美坂
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おずおずとしながら、陵刀も続いて部屋へと足を踏み入れた。
「すぐに作るから、適当に座ってて」
名前に言われ、部屋の中にあったソファーに腰を落ち着ける陵刀。その目には、ソファーの隣に置かれている大きな水槽が映っていた。
「ホルスフィールドリクガメ?」
「うん。正式名称で呼ぶ人、陵刀先生が2人目だよ」
「まぁ、大抵はヨツユビリクガメって言うからね」
「いやいや、和名ですら分からない人のが多いって;」
言いながら、名前は手早く食事を作り始めた。
「こうして見ると、なんだか恋人の家に来たみたい♡」
「まだ言うか……本当、陵刀先生はその手の話好きだね」
「うん♡好きだよ♡ねぇ、名前ちゃんはどういう人が好みなの?」
「んー?ウチを裏切らない人」
「そっか。なら、僕もその中に含まれるワケだ♪」
「どっからそーゆー発想が出てくるのさ?」
「だって、僕が君を裏切るなんてあり得ないから」
そう言うと、陵刀は立ち上がって名前に近づいた。
「……危ないから、あんまり近付かないで」
「んー……ム・リ♡」
言いながら、陵刀は後ろから名前を抱き締めていた。
「ちょっ……陵刀先生?!」
「ねぇ、僕と付き合ってよ」
「なんでそんな話になってんの?!」
「言ったろ?僕は本気だって」
「いいから離せっ」
「“うん”って言ってくれるまで離さない」
「メシ作れないでしょ!」
「名前ちゃんが“うん”って言ってくれれば、離すよ」
「……」
「名前ちゃん、僕は君を裏切らないし――……守ってみせる」
「……そういう事は“大事な人”に言ってあげなよ」
「君が僕の“大事な人”だから言ってるんだ」
『他の人にこんな事言わないよ』と続けながら、陵刀は名前の肩に顔を埋めた。
「陵刀先生の気持ちは解った。だから……離して」
「それって、僕と付き合ってくれるって事でいいの?」
「それはない!」
「なら、離さないよ」
名前の腰に回している腕に力を込め、陵刀は逃さないとばかりに抱き寄せた。
「……あー!もうっ!!」
「名前ちゃん?」
「わーったよ!付き合えばいいんでしょ、付き合えば!!」
投げやりにそう言うと、名前は諦め半分で陵刀と“付き合う”と言った。
「ごめんね、無理言って。でも……ありがとう」
名前の頭を撫でながら、陵刀はその髪にキスを落として離れていった。
何とか食事を終えた名前は、部屋の壁掛け時計を見て溜息を吐いた。
時刻はすでに3時半を回っていたからだ。
「……陵刀先生の家って、ここから遠い?」
「んー……車で1時間位かな?」
「しゃーないか…………」
「何の話?」
「仕事中に居眠りされても困るから、このまま泊まっていきなよ」
「え?」
「どうせウチも今日は昼からの出勤だし」
「ちょっ……自分が何言ってるか解ってるの?」
「解ってるけど?」
意味が分からないという表情で陵刀を見つめる名前に、陵刀は溜息を吐いた。
「あのね、名前ちゃん。いくらなんでも僕を泊めるのはどうかと思うよ?」
「なんで?ナルちゃん達だってよく泊まってるし、問題ないでしょ」
「ナルくん達と僕は立場が違うの、解ってないでしょ……」
「“彼氏”を泊める事のどこに問題があるの?」
「あーもう!僕達はついさっき付き合う事になったばかりでしょ?」
「だから?」
「だからって……君、本当に危機感無いんだね……」
「?陵刀先生を信じてるし」
「信じてくれるのは素直に嬉しいけど……」
「なら、問題ないでしょ。着替えは――……ナルちゃん達の借りればいっか。新品の下着も置いていってあるし」
陵刀が何か言おうと口を開きかけた所で、名前は着替えを取りに寝室へと行ってしまった。
「すぐに作るから、適当に座ってて」
名前に言われ、部屋の中にあったソファーに腰を落ち着ける陵刀。その目には、ソファーの隣に置かれている大きな水槽が映っていた。
「ホルスフィールドリクガメ?」
「うん。正式名称で呼ぶ人、陵刀先生が2人目だよ」
「まぁ、大抵はヨツユビリクガメって言うからね」
「いやいや、和名ですら分からない人のが多いって;」
言いながら、名前は手早く食事を作り始めた。
「こうして見ると、なんだか恋人の家に来たみたい♡」
「まだ言うか……本当、陵刀先生はその手の話好きだね」
「うん♡好きだよ♡ねぇ、名前ちゃんはどういう人が好みなの?」
「んー?ウチを裏切らない人」
「そっか。なら、僕もその中に含まれるワケだ♪」
「どっからそーゆー発想が出てくるのさ?」
「だって、僕が君を裏切るなんてあり得ないから」
そう言うと、陵刀は立ち上がって名前に近づいた。
「……危ないから、あんまり近付かないで」
「んー……ム・リ♡」
言いながら、陵刀は後ろから名前を抱き締めていた。
「ちょっ……陵刀先生?!」
「ねぇ、僕と付き合ってよ」
「なんでそんな話になってんの?!」
「言ったろ?僕は本気だって」
「いいから離せっ」
「“うん”って言ってくれるまで離さない」
「メシ作れないでしょ!」
「名前ちゃんが“うん”って言ってくれれば、離すよ」
「……」
「名前ちゃん、僕は君を裏切らないし――……守ってみせる」
「……そういう事は“大事な人”に言ってあげなよ」
「君が僕の“大事な人”だから言ってるんだ」
『他の人にこんな事言わないよ』と続けながら、陵刀は名前の肩に顔を埋めた。
「陵刀先生の気持ちは解った。だから……離して」
「それって、僕と付き合ってくれるって事でいいの?」
「それはない!」
「なら、離さないよ」
名前の腰に回している腕に力を込め、陵刀は逃さないとばかりに抱き寄せた。
「……あー!もうっ!!」
「名前ちゃん?」
「わーったよ!付き合えばいいんでしょ、付き合えば!!」
投げやりにそう言うと、名前は諦め半分で陵刀と“付き合う”と言った。
「ごめんね、無理言って。でも……ありがとう」
名前の頭を撫でながら、陵刀はその髪にキスを落として離れていった。
何とか食事を終えた名前は、部屋の壁掛け時計を見て溜息を吐いた。
時刻はすでに3時半を回っていたからだ。
「……陵刀先生の家って、ここから遠い?」
「んー……車で1時間位かな?」
「しゃーないか…………」
「何の話?」
「仕事中に居眠りされても困るから、このまま泊まっていきなよ」
「え?」
「どうせウチも今日は昼からの出勤だし」
「ちょっ……自分が何言ってるか解ってるの?」
「解ってるけど?」
意味が分からないという表情で陵刀を見つめる名前に、陵刀は溜息を吐いた。
「あのね、名前ちゃん。いくらなんでも僕を泊めるのはどうかと思うよ?」
「なんで?ナルちゃん達だってよく泊まってるし、問題ないでしょ」
「ナルくん達と僕は立場が違うの、解ってないでしょ……」
「“彼氏”を泊める事のどこに問題があるの?」
「あーもう!僕達はついさっき付き合う事になったばかりでしょ?」
「だから?」
「だからって……君、本当に危機感無いんだね……」
「?陵刀先生を信じてるし」
「信じてくれるのは素直に嬉しいけど……」
「なら、問題ないでしょ。着替えは――……ナルちゃん達の借りればいっか。新品の下着も置いていってあるし」
陵刀が何か言おうと口を開きかけた所で、名前は着替えを取りに寝室へと行ってしまった。