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クロロの隣に腰を降ろし、その寝顔を見つめた。いつもの端正な顔立ちからは想像できない程、少し幼い寝顔。そんな顔を見ていたら、ナマエにも睡魔が訪れた。時期的にはまだまだ寒い季節。眠気を誘うには心許無い状況だが、ナマエは睡魔に逆らわずにそのままクロロに凭れる様に暫しの眠りに誘われた。
次にナマエが意識を取り戻した時、太陽は傾き辺り一面が夕焼けに染まっていた。
「んっ……寝ちゃってたか」
「おはよう、ナマエ」
「おはよ、クロロ……って、起きてたの?」
「ああ、30分位前にね」
「起こしてくれれば良かったのに」
伸びをしながら言うナマエに、クロロは優しく微笑んだ。
「幸せそうに眠ってたからね。起こすのは可哀想だったんだ」
「そう。久々に良く寝た気がするよ」
「向こうじゃあまり寝てなかったの?」
「ヒソカが一緒だからね。常に気を張ってたんだよ」
「ははは、だったら違うヤツ連れて行けば良かったじゃないか」
さも可笑しそうに笑うクロロ。そんなクロロに、ナマエは頬を膨らませてそっぽを向いた。
「ナマエ、こっち向いて?」
「嫌だ」
「何で?」
「何でも」
「……仕方がないな」
溜息を吐いて、クロロはナマエの肩に手を掛けた。ビクッと反応したナマエだが、自分からは決してクロロの方を見ようとはしない。あくまでも、意地を張り通すつもりだった。しかし、次の瞬間その思いは無に消える。クロロがそのままナマエの肩を抱いて、自身の体に齎せたのだ。
「ちょっ……何するの?!」
「ご機嫌取り、かな」
そう言うと、クロロはリップ音を響かせながらナマエの唇にキスを送った。
「……」
「あれ?機嫌直らなかった?」
「あのねぇ……クロロがしたかっただけでしょうが!」
「バレてた?」
「当たり前でしょ……」
呆れた様にナマエは溜息を吐いて立ち上がった。そんなナマエに倣う様にクロロも立ち上がり、ナマエを抱き締めた。
「ごめん。機嫌直して」
「まったく……次に同じ事したら、許さないから」
「うん。おかえり」
「……ただいま」
そう言うナマエの顔は、何処か幸せそうだった。
クロロと仮宿に戻るなり、ナマエは買って来た食材を片付け始めた。それをクロロは愛おしそうに眺めていたが、そこで食材の傍らに見慣れぬ本が数冊置いてある事に気付く。
「これ、ナマエが読むの?」
「ん?ああ、ソレ?クロロにお土産」
「オレに?」
「うん。どんなのが良いか分からなかったから、適当に買ってみた」
食材を片付ける手を止めずに、ナマエは続けた。
「私が興味あるのを買ったから、読まなかったら置いておいて。帰ったら読むから」
「へェ。ナマエってこういうのが好きなんだ……」
「何?その含みのある言い方は」
「いや、有難う。本なら何でも読むから、嬉しいよ」
言いながら、クロロは1冊を手に取り早速読み始めた。そんな光景を見たナマエは呆れながらも夕食の準備に取り掛かる。
それから1時間もしない内に、仮宿内に良い匂いが漂い始めた。ナマエが買って来た本に夢中になっていたクロロだが、匂いに気付くと本から顔を上げ、その視線でナマエを探した。しかし、同じ空間内にはナマエが居らず、クロロは本を閉じるとナマエを探して歩き始める。
「今日はどんな料理?」
匂いの元である場所に辿り着くなり、ナマエを見つけてクロロは楽しそうに声を掛けた。
「ん?今日は【向こう】で言うアイジエン料理かな」
「相変わらず美味しそうだ」
抱きついて来るクロロを躱しながら、ナマエは料理の仕上げに入った。
数分で完成した料理を、向い合って食べる2人。そんな2人を【白虎】は微笑ましく見ていたのを、当事者達は知らない。
次にナマエが意識を取り戻した時、太陽は傾き辺り一面が夕焼けに染まっていた。
「んっ……寝ちゃってたか」
「おはよう、ナマエ」
「おはよ、クロロ……って、起きてたの?」
「ああ、30分位前にね」
「起こしてくれれば良かったのに」
伸びをしながら言うナマエに、クロロは優しく微笑んだ。
「幸せそうに眠ってたからね。起こすのは可哀想だったんだ」
「そう。久々に良く寝た気がするよ」
「向こうじゃあまり寝てなかったの?」
「ヒソカが一緒だからね。常に気を張ってたんだよ」
「ははは、だったら違うヤツ連れて行けば良かったじゃないか」
さも可笑しそうに笑うクロロ。そんなクロロに、ナマエは頬を膨らませてそっぽを向いた。
「ナマエ、こっち向いて?」
「嫌だ」
「何で?」
「何でも」
「……仕方がないな」
溜息を吐いて、クロロはナマエの肩に手を掛けた。ビクッと反応したナマエだが、自分からは決してクロロの方を見ようとはしない。あくまでも、意地を張り通すつもりだった。しかし、次の瞬間その思いは無に消える。クロロがそのままナマエの肩を抱いて、自身の体に齎せたのだ。
「ちょっ……何するの?!」
「ご機嫌取り、かな」
そう言うと、クロロはリップ音を響かせながらナマエの唇にキスを送った。
「……」
「あれ?機嫌直らなかった?」
「あのねぇ……クロロがしたかっただけでしょうが!」
「バレてた?」
「当たり前でしょ……」
呆れた様にナマエは溜息を吐いて立ち上がった。そんなナマエに倣う様にクロロも立ち上がり、ナマエを抱き締めた。
「ごめん。機嫌直して」
「まったく……次に同じ事したら、許さないから」
「うん。おかえり」
「……ただいま」
そう言うナマエの顔は、何処か幸せそうだった。
クロロと仮宿に戻るなり、ナマエは買って来た食材を片付け始めた。それをクロロは愛おしそうに眺めていたが、そこで食材の傍らに見慣れぬ本が数冊置いてある事に気付く。
「これ、ナマエが読むの?」
「ん?ああ、ソレ?クロロにお土産」
「オレに?」
「うん。どんなのが良いか分からなかったから、適当に買ってみた」
食材を片付ける手を止めずに、ナマエは続けた。
「私が興味あるのを買ったから、読まなかったら置いておいて。帰ったら読むから」
「へェ。ナマエってこういうのが好きなんだ……」
「何?その含みのある言い方は」
「いや、有難う。本なら何でも読むから、嬉しいよ」
言いながら、クロロは1冊を手に取り早速読み始めた。そんな光景を見たナマエは呆れながらも夕食の準備に取り掛かる。
それから1時間もしない内に、仮宿内に良い匂いが漂い始めた。ナマエが買って来た本に夢中になっていたクロロだが、匂いに気付くと本から顔を上げ、その視線でナマエを探した。しかし、同じ空間内にはナマエが居らず、クロロは本を閉じるとナマエを探して歩き始める。
「今日はどんな料理?」
匂いの元である場所に辿り着くなり、ナマエを見つけてクロロは楽しそうに声を掛けた。
「ん?今日は【向こう】で言うアイジエン料理かな」
「相変わらず美味しそうだ」
抱きついて来るクロロを躱しながら、ナマエは料理の仕上げに入った。
数分で完成した料理を、向い合って食べる2人。そんな2人を【白虎】は微笑ましく見ていたのを、当事者達は知らない。