コアラ
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「ああ。コアラは一度病気になると後は死ぬだけだと言われている。厳しい現場になるだろうが、健闘を祈る!」
高宮に送り出され、4人と1匹はR.E.D.の車で川崎ズーパークへと向かう事となった。
「ちょっとちょっと先生~!!」
車内では陵刀が怪しげな雑誌を読みふけっており、それを良い事に瀬能が岩城に詰め寄っていた。
ヒソヒソと話す2人を尻目に、名前は無言で窓の外を眺めている。
「ねェ、ところでやっぱその犬連れてくの?」
「おう!だから車乗せてんだろ!コイツは看護犬だぜ!コアラだってバッチリよ!」
「フーン……ま、いいケドォ……オーストラリアじゃ、年間4000頭のコアラが人的被害で死んでる。その内数百頭は犬に殺されてるんだよねェ…………」
「え……」
「だからぁ……コアラになんかしたら食べちゃうよ♡ホテルで君と――その犬をね♡僕さー、長年父と世界中回って色んなモノ食べてきたからか……嫌いなモノないんだよねェ~♡色んな意味で♡」
「これでカンベンして……」
岩城と犬は、瀬能のみならず名前まで陵刀に差し出していた。
「え……犬ちゃんまで」
「ちょっ……何でウチまで!?」
「それもいいなぁ。けど、一人称変わってるよ?名前ちゃん♡」
「素にもなるわ!」
「くくく、可愛いなぁ♡」
そうこうしている内に、車は川崎ズーパークへと到着した。
園内に入ると、奥からスーツ姿の男が駆け寄ってきた。
「いやあ、お待ちしてました!R.E.D.の方々ですね!?私、園長の馬鹿場です!お疲れの所申し訳無いのですが、早速コアラ舎の方へ……」
「ええ、お願いします」
園長に促され、コアラ舎へと移動する事になった一行。
「こちらがコアラ舎です。来月リニューアルオープン予定で、現地からユーカリの木を大量に取り寄せ、森を再現しました。こちらから例のコアラが見られます」
園長の案内でコアラ舎の中に入る4人と1匹。
「きゃー、カワイイ!!」
「おー!」
「本物をこんなに間近で見られるとは……R.E.D.って凄いね」
各々が感想を述べていると、岩城がコアラを見て不意に呟いた。
「でも、確かに具合悪そーだな、寝てばっかじゃん」
「……寝ているのは別にいいんだよ。コアラは栄養価の少ないユーカリだけを食べて生きているから、エネルギーを蓄えなくちゃいけない。だから一日18時間から20時間は休息しているこの状態自体は極めて自然だよ」
「えっ……そーなの!?」
「そんなに寝てられるなんて、コアラが羨ましい……」
「ちなみに水も薬もやれませんよ!コアラは現地語で【水を飲まない】という意味なんです。ユーカリ以外の水分は摂らせる事が出来ません!」
「マジかよ……治療出来ないじゃん」
「えっ?じゃーどう治療すんの!?」
「それ探るのが先生達の仕事でしょ!!」
「プッ……ククク……」
それまで黙っていた陵刀がいきなり笑い出した。
「いやあ、君達いーよ、うん^^ははは」
「「……」」
「――それで?食欲の衰えはないんですね?」
いきなり真面目になり、カルテを見ながら飼育員に確認する陵刀。
「はい。どちらかと言うと旺盛な方で……いわゆる消耗症――食べてはいるけれど、確実に痩せていくんですよ」
飼育員の言葉に、陵刀は何か思い当たるフシがある素振りを見せた。
「薬の投与はもちろん、点滴や注射なんかも……ストレスに弱いコアラは、それだけで体力消耗してしまいますから……」
「どの病院も診てくれなくて……」
「フーン……」
地面の土を触りながら、陵刀は原因を見極めていた。
「おう、コラ犬ー!コアラにゃ近づくなって言われたろー!ホラよー」
犬はコアラの近くで、フンフンと鼻を鳴らしているが、岩城がそれを必死に止めていた。
「犬は鍋として――君達はベッドで♡可愛がってあげる♡」
「ちょい待て!何でウチまで?!」
「ごめんなさーい!!」
「何でって……犬をちゃんと見てなかったから?」
「疑問系で言うな!しかも、ウチは飼い主じゃない!!」
「えー」
高宮に送り出され、4人と1匹はR.E.D.の車で川崎ズーパークへと向かう事となった。
「ちょっとちょっと先生~!!」
車内では陵刀が怪しげな雑誌を読みふけっており、それを良い事に瀬能が岩城に詰め寄っていた。
ヒソヒソと話す2人を尻目に、名前は無言で窓の外を眺めている。
「ねェ、ところでやっぱその犬連れてくの?」
「おう!だから車乗せてんだろ!コイツは看護犬だぜ!コアラだってバッチリよ!」
「フーン……ま、いいケドォ……オーストラリアじゃ、年間4000頭のコアラが人的被害で死んでる。その内数百頭は犬に殺されてるんだよねェ…………」
「え……」
「だからぁ……コアラになんかしたら食べちゃうよ♡ホテルで君と――その犬をね♡僕さー、長年父と世界中回って色んなモノ食べてきたからか……嫌いなモノないんだよねェ~♡色んな意味で♡」
「これでカンベンして……」
岩城と犬は、瀬能のみならず名前まで陵刀に差し出していた。
「え……犬ちゃんまで」
「ちょっ……何でウチまで!?」
「それもいいなぁ。けど、一人称変わってるよ?名前ちゃん♡」
「素にもなるわ!」
「くくく、可愛いなぁ♡」
そうこうしている内に、車は川崎ズーパークへと到着した。
園内に入ると、奥からスーツ姿の男が駆け寄ってきた。
「いやあ、お待ちしてました!R.E.D.の方々ですね!?私、園長の馬鹿場です!お疲れの所申し訳無いのですが、早速コアラ舎の方へ……」
「ええ、お願いします」
園長に促され、コアラ舎へと移動する事になった一行。
「こちらがコアラ舎です。来月リニューアルオープン予定で、現地からユーカリの木を大量に取り寄せ、森を再現しました。こちらから例のコアラが見られます」
園長の案内でコアラ舎の中に入る4人と1匹。
「きゃー、カワイイ!!」
「おー!」
「本物をこんなに間近で見られるとは……R.E.D.って凄いね」
各々が感想を述べていると、岩城がコアラを見て不意に呟いた。
「でも、確かに具合悪そーだな、寝てばっかじゃん」
「……寝ているのは別にいいんだよ。コアラは栄養価の少ないユーカリだけを食べて生きているから、エネルギーを蓄えなくちゃいけない。だから一日18時間から20時間は休息しているこの状態自体は極めて自然だよ」
「えっ……そーなの!?」
「そんなに寝てられるなんて、コアラが羨ましい……」
「ちなみに水も薬もやれませんよ!コアラは現地語で【水を飲まない】という意味なんです。ユーカリ以外の水分は摂らせる事が出来ません!」
「マジかよ……治療出来ないじゃん」
「えっ?じゃーどう治療すんの!?」
「それ探るのが先生達の仕事でしょ!!」
「プッ……ククク……」
それまで黙っていた陵刀がいきなり笑い出した。
「いやあ、君達いーよ、うん^^ははは」
「「……」」
「――それで?食欲の衰えはないんですね?」
いきなり真面目になり、カルテを見ながら飼育員に確認する陵刀。
「はい。どちらかと言うと旺盛な方で……いわゆる消耗症――食べてはいるけれど、確実に痩せていくんですよ」
飼育員の言葉に、陵刀は何か思い当たるフシがある素振りを見せた。
「薬の投与はもちろん、点滴や注射なんかも……ストレスに弱いコアラは、それだけで体力消耗してしまいますから……」
「どの病院も診てくれなくて……」
「フーン……」
地面の土を触りながら、陵刀は原因を見極めていた。
「おう、コラ犬ー!コアラにゃ近づくなって言われたろー!ホラよー」
犬はコアラの近くで、フンフンと鼻を鳴らしているが、岩城がそれを必死に止めていた。
「犬は鍋として――君達はベッドで♡可愛がってあげる♡」
「ちょい待て!何でウチまで?!」
「ごめんなさーい!!」
「何でって……犬をちゃんと見てなかったから?」
「疑問系で言うな!しかも、ウチは飼い主じゃない!!」
「えー」