ラッコ
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「……キミ、司の何だい?」
「陵刀先生の“秘書”をしてます、名字名前と言います。以後お見知り置きを」
「フーン……“秘書”、ねェ……」
陵刀教授は名前を舐める様に見ると、高宮を問い詰めた。
「司に“秘書”を付けてまで、R.E.D.で仕事をさせたいって事かな?あの子がこの位で真面目に仕事する様には思えないけど」
「い……いや、それは……」
高宮は陵刀教授の視線に竦みながらも、打開策を講じていた。
「陵刀は研究などよりも、新人の指導が得意です!特に彼!岩代鉄生くんの成長は目覚ましい!」
「あ……」
何を言い出すのかと思いきや、高宮はいきなり岩城を指しながら力説した。
その事に、当の岩城と名前は唖然とした。
「そっそそそ……そうだよ!俺を育ててんだよ!!クマとかカメとか教わってんだ。だから、いなくなると困るんだ!!」
「そうですよ!この日本一アホな獣医が失業しないで済んでいるのは、陵刀先生のおかげなんです!」
「その通りですよ!これでも、物凄くマシになったんですよ!陵刀先生のおかげで!!」
「ワウワウ!!」
「すっごいすっごいすっごいバカだったんですよー!!」
「そりゃあもう、これで獣医大出たのかと疑うほどホントバカで!」
「ワウ!!」
「……あのな、お前等……」
「気にしちゃ負けだよ、鉄生先生……」
「それに僕だって陵刀先生には色々と教わって――」
「あっ私もですよ!」
「ワウワウ!!」
「そうそうこの犬もえーと……」
美坂と高宮以外で陵刀教授に一生懸命抗議するも、陵刀教授は口元を緩めただけだった。
「なる程……では、この日本一アホそうな金髪は、息子のおかげで天下のワイルドライフの獣医を務められる程に成長したと――そう言うんだね、高宮くん」
「そうです!名字のおかげで、最近はサボる頻度も減っています!!」
「――……よろしい……ならば彼の実力を見る事にしよう!」
陵刀教授は岩城を指差し、声高に言った。
「君!今から一緒に新潟に行こう!」
「へっ!?;に……新潟!?スか?;なんで……」
「実はそれもあって戻って来たんだが、私の義弟が経営する、新潟の水族館にラッコの患畜がいてね……」
“ラッコ”という言葉に、美坂と高宮が目を見合わせた。
「ラッコは、日本国内ではまだ一度しか手術が成功していない比較的難しい動物!それが治療できればキミも……息子のチカラも認めよう!だが……もし失敗したら……その時は息子の事は諦めて貰うよ!」
急に険しい顔をしながら、陵刀教授は岩城に課題を突きつけた。
「ほう……君、絶対音感があるのか」
「なんスか、急に……」
陵刀教授のヘリコプターに乗り込み移動を始めて数分。陵刀教授は岩城の履歴書を見ながら岩城に問いかけた。
「まあな――昔はなんで俺なんかにこんなくだらねーモンがあんのかと思ってたけど……獣医んなったら、患畜の心臓とか呼吸の乱れとかが一発で分かって、これがなかなか使えんだよな!いやー、俺この仕事選んでよかった!」
楽しそうに語る岩城を横目に、陵刀教授は思案顔になっていた。
「それで――君は何故司の秘書をやってるんだい?やはり金目当てかな?」
いきなり話を振られた名前は、その内容に顔を顰めた。
「何を言ってるんですか?」
「それとも、見た目に釣られたのかな?」
陵刀父の失礼な物言いに、名前は一気に声のトーンを下げた。
「そんなモノに惑わされる程、落ちぶれちゃいないつもりですが?」
「ならば、何が目的なんだい?あの司が、たかが秘書を側に置くとは思えない――……付き合ってるんだろう?司と」
「……だったら、何か問題でも?」
陵刀教授の発言に、その場にいた岩城と瀬能が目を見開いて驚いていた。
「えっ?!名前さんが陵刀先生と??」
「陵刀先生の“秘書”をしてます、名字名前と言います。以後お見知り置きを」
「フーン……“秘書”、ねェ……」
陵刀教授は名前を舐める様に見ると、高宮を問い詰めた。
「司に“秘書”を付けてまで、R.E.D.で仕事をさせたいって事かな?あの子がこの位で真面目に仕事する様には思えないけど」
「い……いや、それは……」
高宮は陵刀教授の視線に竦みながらも、打開策を講じていた。
「陵刀は研究などよりも、新人の指導が得意です!特に彼!岩代鉄生くんの成長は目覚ましい!」
「あ……」
何を言い出すのかと思いきや、高宮はいきなり岩城を指しながら力説した。
その事に、当の岩城と名前は唖然とした。
「そっそそそ……そうだよ!俺を育ててんだよ!!クマとかカメとか教わってんだ。だから、いなくなると困るんだ!!」
「そうですよ!この日本一アホな獣医が失業しないで済んでいるのは、陵刀先生のおかげなんです!」
「その通りですよ!これでも、物凄くマシになったんですよ!陵刀先生のおかげで!!」
「ワウワウ!!」
「すっごいすっごいすっごいバカだったんですよー!!」
「そりゃあもう、これで獣医大出たのかと疑うほどホントバカで!」
「ワウ!!」
「……あのな、お前等……」
「気にしちゃ負けだよ、鉄生先生……」
「それに僕だって陵刀先生には色々と教わって――」
「あっ私もですよ!」
「ワウワウ!!」
「そうそうこの犬もえーと……」
美坂と高宮以外で陵刀教授に一生懸命抗議するも、陵刀教授は口元を緩めただけだった。
「なる程……では、この日本一アホそうな金髪は、息子のおかげで天下のワイルドライフの獣医を務められる程に成長したと――そう言うんだね、高宮くん」
「そうです!名字のおかげで、最近はサボる頻度も減っています!!」
「――……よろしい……ならば彼の実力を見る事にしよう!」
陵刀教授は岩城を指差し、声高に言った。
「君!今から一緒に新潟に行こう!」
「へっ!?;に……新潟!?スか?;なんで……」
「実はそれもあって戻って来たんだが、私の義弟が経営する、新潟の水族館にラッコの患畜がいてね……」
“ラッコ”という言葉に、美坂と高宮が目を見合わせた。
「ラッコは、日本国内ではまだ一度しか手術が成功していない比較的難しい動物!それが治療できればキミも……息子のチカラも認めよう!だが……もし失敗したら……その時は息子の事は諦めて貰うよ!」
急に険しい顔をしながら、陵刀教授は岩城に課題を突きつけた。
「ほう……君、絶対音感があるのか」
「なんスか、急に……」
陵刀教授のヘリコプターに乗り込み移動を始めて数分。陵刀教授は岩城の履歴書を見ながら岩城に問いかけた。
「まあな――昔はなんで俺なんかにこんなくだらねーモンがあんのかと思ってたけど……獣医んなったら、患畜の心臓とか呼吸の乱れとかが一発で分かって、これがなかなか使えんだよな!いやー、俺この仕事選んでよかった!」
楽しそうに語る岩城を横目に、陵刀教授は思案顔になっていた。
「それで――君は何故司の秘書をやってるんだい?やはり金目当てかな?」
いきなり話を振られた名前は、その内容に顔を顰めた。
「何を言ってるんですか?」
「それとも、見た目に釣られたのかな?」
陵刀父の失礼な物言いに、名前は一気に声のトーンを下げた。
「そんなモノに惑わされる程、落ちぶれちゃいないつもりですが?」
「ならば、何が目的なんだい?あの司が、たかが秘書を側に置くとは思えない――……付き合ってるんだろう?司と」
「……だったら、何か問題でも?」
陵刀教授の発言に、その場にいた岩城と瀬能が目を見開いて驚いていた。
「えっ?!名前さんが陵刀先生と??」