コアラ
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「あぁ、鉄生先生って見た目のまま名前をつけるみたいなんです。だから、犬ちゃんなんですよ」
「へぇ~……なんか斬新だね」
岩城の名付け方法に声を出して笑っていると、何を思ったのか陵刀までもが笑い出した。
「フフフフフ……」
「あ、陵刀先生もやっぱ斬新だと思いますか?」
「いや、違う事で笑っただけだよ」
「違う事?」
「うん♡」
笑みを絶やさない陵刀を見て、名前は自身と岩城の身の危険を感じていた。
その後R.E.D.に戻り、川崎ズーパークでの一件を高宮に報告する事になった。
「――以上の様な経過でコアラの診察は終了――園長には厳重な注意を促しておきました。こちらが報告書です」
名前が車内で纏めた報告書を高宮に提出しながら、陵刀が簡単に説明をしていた。
「うむ。大活躍だったな、岩城獣医師――見事な手際だ」
「ウッス!!ありがとーっス!!」
「それにキミもな」
「ワウ!!」
高宮が犬を見ながら、岩城だけでなく犬にも礼を言っていた。
「そうだ、一科が業者から最高級ドッグフードを10kgも貰ったそうだ。ご褒美に分けて貰ってくるといい」
「ワウウ―ッ!!」
「ちょっ……待っ……犬……」
岩城の服を咥えながら、犬は物凄い早さで院長室を飛び出していった。
それを見た瀬能も、慌てて後を追う。
「ちょっ……先生ー!?待ってくださいよー!!し……失礼します!」
ペコリと頭を下げて退室していく瀬能を微笑ましく見送り、名前は高宮に視線を戻した。
「――……それで陵刀――君には予め伝えてあったが、今回君達2人にチームを組ませたのは、何もコアラの治療の為だけではない。次の重要任務の人選の為だ!」
「はい」
「重要任務……?」
高宮の言葉に、1人疑問符を浮かべている名前。そんな事はお構いなしに、高宮は話を進めた。
「で、どうかね岩城鉄生は――次の任務のパートナーとして!」
「正直、本当に獣医大出たのか疑いたくなる程知識はゼロ!!確かに不安はありますね」
「そうか……」
「そこまでハッキリ言わなくても……」
高宮と2人で肩を落としていると、陵刀は更に言葉を続けた。
「しかし、それを補って余りある素晴らしい才能――“絶対音感”!R.E.D.の獣医師として申し分の無い資質を持っていると言って良いでしょう!今回の診察にしても、彼がいなければ歯の事は見落としてしまっていましたから。さらに彼の人間性――……」
“人間性”という単語に、高宮はピクリと反応した。
「それを知るには、あの“犬”との関係を見るだけで十分――動物達にとって、彼はとても優しく暖かい――」
「ではいいのだな?この仕事――」
「はい!彼となら行けそうです!北極へね」
「北極……?」
「そう、北極。あ、もちろん君も一緒だからね?名前ちゃん♡」
「はいぃ?!」
陵刀の発言に、名前は意識が遠のいた。何故初の海外がよりにもよって北極なのか……そんな思いを胸に、名前は打ちひしがれていた。
「へぇ~……なんか斬新だね」
岩城の名付け方法に声を出して笑っていると、何を思ったのか陵刀までもが笑い出した。
「フフフフフ……」
「あ、陵刀先生もやっぱ斬新だと思いますか?」
「いや、違う事で笑っただけだよ」
「違う事?」
「うん♡」
笑みを絶やさない陵刀を見て、名前は自身と岩城の身の危険を感じていた。
その後R.E.D.に戻り、川崎ズーパークでの一件を高宮に報告する事になった。
「――以上の様な経過でコアラの診察は終了――園長には厳重な注意を促しておきました。こちらが報告書です」
名前が車内で纏めた報告書を高宮に提出しながら、陵刀が簡単に説明をしていた。
「うむ。大活躍だったな、岩城獣医師――見事な手際だ」
「ウッス!!ありがとーっス!!」
「それにキミもな」
「ワウ!!」
高宮が犬を見ながら、岩城だけでなく犬にも礼を言っていた。
「そうだ、一科が業者から最高級ドッグフードを10kgも貰ったそうだ。ご褒美に分けて貰ってくるといい」
「ワウウ―ッ!!」
「ちょっ……待っ……犬……」
岩城の服を咥えながら、犬は物凄い早さで院長室を飛び出していった。
それを見た瀬能も、慌てて後を追う。
「ちょっ……先生ー!?待ってくださいよー!!し……失礼します!」
ペコリと頭を下げて退室していく瀬能を微笑ましく見送り、名前は高宮に視線を戻した。
「――……それで陵刀――君には予め伝えてあったが、今回君達2人にチームを組ませたのは、何もコアラの治療の為だけではない。次の重要任務の人選の為だ!」
「はい」
「重要任務……?」
高宮の言葉に、1人疑問符を浮かべている名前。そんな事はお構いなしに、高宮は話を進めた。
「で、どうかね岩城鉄生は――次の任務のパートナーとして!」
「正直、本当に獣医大出たのか疑いたくなる程知識はゼロ!!確かに不安はありますね」
「そうか……」
「そこまでハッキリ言わなくても……」
高宮と2人で肩を落としていると、陵刀は更に言葉を続けた。
「しかし、それを補って余りある素晴らしい才能――“絶対音感”!R.E.D.の獣医師として申し分の無い資質を持っていると言って良いでしょう!今回の診察にしても、彼がいなければ歯の事は見落としてしまっていましたから。さらに彼の人間性――……」
“人間性”という単語に、高宮はピクリと反応した。
「それを知るには、あの“犬”との関係を見るだけで十分――動物達にとって、彼はとても優しく暖かい――」
「ではいいのだな?この仕事――」
「はい!彼となら行けそうです!北極へね」
「北極……?」
「そう、北極。あ、もちろん君も一緒だからね?名前ちゃん♡」
「はいぃ?!」
陵刀の発言に、名前は意識が遠のいた。何故初の海外がよりにもよって北極なのか……そんな思いを胸に、名前は打ちひしがれていた。