パンダ
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「“痛みも覚えるたびに優しくなれるさきっと”……?ねぇ、僕も入れて欲しい言葉があるんだけど……」
「何?」
「“いつでもそばにいる”と“誰よりも愛しい”」
「恥ずい事言うねぇ」
苦笑しながら、メモ帳をもう1枚出して陵刀の言った言葉を打ち込む名前。
陵刀から与えられたキーワードを盛り込みながらも、名前はまた1つ歌詞を創りあげた。
「さて、これをメンバーに送信してっと……」
「?」
「ウチの仕事は終わり!後は朔耶が作曲して煌が編曲するんだ。で、秦がタブ譜作ってくれるのを待つだけ」
「タブ譜?」
「そ、タブ譜。ウチ普通の楽譜読めないからさ、どの弦を押さえて弾けばいいのかを示した簡単な楽譜だよ」
「へぇ~、そんなのがあるんだね」
「うん。ウチもベースやるまで知らなかったし、司さんが知らなくても無理ないよ」
『こういうのだよ』と、名前は本棚から1冊のファイルを取り出し陵刀に手渡した。
陵刀はそのファイルを捲り、中を見て唸った。
「うーん……僕には何がなんだかわからないなぁ」
「ま、楽器してない司さんが読めたらそれこそ驚きだよ」
声を出して笑う名前は、ペラペラとページを捲っては渋い顔をしている陵刀の顔を見ていた。
「名前ちゃん」
「んー?」
「やっぱ名前ちゃんは笑ってる方が可愛いよ」
いきなりファイルから視線を上げて、陵刀は真面目な顔で言った。
「普段からそういう顔してればいいのに」
「ウチは誰にでも愛想振りまく様な器用な事は出来ないの。それ位、司さんだって解ってるでしょ?」
「それはそうだけど……せめて僕といる時くらいは、今みたいに笑ってて欲しいな」
「うー……頑張る」
「いや、そこは頑張るところじゃないからね?」
「いや、頑張らないとダメじゃん。司さん相手にも仏頂面って事なんでしょ?」
「そういう事じゃないんだけどね――……」
「?」
心底解らないという表情になった名前に対し、陵刀は苦笑していた。
「ま、いいか。僕が笑える環境を作ればいいだけだし。さ、もう遅いし寝よう」
「?はーい」
陵刀の真意は理解できないものの、眠気もきていたので名前は寝るためにパソコンの電源を落とした。
「何してるの?」
寝ようと寝室へと移動したものの、陵刀は携帯を弄っており眠る気配がなかった。
「いやー、鉄生くんにメールするのすっかり忘れててさ」
「あー、約束してたヤツ?」
「うん」
「可哀想に、鉄生先生……」
ポチポチと文章を打ち込むと、陵刀は内容をざっと確認し送信した。
「お待たせ♡」
「んー……」
すでに寝る態勢に入っていた名前は、身体を横にずらし陵刀が入れるだけのスペースを開けた。
「寝付くの早そうだね」
「今日は早く寝れそう……」
「そっか」
名前の横に身体を横たえながら、陵刀はその姿を微笑ましく見ていた。
「おいで、名前ちゃん♡」
「ん」
特に嫌がる事もせず、名前は陵刀に身体をすり寄せた。
「こういう時だけは素直なんだから……」
「ん。おやすみ」
「おやすみ、名前ちゃん」
その夜、陵刀は名前を抱き締めながら眠りについた。
翌日。陵刀はまだ一科の手伝いをしていた。
「すいませんねェ、まさか立て続けに陵刀主任にウチを手伝っていただけるなんて……」
「いえいえ」
「遠慮せず、どんどん使って下さい。たまには仕事させないと、給料貰う意味ない人なんで」
「名前ちゃん、酷いなぁ……昨日はあんなに可愛かったのに」
「はいはい」
「陵刀先生!」
診察室の前で一科の獣医師と話していると、看護師に声を掛けられた。
「何?」
「“いつでもそばにいる”と“誰よりも愛しい”」
「恥ずい事言うねぇ」
苦笑しながら、メモ帳をもう1枚出して陵刀の言った言葉を打ち込む名前。
陵刀から与えられたキーワードを盛り込みながらも、名前はまた1つ歌詞を創りあげた。
「さて、これをメンバーに送信してっと……」
「?」
「ウチの仕事は終わり!後は朔耶が作曲して煌が編曲するんだ。で、秦がタブ譜作ってくれるのを待つだけ」
「タブ譜?」
「そ、タブ譜。ウチ普通の楽譜読めないからさ、どの弦を押さえて弾けばいいのかを示した簡単な楽譜だよ」
「へぇ~、そんなのがあるんだね」
「うん。ウチもベースやるまで知らなかったし、司さんが知らなくても無理ないよ」
『こういうのだよ』と、名前は本棚から1冊のファイルを取り出し陵刀に手渡した。
陵刀はそのファイルを捲り、中を見て唸った。
「うーん……僕には何がなんだかわからないなぁ」
「ま、楽器してない司さんが読めたらそれこそ驚きだよ」
声を出して笑う名前は、ペラペラとページを捲っては渋い顔をしている陵刀の顔を見ていた。
「名前ちゃん」
「んー?」
「やっぱ名前ちゃんは笑ってる方が可愛いよ」
いきなりファイルから視線を上げて、陵刀は真面目な顔で言った。
「普段からそういう顔してればいいのに」
「ウチは誰にでも愛想振りまく様な器用な事は出来ないの。それ位、司さんだって解ってるでしょ?」
「それはそうだけど……せめて僕といる時くらいは、今みたいに笑ってて欲しいな」
「うー……頑張る」
「いや、そこは頑張るところじゃないからね?」
「いや、頑張らないとダメじゃん。司さん相手にも仏頂面って事なんでしょ?」
「そういう事じゃないんだけどね――……」
「?」
心底解らないという表情になった名前に対し、陵刀は苦笑していた。
「ま、いいか。僕が笑える環境を作ればいいだけだし。さ、もう遅いし寝よう」
「?はーい」
陵刀の真意は理解できないものの、眠気もきていたので名前は寝るためにパソコンの電源を落とした。
「何してるの?」
寝ようと寝室へと移動したものの、陵刀は携帯を弄っており眠る気配がなかった。
「いやー、鉄生くんにメールするのすっかり忘れててさ」
「あー、約束してたヤツ?」
「うん」
「可哀想に、鉄生先生……」
ポチポチと文章を打ち込むと、陵刀は内容をざっと確認し送信した。
「お待たせ♡」
「んー……」
すでに寝る態勢に入っていた名前は、身体を横にずらし陵刀が入れるだけのスペースを開けた。
「寝付くの早そうだね」
「今日は早く寝れそう……」
「そっか」
名前の横に身体を横たえながら、陵刀はその姿を微笑ましく見ていた。
「おいで、名前ちゃん♡」
「ん」
特に嫌がる事もせず、名前は陵刀に身体をすり寄せた。
「こういう時だけは素直なんだから……」
「ん。おやすみ」
「おやすみ、名前ちゃん」
その夜、陵刀は名前を抱き締めながら眠りについた。
翌日。陵刀はまだ一科の手伝いをしていた。
「すいませんねェ、まさか立て続けに陵刀主任にウチを手伝っていただけるなんて……」
「いえいえ」
「遠慮せず、どんどん使って下さい。たまには仕事させないと、給料貰う意味ない人なんで」
「名前ちゃん、酷いなぁ……昨日はあんなに可愛かったのに」
「はいはい」
「陵刀先生!」
診察室の前で一科の獣医師と話していると、看護師に声を掛けられた。