“compatibility”
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
先程から自身の目を見ようとしない名前に気付き、陵刀は懇願した。
「嫌いになってないなら……僕の事をちゃんと見て?」
「……無理……」
「無理じゃない。ちゃんと向きあおう?」
「これ以上……司さんを傷つけたくない!」
しゃくり上げながら泣く名前に、陵刀は考えるよりも先に体が動いていた。
「司……さん?」
不意に抱き締められ、名前は身動き一つ取る事も出来ずに固まっていた。
「僕じゃ頼りないのかな?」
「……え?」
「僕じゃ……君の助けにはなれないのかな?」
「そういう事じゃ……」
「“そういう事”だよ、僕にとっては!」
陵刀の声に、名前の肩は跳ね上がった。
「ごめん……怖がらせるつもりは――……」
「大……丈夫……久々に大きい声聞いたから……ビックリしただけ」
力なく笑ってみせる名前に、陵刀はその腕に力を込めた。
「僕は……」
「?」
「君が好きだ、名前ちゃん」
「うん……」
「君と一緒にいられるなら、僕は腕の一本くらい失ってもいいと思ってた」
「……駄目だよ、そんなの……そんなの駄目!」
「解ってる。けど、僕はそれだけの覚悟で君と向き合おうとして……その結果がコレだよ」
苦笑しながらも泣き出しそうな陵刀の顔を見て、名前は口を開いた。
「司さんをそこまで追い込むとは思ってなかった。ごめん……だけど……ウチはこれ以上誰かを傷付けたくない」
「そう思うならさ――……僕とちゃんと向き合ってよ」
「え?」
「僕から逃げないで。ちゃんと向き合おうよ。もうあんな事しないから……だから逃げるのは止めよう?」
名前の髪を優しく梳ながら、陵刀は続けた。
「僕も君に負担掛けないようにするから……だから、一緒にいてくれないかな?」
『駄目かな?』と優しく問いかける陵刀に、名前は暫し無言になった。
「別に返事は今直ぐじゃなくてもいい。だけど、僕は本気で君が好きだし愛おしいと思ってる。それだけは忘れないで」
そう言うと名前の額にキスを落とし、陵刀は身体を離そうとした。
すると、今まで黙っていた名前が陵刀の服の裾を握って呟いた。
「……ズルいよ……」
「え?」
「……司さんはズルい」
「それは……どういう意味かな?」
「そんな事言われたら……拒めなくなっちゃうじゃん――……」
「うん……確かに僕はズルい人間かも知れないね」
「ちゃんと……」
「ん?」
「……責任取ってよね」
「名前ちゃん?」
「司さんを信じてみるから……だから、ちゃんと責任取って」
陵刀の目を真っ直ぐに見つめながら、名前は困った様に笑った。
「今更何を言ってるの」
「え?」
「僕は最初から責任取るつもりで、君を口説いてたんだけどなぁ」
「司……さん?」
「あーもう!可愛いんだから、名前ちゃんは♡」
ぎゅぅっと抱き締め、陵刀は名前の唇に触れるだけのキスをした。
「ちょっ……えぇ!?」
「これからは遠慮しないから♡」
「いやいや……少しは遠慮してよ…………;」
「んー……ム・リ♡」
そう言うと陵刀は、名前の顔中にキスの雨を降らせた。
「あー……コホン。そういうのは私達がいない時にして貰ってもいいでしょうか?」
いきなり聞こえてきた第三者の声に陵刀が振り向くと、そこには先ほど出て行った咲羅と、何故か朔耶の姿があった。
「オニイサン……名前姐と仲良くするのはいい。けどな、限度ってモンを考えろや」
「邪魔、しないで欲しかったなぁ……」
至極残念そうに言う陵刀に、名前は苦笑するしかなかった。
「……いつ戻って来たの?」
「名前が司さんに『責任取って』って言った辺りかしら?」
「キスしてるトコ、見ちまったぜ……」
『見たくなかった』と言う朔耶に、名前は急速に顔に熱が集まってくるのを感じた。
「嫌いになってないなら……僕の事をちゃんと見て?」
「……無理……」
「無理じゃない。ちゃんと向きあおう?」
「これ以上……司さんを傷つけたくない!」
しゃくり上げながら泣く名前に、陵刀は考えるよりも先に体が動いていた。
「司……さん?」
不意に抱き締められ、名前は身動き一つ取る事も出来ずに固まっていた。
「僕じゃ頼りないのかな?」
「……え?」
「僕じゃ……君の助けにはなれないのかな?」
「そういう事じゃ……」
「“そういう事”だよ、僕にとっては!」
陵刀の声に、名前の肩は跳ね上がった。
「ごめん……怖がらせるつもりは――……」
「大……丈夫……久々に大きい声聞いたから……ビックリしただけ」
力なく笑ってみせる名前に、陵刀はその腕に力を込めた。
「僕は……」
「?」
「君が好きだ、名前ちゃん」
「うん……」
「君と一緒にいられるなら、僕は腕の一本くらい失ってもいいと思ってた」
「……駄目だよ、そんなの……そんなの駄目!」
「解ってる。けど、僕はそれだけの覚悟で君と向き合おうとして……その結果がコレだよ」
苦笑しながらも泣き出しそうな陵刀の顔を見て、名前は口を開いた。
「司さんをそこまで追い込むとは思ってなかった。ごめん……だけど……ウチはこれ以上誰かを傷付けたくない」
「そう思うならさ――……僕とちゃんと向き合ってよ」
「え?」
「僕から逃げないで。ちゃんと向き合おうよ。もうあんな事しないから……だから逃げるのは止めよう?」
名前の髪を優しく梳ながら、陵刀は続けた。
「僕も君に負担掛けないようにするから……だから、一緒にいてくれないかな?」
『駄目かな?』と優しく問いかける陵刀に、名前は暫し無言になった。
「別に返事は今直ぐじゃなくてもいい。だけど、僕は本気で君が好きだし愛おしいと思ってる。それだけは忘れないで」
そう言うと名前の額にキスを落とし、陵刀は身体を離そうとした。
すると、今まで黙っていた名前が陵刀の服の裾を握って呟いた。
「……ズルいよ……」
「え?」
「……司さんはズルい」
「それは……どういう意味かな?」
「そんな事言われたら……拒めなくなっちゃうじゃん――……」
「うん……確かに僕はズルい人間かも知れないね」
「ちゃんと……」
「ん?」
「……責任取ってよね」
「名前ちゃん?」
「司さんを信じてみるから……だから、ちゃんと責任取って」
陵刀の目を真っ直ぐに見つめながら、名前は困った様に笑った。
「今更何を言ってるの」
「え?」
「僕は最初から責任取るつもりで、君を口説いてたんだけどなぁ」
「司……さん?」
「あーもう!可愛いんだから、名前ちゃんは♡」
ぎゅぅっと抱き締め、陵刀は名前の唇に触れるだけのキスをした。
「ちょっ……えぇ!?」
「これからは遠慮しないから♡」
「いやいや……少しは遠慮してよ…………;」
「んー……ム・リ♡」
そう言うと陵刀は、名前の顔中にキスの雨を降らせた。
「あー……コホン。そういうのは私達がいない時にして貰ってもいいでしょうか?」
いきなり聞こえてきた第三者の声に陵刀が振り向くと、そこには先ほど出て行った咲羅と、何故か朔耶の姿があった。
「オニイサン……名前姐と仲良くするのはいい。けどな、限度ってモンを考えろや」
「邪魔、しないで欲しかったなぁ……」
至極残念そうに言う陵刀に、名前は苦笑するしかなかった。
「……いつ戻って来たの?」
「名前が司さんに『責任取って』って言った辺りかしら?」
「キスしてるトコ、見ちまったぜ……」
『見たくなかった』と言う朔耶に、名前は急速に顔に熱が集まってくるのを感じた。