ラッコ
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「へっ!?陵刀の親父が!?」
「そうだ。前にも話したが、陵刀の父親は世界的に有名な獣医師でな。陵刀を跡継ぎにしたがってるんだ。今日R.E.D.に来る目的も恐らく――……」
「陵刀先生を迎えに?」
「間違いないだろう。ウチとしては陵刀は手放したくない人材だし、陵刀も跡を継ぐのを嫌がってる。だから全員で協力して、陵刀を守ってやって欲しいのだ」
「ちょっ……ちょっと待ってくれよ!」
「岩城……」
「どしたの?鉄生先生」
「そりゃわかっけどよー、陵刀だっていい年だろ!テメエの親父くらいテメエで説得すんのが筋じゃねーの!?それで逃げんなんてよ!なあ、オッサン――……」
岩城は納得出来ないのか、美坂にも同意を求めていた。
「……オメェは、陵刀先輩の親父さんを知らねェからそんな事が言えんだよ!」
「は?」
「いいかボーズ……陵刀先輩の親父さんはな、日本の獣医界の神様みてーな存在なんだぞ!」
「そうそう!日本で水棲生物の手術を初めてやったのもあの人だし……動物を自由にさせたままで薬を流せる、移動用点滴を発明したのもあの人なんだ。とにかく……大学を辞めた現在でも日本の獣医学界に絶大な影響力を持ってるんだよ!ホント凄い人なんだ!僕も凄く尊敬してる!!」
「――……」
「そんな父親から、なんであんな怠け者が……」
岩城と名前が呆気に取られている中、話は進んでいった。
「ちなみにそこの院長様にいたっては、陵刀教授の教え子だぜ」
「「ええっ!!;」」
「マ……マジっスか?」
「ああ……;」
「要するにこの世界で生きていきたきゃ、逆らっちゃいけねえ存在って事よ」
「でもよー!陵刀にとっちゃ単なる父親じゃねェか。逆らうったって……」
「甘い!逆らったらあの人は息子でも殺しかねな……」
「殺すよ、息子だろうとなんだろうとね。でも、まずはキミからだけど」
「うっ……」
「陵刀教授!;」
「「えっ!!?」」
美坂が『殺す』という単語を出した途端に、陵刀教授は美坂の頭を押さえ、首筋にメスを突きつけていた。
「クッ……この俺が一歩も動けねェとは……」
「お……おいアンタ、ちょっと待てよ。早まるなって……」
今にも美坂の首を切り裂きそうな陵刀教授を、岩城は必死に説得しようとしていた。
「フッ……冗談だよ、冗談♡」
「質の悪い冗談は止めなよ。イラつく……」
「ごめんね♡ただ、黙って聞いてればこの子があんまり人聞きの悪い事言うもんだから……ついね♡ま、いいや」
美坂を開放し、メスを上着の内側にある大量のメス用ポケットにしまう陵刀教授。
「「!!」」
そのあまりの量に、岩城と鞍智は言葉を失った。
「さて……本題に入ろうか、高宮くん」
高宮の前まで行くと、陵刀教授は徐ろにその机に腰を掛けた。
「司の姿が見えない……何処へ逃がした?」
「…………言えません……」
「そう来たかぁ。院長にもなると、人が変わるねー。昔はあんなにいいコだったのに……覚悟は出来てるのかな?」
「ええ……!陵刀はウチに必要な人材です!それに本人が望まないのなら、部下を守ってやるのも私の役目です!」
「――……」
「そうだよ!」
高宮の言葉に何かを言おうとした陵刀教授だが、岩城の言葉にそれを飲み込み振り向いた。
「陵刀はここにいる誰から見てもスゲー奴だし、絶対にいなきゃ困るんだよ!!それに……だいたいアンタ父親だろ!見えねーけど。もっとガキの意見も尊重してやれよ!」
「……解らないなぁ……確かに司は私以上に才能がある。だが、それは私と同じ道を歩んでこそ……あやつは本質的に怠け者なのだ。もともと病院勤めなど性に合わん。私の所で研究に専念してこそ、その才能が発揮されるのだ。此処にいても、どうせいつも漫画やら妙な雑誌ばかり読んでいるんだろう」
「確かに、陵刀先生はサボり癖があるかも知れない。けど、それを改善させる為に私がいます」
「そうだ。前にも話したが、陵刀の父親は世界的に有名な獣医師でな。陵刀を跡継ぎにしたがってるんだ。今日R.E.D.に来る目的も恐らく――……」
「陵刀先生を迎えに?」
「間違いないだろう。ウチとしては陵刀は手放したくない人材だし、陵刀も跡を継ぐのを嫌がってる。だから全員で協力して、陵刀を守ってやって欲しいのだ」
「ちょっ……ちょっと待ってくれよ!」
「岩城……」
「どしたの?鉄生先生」
「そりゃわかっけどよー、陵刀だっていい年だろ!テメエの親父くらいテメエで説得すんのが筋じゃねーの!?それで逃げんなんてよ!なあ、オッサン――……」
岩城は納得出来ないのか、美坂にも同意を求めていた。
「……オメェは、陵刀先輩の親父さんを知らねェからそんな事が言えんだよ!」
「は?」
「いいかボーズ……陵刀先輩の親父さんはな、日本の獣医界の神様みてーな存在なんだぞ!」
「そうそう!日本で水棲生物の手術を初めてやったのもあの人だし……動物を自由にさせたままで薬を流せる、移動用点滴を発明したのもあの人なんだ。とにかく……大学を辞めた現在でも日本の獣医学界に絶大な影響力を持ってるんだよ!ホント凄い人なんだ!僕も凄く尊敬してる!!」
「――……」
「そんな父親から、なんであんな怠け者が……」
岩城と名前が呆気に取られている中、話は進んでいった。
「ちなみにそこの院長様にいたっては、陵刀教授の教え子だぜ」
「「ええっ!!;」」
「マ……マジっスか?」
「ああ……;」
「要するにこの世界で生きていきたきゃ、逆らっちゃいけねえ存在って事よ」
「でもよー!陵刀にとっちゃ単なる父親じゃねェか。逆らうったって……」
「甘い!逆らったらあの人は息子でも殺しかねな……」
「殺すよ、息子だろうとなんだろうとね。でも、まずはキミからだけど」
「うっ……」
「陵刀教授!;」
「「えっ!!?」」
美坂が『殺す』という単語を出した途端に、陵刀教授は美坂の頭を押さえ、首筋にメスを突きつけていた。
「クッ……この俺が一歩も動けねェとは……」
「お……おいアンタ、ちょっと待てよ。早まるなって……」
今にも美坂の首を切り裂きそうな陵刀教授を、岩城は必死に説得しようとしていた。
「フッ……冗談だよ、冗談♡」
「質の悪い冗談は止めなよ。イラつく……」
「ごめんね♡ただ、黙って聞いてればこの子があんまり人聞きの悪い事言うもんだから……ついね♡ま、いいや」
美坂を開放し、メスを上着の内側にある大量のメス用ポケットにしまう陵刀教授。
「「!!」」
そのあまりの量に、岩城と鞍智は言葉を失った。
「さて……本題に入ろうか、高宮くん」
高宮の前まで行くと、陵刀教授は徐ろにその机に腰を掛けた。
「司の姿が見えない……何処へ逃がした?」
「…………言えません……」
「そう来たかぁ。院長にもなると、人が変わるねー。昔はあんなにいいコだったのに……覚悟は出来てるのかな?」
「ええ……!陵刀はウチに必要な人材です!それに本人が望まないのなら、部下を守ってやるのも私の役目です!」
「――……」
「そうだよ!」
高宮の言葉に何かを言おうとした陵刀教授だが、岩城の言葉にそれを飲み込み振り向いた。
「陵刀はここにいる誰から見てもスゲー奴だし、絶対にいなきゃ困るんだよ!!それに……だいたいアンタ父親だろ!見えねーけど。もっとガキの意見も尊重してやれよ!」
「……解らないなぁ……確かに司は私以上に才能がある。だが、それは私と同じ道を歩んでこそ……あやつは本質的に怠け者なのだ。もともと病院勤めなど性に合わん。私の所で研究に専念してこそ、その才能が発揮されるのだ。此処にいても、どうせいつも漫画やら妙な雑誌ばかり読んでいるんだろう」
「確かに、陵刀先生はサボり癖があるかも知れない。けど、それを改善させる為に私がいます」