カメ
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「でもっ!おいらは、それでも賛成出来ない!!」
「君達に無理に認めて貰わなくても構わないよ」
「陵刀?!」
「僕は何があっても名前ちゃんを信じるし、この気持ちに嘘はない」
『例え君達に認めて貰えなくてもね』と、陵刀は言い切った。
「本人抜きで勝手な事を抜かしやがって……お前等、覚悟出来てんだろうなぁ?」
秦達と陵刀が静かに言い合っていると、そこに出来上がった料理を両手に持った名前が入ってきた。
「何の話か大体の察しはつくけど、な~んで本人抜きで進めるのかなぁ?」
青筋を立てながら、名前はテーブルの上に料理を置いた。
「まだ向こうにあるから、ナルと朔耶で持ってきて」
「へーい」
「何で俺まで……」
「いいから行く!」
「……はいはい」
2人がキッチンへと向かったのを見届け、名前は秦と戒を見据えた。
「で?言い争いの原因は何?」
「それは……」
「……この人を“仲間”にするかどうか」
「ふーん……それで?」
「ボクと戒が反対してる」
「他は賛成なワケね」
「うん……」
「まっ、お前等の考えはよーく解った。けど、ウチは自分の“仲間”位自分で判断する。勝手な事はすんな」
冷めた眼でその場にいた者を見渡すと、名前は陵刀の隣に腰を下ろした。
そのまま空いているグラスに梅酒を注ぐと、一気に呑み干す名前。
「陵刀先生も、コイツ等に何を吹きこまれたかは知らないけど……真に受けないでよ?根は悪い奴等じゃないけど、普通の人と思考回路が違うから」
「僕はそうは思わない」
「え?」
「彼等――いや、名前ちゃん達がどんな障害を持っていようと、それはあくまでも個性だと僕は思う。思考回路が違う?それこそ個性の違いじゃないか」
ビールを呑む手を止めて、陵刀は視線を名前へと向けた。
「僕は院長から詳しい事は聞いてなかった。ただ、“学園”にいた事と何かしらの問題を抱えてるとしかね。だけど、君が心身共に障害を抱えてると言うんだったら――……僕はその支えになりたい」
陵刀がそこまで言った所で、料理を取りに行っていたナルと朔耶が戻って来た。
「何か……重苦しい空気になってんな」
「何があったんだ?」
2人はテーブルに料理を置きながら、名前と陵刀を見つめた。
「名前姐さんと先生がちょっと……ね」
「ちょっとって感じの空気じゃねぇぞ……」
戒の返答に小声で零し、ナルは陵刀と名前の2人を見遣った。
「……ウチについて、何を聞いた?」
「双極性障害と脚の事だね」
「そっ。なら話は早い。脚の事はまだしも、双極性障害については受け入れるのに時間が掛かった。だから余計に、“仲間”を簡単に増やしたいとは思わない」
「“仲間”は無理でも、“理解者”は1人でも多い方がいいんじゃないのかな?」
「ははっ……陵刀先生は何も解ってないな。ウチの“理解者”は生半可な気持ちでなれるモノじゃない」
「なら――どうすれば君は僕を受け入れてくれるんだい?」
名前は陵刀の問い掛けに、梅酒を呷りながら答えた。
「どうしたら、か……それは正直ウチにも分からないってのが現状の答えかな」
「それじゃ納得出来ないよ」
「だよね~……」
天井を仰ぎ見ながら、名前は暫し考えた。
「――……ならさ、こうしない?期限付きで“理解者”として付き合ってみて、駄目なら今後一切仕事以外の付き合いは無し」
『どう?』と名前は妥協案を陵刀に示した。
「期限付き?」
「そう、期限付き。さすがにすぐに『はい分かりました。いいですよ』と言って迎える事は出来ないし」
「それって……どの位の期間なのかな?」
「1ヶ月――と言いたい所だけど、3ヶ月でどう?」
「君達に無理に認めて貰わなくても構わないよ」
「陵刀?!」
「僕は何があっても名前ちゃんを信じるし、この気持ちに嘘はない」
『例え君達に認めて貰えなくてもね』と、陵刀は言い切った。
「本人抜きで勝手な事を抜かしやがって……お前等、覚悟出来てんだろうなぁ?」
秦達と陵刀が静かに言い合っていると、そこに出来上がった料理を両手に持った名前が入ってきた。
「何の話か大体の察しはつくけど、な~んで本人抜きで進めるのかなぁ?」
青筋を立てながら、名前はテーブルの上に料理を置いた。
「まだ向こうにあるから、ナルと朔耶で持ってきて」
「へーい」
「何で俺まで……」
「いいから行く!」
「……はいはい」
2人がキッチンへと向かったのを見届け、名前は秦と戒を見据えた。
「で?言い争いの原因は何?」
「それは……」
「……この人を“仲間”にするかどうか」
「ふーん……それで?」
「ボクと戒が反対してる」
「他は賛成なワケね」
「うん……」
「まっ、お前等の考えはよーく解った。けど、ウチは自分の“仲間”位自分で判断する。勝手な事はすんな」
冷めた眼でその場にいた者を見渡すと、名前は陵刀の隣に腰を下ろした。
そのまま空いているグラスに梅酒を注ぐと、一気に呑み干す名前。
「陵刀先生も、コイツ等に何を吹きこまれたかは知らないけど……真に受けないでよ?根は悪い奴等じゃないけど、普通の人と思考回路が違うから」
「僕はそうは思わない」
「え?」
「彼等――いや、名前ちゃん達がどんな障害を持っていようと、それはあくまでも個性だと僕は思う。思考回路が違う?それこそ個性の違いじゃないか」
ビールを呑む手を止めて、陵刀は視線を名前へと向けた。
「僕は院長から詳しい事は聞いてなかった。ただ、“学園”にいた事と何かしらの問題を抱えてるとしかね。だけど、君が心身共に障害を抱えてると言うんだったら――……僕はその支えになりたい」
陵刀がそこまで言った所で、料理を取りに行っていたナルと朔耶が戻って来た。
「何か……重苦しい空気になってんな」
「何があったんだ?」
2人はテーブルに料理を置きながら、名前と陵刀を見つめた。
「名前姐さんと先生がちょっと……ね」
「ちょっとって感じの空気じゃねぇぞ……」
戒の返答に小声で零し、ナルは陵刀と名前の2人を見遣った。
「……ウチについて、何を聞いた?」
「双極性障害と脚の事だね」
「そっ。なら話は早い。脚の事はまだしも、双極性障害については受け入れるのに時間が掛かった。だから余計に、“仲間”を簡単に増やしたいとは思わない」
「“仲間”は無理でも、“理解者”は1人でも多い方がいいんじゃないのかな?」
「ははっ……陵刀先生は何も解ってないな。ウチの“理解者”は生半可な気持ちでなれるモノじゃない」
「なら――どうすれば君は僕を受け入れてくれるんだい?」
名前は陵刀の問い掛けに、梅酒を呷りながら答えた。
「どうしたら、か……それは正直ウチにも分からないってのが現状の答えかな」
「それじゃ納得出来ないよ」
「だよね~……」
天井を仰ぎ見ながら、名前は暫し考えた。
「――……ならさ、こうしない?期限付きで“理解者”として付き合ってみて、駄目なら今後一切仕事以外の付き合いは無し」
『どう?』と名前は妥協案を陵刀に示した。
「期限付き?」
「そう、期限付き。さすがにすぐに『はい分かりました。いいですよ』と言って迎える事は出来ないし」
「それって……どの位の期間なのかな?」
「1ヶ月――と言いたい所だけど、3ヶ月でどう?」