PTSD
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「「!!」」
「な……何の冗談ですか、それは!?僕は大学在学時に貴方と貴方のお父様の論文や研究発表に感銘を受け……その実績と成果を心から尊敬していたのに!!帝都病院への誘いを断りR.E.D.に入ったのも、貴方について獣医学を極め……獣医学者になる道を選んだからなのに……!!あ……貴方にはガッカリです!!」
「あー、次にデの235円取って――」
「それはデキサメサゾンです!!ちゃんと薬品名で言いなさい!!」
「???は……はぁ……」
「失礼します!!」
「……な……なんか激しい人ですね……」
「――……」
「ムカつく……」
「名前さん……?」
「なーんかムカつく、今の鞍智って人」
「名前ちゃん」
「何?」
「彼も悪気があっての事じゃないと思うよ」
陵刀に言われ、名前は鞍智が歩いて行った方を見た。
「……悪気が無い方がタチ悪いっての」
「ごめんね」
「なんで陵刀先生が謝るの?意味解かんない」
「僕の監督不行き届きみたいなモノだし」
「そういうモンでも無いでしょ。子供じゃあるまいし……」
ブツブツと文句を言う名前の頭を、陵刀は苦笑しながら撫でていた。
翌日、陵刀達と廊下を歩いていると診察室の1つに人集りが出来ていた。
「ナニナニ、何の騒ぎー?」
岩城が人集りの後ろから飛び跳ねて中を見ようとするも、人が多すぎて見れない状態。
「見えるか、犬ー」
「ワウ―」
犬を持ち上げて見せるも、中の様子は一向に判らない。
そこで岩城は何を考えたのか、ガラス窓の上にある通気口を壊して中に入っていった。
「い、岩城鉄生ー!?何してるんだ君はー!!ドアあんだろ、ドアー!!」
「いや、なんか面白いもんでもあるんかと……人いっぱいだし」
岩城が通気口から入っていったのを見て、名前は慌ててドアから診察室の中に入っていった。
「鉄生先生!?」
「猫!?」
名前が中に入ると、岩城は頭に犬を乗せたまましゃがみ込んで、患畜らしき猫と視線を合わせていた。
「なんだ?どーかしたのか、コイツ?」
「あっ……あのさ!その先生は何でも無いって言うんだけど、でも……」
「君が出る幕はない!昨日考えうる限りの検査は全てやった!異常はない!」
「フーン……このキズは?」
猫を持ち上げ、お腹にある傷を見ながら岩城は飼い主に訊いていた。
「あ、あのね、それは……」
「それもちゃんと調べた!君が口を出す事は何もな……いー!?フガ……」
「っせーな!!まだ、飼い主様が喋ってんだろーが!!大人しく聞いとけや!!あ!?」
「プッ……ククク」
「陵刀先生……遅い」
「ゴメンゴメン。ククク……」
漸く来た陵刀に名前は文句を言うも、陵刀は岩城の変わり様に笑いを堪えられずにいた。
「で?なんだって、小僧?最初から聞かせてくれや!」
「う……うん……半年前、モモはパイオって病気に罹って、その時診て貰った病院に長いこと入院してたんだ。でも、その病院の人すごくカンジ悪くて怖いし――入院室なんか、色んな動物同じトコに詰めてたから、モモはずっと怯えてたんだ……」
「そりゃ酷いな」
「うん……しかも退院したら急に具合が悪くなったんだ。だから今度は評判のいい病院って噂のここに連れて来たんだけど……」
明らかにシュンとしている飼い主の少年に向かって、鞍智は暴言とも取れる言葉を投げた。
「あのねェ、言わせて貰うけど、病院が好きな動物なんていないんだよ!怖がって当たり前!態度が悪くてもその痕だってきちんと縫合されてる――……し……」
名前がキレて声を出す前に、岩城が手の骨を鳴らして鞍智を黙らせた。
「フム――……」
陵刀が猫の手術跡を診ていると、診察室の外からガシャンという大きな音が響いた。
「あ、すいません、失礼しました……」
音の原因は、看護師が器具を床に落とした事だった。
「フ……フギャーッ」
「な……何の冗談ですか、それは!?僕は大学在学時に貴方と貴方のお父様の論文や研究発表に感銘を受け……その実績と成果を心から尊敬していたのに!!帝都病院への誘いを断りR.E.D.に入ったのも、貴方について獣医学を極め……獣医学者になる道を選んだからなのに……!!あ……貴方にはガッカリです!!」
「あー、次にデの235円取って――」
「それはデキサメサゾンです!!ちゃんと薬品名で言いなさい!!」
「???は……はぁ……」
「失礼します!!」
「……な……なんか激しい人ですね……」
「――……」
「ムカつく……」
「名前さん……?」
「なーんかムカつく、今の鞍智って人」
「名前ちゃん」
「何?」
「彼も悪気があっての事じゃないと思うよ」
陵刀に言われ、名前は鞍智が歩いて行った方を見た。
「……悪気が無い方がタチ悪いっての」
「ごめんね」
「なんで陵刀先生が謝るの?意味解かんない」
「僕の監督不行き届きみたいなモノだし」
「そういうモンでも無いでしょ。子供じゃあるまいし……」
ブツブツと文句を言う名前の頭を、陵刀は苦笑しながら撫でていた。
翌日、陵刀達と廊下を歩いていると診察室の1つに人集りが出来ていた。
「ナニナニ、何の騒ぎー?」
岩城が人集りの後ろから飛び跳ねて中を見ようとするも、人が多すぎて見れない状態。
「見えるか、犬ー」
「ワウ―」
犬を持ち上げて見せるも、中の様子は一向に判らない。
そこで岩城は何を考えたのか、ガラス窓の上にある通気口を壊して中に入っていった。
「い、岩城鉄生ー!?何してるんだ君はー!!ドアあんだろ、ドアー!!」
「いや、なんか面白いもんでもあるんかと……人いっぱいだし」
岩城が通気口から入っていったのを見て、名前は慌ててドアから診察室の中に入っていった。
「鉄生先生!?」
「猫!?」
名前が中に入ると、岩城は頭に犬を乗せたまましゃがみ込んで、患畜らしき猫と視線を合わせていた。
「なんだ?どーかしたのか、コイツ?」
「あっ……あのさ!その先生は何でも無いって言うんだけど、でも……」
「君が出る幕はない!昨日考えうる限りの検査は全てやった!異常はない!」
「フーン……このキズは?」
猫を持ち上げ、お腹にある傷を見ながら岩城は飼い主に訊いていた。
「あ、あのね、それは……」
「それもちゃんと調べた!君が口を出す事は何もな……いー!?フガ……」
「っせーな!!まだ、飼い主様が喋ってんだろーが!!大人しく聞いとけや!!あ!?」
「プッ……ククク」
「陵刀先生……遅い」
「ゴメンゴメン。ククク……」
漸く来た陵刀に名前は文句を言うも、陵刀は岩城の変わり様に笑いを堪えられずにいた。
「で?なんだって、小僧?最初から聞かせてくれや!」
「う……うん……半年前、モモはパイオって病気に罹って、その時診て貰った病院に長いこと入院してたんだ。でも、その病院の人すごくカンジ悪くて怖いし――入院室なんか、色んな動物同じトコに詰めてたから、モモはずっと怯えてたんだ……」
「そりゃ酷いな」
「うん……しかも退院したら急に具合が悪くなったんだ。だから今度は評判のいい病院って噂のここに連れて来たんだけど……」
明らかにシュンとしている飼い主の少年に向かって、鞍智は暴言とも取れる言葉を投げた。
「あのねェ、言わせて貰うけど、病院が好きな動物なんていないんだよ!怖がって当たり前!態度が悪くてもその痕だってきちんと縫合されてる――……し……」
名前がキレて声を出す前に、岩城が手の骨を鳴らして鞍智を黙らせた。
「フム――……」
陵刀が猫の手術跡を診ていると、診察室の外からガシャンという大きな音が響いた。
「あ、すいません、失礼しました……」
音の原因は、看護師が器具を床に落とした事だった。
「フ……フギャーッ」