美坂
夢小説設定
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「は?」
「ちゃんと“司さん”って呼んでよ」
悄気る陵刀に、名前はさも当たり前とばかりに言い切った。
「公私混同でしょ、それしたら」
「え?」
「仕事中は今まで通り“陵刀先生”って呼ぶのが当たり前でしょ、普通に考えて」
「名前ちゃんはさ……」
「ん?」
「僕と付き合ってる事隠したいの?」
「なんでそうなる……」
「だって、呼び方位いいじゃないか」
「良くない。そんなに心配なら、今から院長に報告しに行くか?」
「……いいの?」
「嫌だったら言わない。つか、院長……高宮さんに隠す必要性を感じない」
『それで納得してくれない?』と言うと、名前は陵刀の腕を掴んで医局を後にした。
医局を出て数分。名前と陵刀は院長室の前へと来ていた。
「本当にいいの?」
「煩い。陵刀先生が嫌なら止めるけど?」
「僕としては嬉しい事だけど……」
「ならグダグダ言うな」
院長室のドアをノックし、高宮がいる事を確認した名前はそのまま部屋の中へと入っていった。
「なんだ?お前が来るとは珍しいな」
「ちょっと報告があってさ」
「報告?何だ??」
「あー……陵刀先生と付き合う事になった」
「……は?」
「だーかーらー、陵刀司と付き合う事になったって言ってるの!」
「……お前、正気か?名字」
「正気も何も……事実だし。陵刀先生、そんなに悪い人じゃないよ?」
「そういう問題じゃない!」
悪びれもなく言ってのける名前に、高宮は盛大に溜息を漏らした。
「……で、当の陵刀はどうした?」
「外にいる。呼んできた方がいい?」
「当たり前だろ!?」
高宮の怒りに、名前は肩を竦めながらも陵刀を院長室へと連れ込んだ。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないですか、院長」
「お前なぁ……俺がどんな思いで名字をR.E.D.に呼んだのか解っているのか?お前に遊ばせる為じゃないんだぞ!?」
「……僕は本気ですよ」
急に真剣な顔になり、陵刀は院長を見据えた。
「名前ちゃんの事は遊びじゃない。本気で好きなんです」
「お前に――……名字を支えきれると思っているのか?」
「思ってますよ。じゃなきゃ、彼女を口説いてまで付き合おうなんて思わない」
「……」
傍観している名前を抱き寄せ、陵刀は続けた。
「僕は出来れば結婚したいとも思っています。さすがに僕でも遊びでこんな事言いませんよ」
「結婚だと?!俺は許さんぞ!!」
「院長に許して貰わなくても、僕は構いませんよ」
「ちょっと待て!結婚するなんて、ウチは一言も言ってないぞ?!」
「え?名前ちゃんは嫌なの?僕との結婚」
「前にも言っただろ?!すぐにそういう事は考えられないって!!」
「嫌だなぁ。将来的な話をしているだけじゃない」
「陵刀先生が何考えてるのか知らんけど、ウチはそこまで先の事考えてられないからね!?」
「ま、その気にさせるからいいんだけどね♡そういうワケで院長、僕は名前ちゃんと本気で付き合ってるので」
「…………」
「院……高宮さんが許してくれるとは思ってない。だけど、邪魔はしないで。ウチは自分で選んだ道を後悔したくないから」
「本当に……後悔しないか?」
「させないよ、後悔なんて」
「陵刀?」
「僕が後悔させない。それでも駄目ですか?院長」
真っ直ぐに高宮の目を見ながら、陵刀はその堅い意志を表した。
「……解った。暫くは様子を見よう。が、少しでも名字が悲しんだりする様な事があれば、俺はどんな手を使ってでもお前から名字を引き離す。いいな?」
「はい。そんな事、させませんけどね♡」
高宮が折れた事で、名前の居心地の悪さは解消された。
「話はそれだけか?なら、さっさと仕事に戻れ」
「ありがとう、高宮さん」
「……何かあったらすぐ俺に言え」
「うん!」
あくまでも自分に甘い高宮に、名前は笑顔になっていた。
「ちゃんと“司さん”って呼んでよ」
悄気る陵刀に、名前はさも当たり前とばかりに言い切った。
「公私混同でしょ、それしたら」
「え?」
「仕事中は今まで通り“陵刀先生”って呼ぶのが当たり前でしょ、普通に考えて」
「名前ちゃんはさ……」
「ん?」
「僕と付き合ってる事隠したいの?」
「なんでそうなる……」
「だって、呼び方位いいじゃないか」
「良くない。そんなに心配なら、今から院長に報告しに行くか?」
「……いいの?」
「嫌だったら言わない。つか、院長……高宮さんに隠す必要性を感じない」
『それで納得してくれない?』と言うと、名前は陵刀の腕を掴んで医局を後にした。
医局を出て数分。名前と陵刀は院長室の前へと来ていた。
「本当にいいの?」
「煩い。陵刀先生が嫌なら止めるけど?」
「僕としては嬉しい事だけど……」
「ならグダグダ言うな」
院長室のドアをノックし、高宮がいる事を確認した名前はそのまま部屋の中へと入っていった。
「なんだ?お前が来るとは珍しいな」
「ちょっと報告があってさ」
「報告?何だ??」
「あー……陵刀先生と付き合う事になった」
「……は?」
「だーかーらー、陵刀司と付き合う事になったって言ってるの!」
「……お前、正気か?名字」
「正気も何も……事実だし。陵刀先生、そんなに悪い人じゃないよ?」
「そういう問題じゃない!」
悪びれもなく言ってのける名前に、高宮は盛大に溜息を漏らした。
「……で、当の陵刀はどうした?」
「外にいる。呼んできた方がいい?」
「当たり前だろ!?」
高宮の怒りに、名前は肩を竦めながらも陵刀を院長室へと連れ込んだ。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないですか、院長」
「お前なぁ……俺がどんな思いで名字をR.E.D.に呼んだのか解っているのか?お前に遊ばせる為じゃないんだぞ!?」
「……僕は本気ですよ」
急に真剣な顔になり、陵刀は院長を見据えた。
「名前ちゃんの事は遊びじゃない。本気で好きなんです」
「お前に――……名字を支えきれると思っているのか?」
「思ってますよ。じゃなきゃ、彼女を口説いてまで付き合おうなんて思わない」
「……」
傍観している名前を抱き寄せ、陵刀は続けた。
「僕は出来れば結婚したいとも思っています。さすがに僕でも遊びでこんな事言いませんよ」
「結婚だと?!俺は許さんぞ!!」
「院長に許して貰わなくても、僕は構いませんよ」
「ちょっと待て!結婚するなんて、ウチは一言も言ってないぞ?!」
「え?名前ちゃんは嫌なの?僕との結婚」
「前にも言っただろ?!すぐにそういう事は考えられないって!!」
「嫌だなぁ。将来的な話をしているだけじゃない」
「陵刀先生が何考えてるのか知らんけど、ウチはそこまで先の事考えてられないからね!?」
「ま、その気にさせるからいいんだけどね♡そういうワケで院長、僕は名前ちゃんと本気で付き合ってるので」
「…………」
「院……高宮さんが許してくれるとは思ってない。だけど、邪魔はしないで。ウチは自分で選んだ道を後悔したくないから」
「本当に……後悔しないか?」
「させないよ、後悔なんて」
「陵刀?」
「僕が後悔させない。それでも駄目ですか?院長」
真っ直ぐに高宮の目を見ながら、陵刀はその堅い意志を表した。
「……解った。暫くは様子を見よう。が、少しでも名字が悲しんだりする様な事があれば、俺はどんな手を使ってでもお前から名字を引き離す。いいな?」
「はい。そんな事、させませんけどね♡」
高宮が折れた事で、名前の居心地の悪さは解消された。
「話はそれだけか?なら、さっさと仕事に戻れ」
「ありがとう、高宮さん」
「……何かあったらすぐ俺に言え」
「うん!」
あくまでも自分に甘い高宮に、名前は笑顔になっていた。