出した。
[先ほど数頭の北極グマが倒れているとの情報が入りました。道すがら我々の活動を話しましょう]
バルボア達が乗ってきた輸送車に乗り込み、彼等の活動内容について説明を受けながら移動する事になった。
[知っての通り我々は地元のコミュニティと協力して、北極グマの生息域を守る活動をしていますが……今年は例年になく餓死する熊が増えています。出来るだけ多くの熊を治療し、獲物の豊富な極の中心まで輸送しましょう]
バルボアの説明は全て英語で意味が解らなかったが、陵刀に掻い摘んで説明して貰い、岩城と名前は状況を把握しようとしていた。
[!!あそこですね!]
バルボアの声と同時に輸送車が止まり、降りてみるとそこには信じられない光景が広がっていた。
「「!!」」
「なっなんですか、コレ……!!」
「これが北極の現状さ」
今にも力尽きそうに鳴いている北極グマを見て、最初に動いたのは岩城だった。
「オウ、早く治療してやんねーと!」
「……」
「酷すぎる……」
「待ちなよ」
「あ!?」
「殺されに行く気?」
「殺……」
「弱ってはいても、相手は世界最大最強の肉食獣、北極グマ。人間なんか一撃で脳漿飛び散らせること受け合い♡眠らせてからでないとね♡」
陵刀は吹き矢を取り出すと、身近な北極グマに向かって吹いた。すると、その吹き矢が当たった北極グマは倒れて眠ってしまった。
「麻酔銃だと骨折の危険もあるから、緊急で無い限りこの方がいい」
完全に北極グマが眠った事を確認し、陵刀は歩き出した。
「よし、いいよ。瀬能くん、名前ちゃん、医療具!」
「はっはい!」
「あいよー」
倒れていた全ての北極グマを眠らせ、岩城と手分けして状態を診る陵刀。
「……これはヒドイな……どいつも皮下脂肪が殆ど無い!餓死寸前だ!」
[ドクター!麻酔の効いてる内に早く運びましょう!]
[ああ!]
「きゃ……な……なに!?」
北極グマを乗ってきた輸送車両に乗せていると、頭上近くを1機のヘリが飛んで行った。
[密猟者ですよ!あーやってヘリからライフルでクマを狙うんだ……堂々と飛びやがって、チクショーめ!]
「急速な温暖化に密猟……こんな極地にまで人的災害とは、世も末だな……」
陵刀の言葉を聞いて、岩城は何故か口を塞ぎ息を止めた。
「……何してるの?」
「さあ?」
「自分一人でも温暖化に対抗しようとしてるんだと思います」
「ぷあーっ!!く……苦しー!!」
「彼はホントに医者か?だって」
「「……」」
全ての北極グマを輸送車両に乗せ終え、基地へ向かおうとしていると、不意に岩城の声が辺りに響いた。
「あっひゃっひゃっひゃっ!!やーめろって、オマー!」
岩城の声に驚いて振り向くと、当の岩城は子グマと戯れていた。
「なっなんですか先生、そのコ!!」
「イヤ、落ちてた」
「北極グマの子が落ちてるワケないでしょー!!あ……あの中に母熊がいるのかも……」
1人慌てる瀬能だが、子グマを拾った岩城は至って冷静だった。
「……違うんじゃねーかな……」
「え……」
「なぁ陵刀、ちょっとコイツ肌の色がさあ……」
「そんなの決まってるじゃないか。君が僕の恋人♡」
「そんなのなってねぇー!勝手に変な紹介すんな!!」
[どうかしたんですか?]
騒ぐ名前を見て、先ほどまで挨拶を交わしていた男が不思議そうに瀬能に訊いていた。
[え……あぁ、ちょっと……]
[恋人、違う。解った?]
自分と陵刀を指さしながら、名前は片言の英語で男に説明した。
[何がどうなっているのか解りませんが……彼はUNDP(国連開発計画)のライバックくん。私は同じチームのバルボアです]
「おお、ロッキー?」
[ハハハ……ノーノー]
岩城の的外れな言動で場の空気が幾分か和んだ所で、バルボアは本題を切り出した。
[先ほど数頭の北極グマが倒れているとの情報が入りました。道すがら我々の活動を話しましょう]
バルボア達が乗ってきた輸送車に乗り込み、彼等の活動内容について説明を受けながら移動する事になった。
[知っての通り我々は地元のコミュニティと協力して、北極グマの生息域を守る活動をしていますが……今年は例年になく餓死する熊が増えています。出来るだけ多くの熊を治療し、獲物の豊富な極の中心まで輸送しましょう]
バルボアの説明は全て英語で意味が解らなかったが、陵刀に掻い摘んで説明して貰い、岩城と名前は状況を把握しようとしていた。
[!!あそこですね!]
バルボアの声と同時に輸送車が止まり、降りてみるとそこには信じられない光景が広がっていた。
「「!!」」
「なっなんですか、コレ……!!」
「これが北極の現状さ」
今にも力尽きそうに鳴いている北極グマを見て、最初に動いたのは岩城だった。
「オウ、早く治療してやんねーと!」
「……」
「酷すぎる……」
「待ちなよ」
「あ!?」
「殺されに行く気?」
「殺……」
「弱ってはいても、相手は世界最大最強の肉食獣、北極グマ。人間なんか一撃で脳漿飛び散らせること受け合い♡眠らせてからでないとね♡」
陵刀は吹き矢を取り出すと、身近な北極グマに向かって吹いた。すると、その吹き矢が当たった北極グマは倒れて眠ってしまった。
「麻酔銃だと骨折の危険もあるから、緊急で無い限りこの方がいい」
完全に北極グマが眠った事を確認し、陵刀は歩き出した。
「よし、いいよ。瀬能くん、名前ちゃん、医療具!」
「はっはい!」
「あいよー」
倒れていた全ての北極グマを眠らせ、岩城と手分けして状態を診る陵刀。
「……これはヒドイな……どいつも皮下脂肪が殆ど無い!餓死寸前だ!」
[ドクター!麻酔の効いてる内に早く運びましょう!]
[ああ!]
「きゃ……な……なに!?」
北極グマを乗ってきた輸送車両に乗せていると、頭上近くを1機のヘリが飛んで行った。
[密猟者ですよ!あーやってヘリからライフルでクマを狙うんだ……堂々と飛びやがって、チクショーめ!]
「急速な温暖化に密猟……こんな極地にまで人的災害とは、世も末だな……」
陵刀の言葉を聞いて、岩城は何故か口を塞ぎ息を止めた。
「……何してるの?」
「さあ?」
「自分一人でも温暖化に対抗しようとしてるんだと思います」
「ぷあーっ!!く……苦しー!!」
「彼はホントに医者か?だって」
「「……」」
全ての北極グマを輸送車両に乗せ終え、基地へ向かおうとしていると、不意に岩城の声が辺りに響いた。
「あっひゃっひゃっひゃっ!!やーめろって、オマー!」
岩城の声に驚いて振り向くと、当の岩城は子グマと戯れていた。
「なっなんですか先生、そのコ!!」
「イヤ、落ちてた」
「北極グマの子が落ちてるワケないでしょー!!あ……あの中に母熊がいるのかも……」
1人慌てる瀬能だが、子グマを拾った岩城は至って冷静だった。
「……違うんじゃねーかな……」
「え……」
「なぁ陵刀、ちょっとコイツ肌の色がさあ……」