カメ
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「別にいいじゃない♡今日はそんなに忙しくないんだし」
「そういう問題じゃないでしょ……少しは真面目に仕事しろ!」
陵刀が呼んでいる雑誌を取り上げ、名前はそのままゴミ箱に捨てた。
「あー!まだ読んでたのに!!」
「煩いっ!」
「もう……名前ちゃんは少し肩の力抜く事を覚えた方がいいよ?」
「仕事をサボるばっかの人に言われたくないね」
「……僕だってサボってばかりじゃないよ」
「ふーん……そういう事は真面目に仕事してる所を見せてから言って欲しいね」
フイッと顔を背けて、名前は陵刀に告げた。
陵刀は名前のそんな行動を愛おしそうに見つめていた。
岩城達が水族館へ行ってから数日後。
「名前さーん!」
陵刀を探して院内を歩いていると、後ろから瀬能に声を掛けられて振り向く。瀬能はかなり慌てた様子だった。
「どうしたの?瀬能さん」
「くっ……」
「く?」
「鞍智先生が!」
「?」
「水族館から戻ってから、鞍智先生が更におかしくなったんです!!」
「ハァ……陵刀先生の目論見通りにはいかなかったんだね。で、問題の鞍智先生は今どこにいるワケ?」
「こっちです!」
瀬能に連れられ名前が2科にある診察室へ行くと、診察室内では鞍智が患畜のナマケモノに向かってなんとも言えない顔で接していた。
「何?アレ……」
「おぅ!名字も見に来たのか?」
「鉄生先生、お疲れ様。で、アレはなんなの?」
鞍智を指さしながら、名前は岩城と瀬能を見た。
「水族館から戻ってから、ずっとあの調子だぜ?」
「ずっと……さすがに患畜が可哀想だわ、そりゃ」
「どうします?名前さん……」
「どうするって――止めさせるしかないでしょ」
「「え?!」」
「あんな診療を続けられたも、R.E.D.としてマイナスでしかないからね」
盛大に息を吐き出すと、名前は意を決して診察室のドアをノックした。
「はい?」
「失礼します」
「……何の用だ?!」
中に入ってきた人物が名前だと知った鞍智は、あからさまに嫌そうな顔をした。
「診察終わったら、医局に来て貰えますか?鞍智先生」
「……陵刀先生の指示なのか?」
「違いますけど」
「なら行く必要はないな」
「そうですか。来ないのは勝手ですけど、陵刀先生には一応報告しますので」
「報告?何のだ?」
「鞍智先生の診療ついて、です」
名前の言葉に、鞍智は思わず眉を顰めた。
「……分かった。10分程で行く」
「はい。お待ちしてます」
ニコリと笑い、名前は診察室を後にした。
そのまま岩城達と別れた名前は、陵刀を探す事を諦めて医局へと引き返した。
鞍智は言葉の通り、名前が診察室を出てから10分程で医局へとやって来た。
「それで?僕の診療のどこに問題があるっていうんだ?」
医局に入るなり、鞍智は苛立たしげに名前に向かって言った。
「診療自体は問題無いと思います。けど、患畜に対する態度には問題がありますね」
「何!?僕のどこに問題があるんだ!!」
「鞍智先生は……動物好きですか?」
「何言ってるんだ?好きじゃなきゃ獣医師になる訳ないだろ!」
「それは良かった」
鞍智の返答に、名前はホッとした。
「良かった?」
「はい。もし“嫌い”だって言われたら、どうしようかと思ってました」
「……」
「まぁ、動物が好きなら大丈夫だとは思いますけど――患畜に対して、鞍智先生は構えすぎてると思うんです」
「構えすぎてる……?」
「はい。鉄生先生みたいになろうと思わなくていいんです。鞍智先生には鞍智先生の良い所があるんですから」
「僕の良い所……?お前に何が解るっていうんだ!?」
「少なくとも、鞍智先生は患畜の治療に対してとても真面目だと思ってます。だから、もっと肩の力を抜いて患畜に向かってみて下さい」
「そういう問題じゃないでしょ……少しは真面目に仕事しろ!」
陵刀が呼んでいる雑誌を取り上げ、名前はそのままゴミ箱に捨てた。
「あー!まだ読んでたのに!!」
「煩いっ!」
「もう……名前ちゃんは少し肩の力抜く事を覚えた方がいいよ?」
「仕事をサボるばっかの人に言われたくないね」
「……僕だってサボってばかりじゃないよ」
「ふーん……そういう事は真面目に仕事してる所を見せてから言って欲しいね」
フイッと顔を背けて、名前は陵刀に告げた。
陵刀は名前のそんな行動を愛おしそうに見つめていた。
岩城達が水族館へ行ってから数日後。
「名前さーん!」
陵刀を探して院内を歩いていると、後ろから瀬能に声を掛けられて振り向く。瀬能はかなり慌てた様子だった。
「どうしたの?瀬能さん」
「くっ……」
「く?」
「鞍智先生が!」
「?」
「水族館から戻ってから、鞍智先生が更におかしくなったんです!!」
「ハァ……陵刀先生の目論見通りにはいかなかったんだね。で、問題の鞍智先生は今どこにいるワケ?」
「こっちです!」
瀬能に連れられ名前が2科にある診察室へ行くと、診察室内では鞍智が患畜のナマケモノに向かってなんとも言えない顔で接していた。
「何?アレ……」
「おぅ!名字も見に来たのか?」
「鉄生先生、お疲れ様。で、アレはなんなの?」
鞍智を指さしながら、名前は岩城と瀬能を見た。
「水族館から戻ってから、ずっとあの調子だぜ?」
「ずっと……さすがに患畜が可哀想だわ、そりゃ」
「どうします?名前さん……」
「どうするって――止めさせるしかないでしょ」
「「え?!」」
「あんな診療を続けられたも、R.E.D.としてマイナスでしかないからね」
盛大に息を吐き出すと、名前は意を決して診察室のドアをノックした。
「はい?」
「失礼します」
「……何の用だ?!」
中に入ってきた人物が名前だと知った鞍智は、あからさまに嫌そうな顔をした。
「診察終わったら、医局に来て貰えますか?鞍智先生」
「……陵刀先生の指示なのか?」
「違いますけど」
「なら行く必要はないな」
「そうですか。来ないのは勝手ですけど、陵刀先生には一応報告しますので」
「報告?何のだ?」
「鞍智先生の診療ついて、です」
名前の言葉に、鞍智は思わず眉を顰めた。
「……分かった。10分程で行く」
「はい。お待ちしてます」
ニコリと笑い、名前は診察室を後にした。
そのまま岩城達と別れた名前は、陵刀を探す事を諦めて医局へと引き返した。
鞍智は言葉の通り、名前が診察室を出てから10分程で医局へとやって来た。
「それで?僕の診療のどこに問題があるっていうんだ?」
医局に入るなり、鞍智は苛立たしげに名前に向かって言った。
「診療自体は問題無いと思います。けど、患畜に対する態度には問題がありますね」
「何!?僕のどこに問題があるんだ!!」
「鞍智先生は……動物好きですか?」
「何言ってるんだ?好きじゃなきゃ獣医師になる訳ないだろ!」
「それは良かった」
鞍智の返答に、名前はホッとした。
「良かった?」
「はい。もし“嫌い”だって言われたら、どうしようかと思ってました」
「……」
「まぁ、動物が好きなら大丈夫だとは思いますけど――患畜に対して、鞍智先生は構えすぎてると思うんです」
「構えすぎてる……?」
「はい。鉄生先生みたいになろうと思わなくていいんです。鞍智先生には鞍智先生の良い所があるんですから」
「僕の良い所……?お前に何が解るっていうんだ!?」
「少なくとも、鞍智先生は患畜の治療に対してとても真面目だと思ってます。だから、もっと肩の力を抜いて患畜に向かってみて下さい」