初仕事
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「今日から仕事を手伝って貰う」
クロロの突然の一言に固まった。
「本気で……言ってるの?」
「ああ。本気だ」
「はぁ……槍でも降りそう…………」
「何か言ったか?」
「イーエ、別ニ」
ナマエの小さな反発を威圧感で抑えこみ、クロロは続けた。
「今回のターゲットは、この街の富豪が所有している【人魚の涙】だ」
「【人魚の涙】?」
「あぁ、真珠の事だよ。ナマエは聞いた事ない?」
招集されたシャルナークに訊かれ、首を振って答える。
「じゃあ、後で詳しい情報教えてあげるね」
「はーい」
小さく返事を返しながら、クロロの発言に耳を傾けるナマエ。
「――という事で、ナマエはオレと一緒に乗り込む」
「は?」
「聞こえなかったか?お前は強奪組だ」
「いやいや、何でクロロと一緒?」
「初仕事で倒れられたら困るからな」
「……倒れる程【能力】使う気ねーよ」
ボソッと呟いたナマエの言葉に、クロロはクツクツと笑った。
そんなクロロを睨みつけるも、クロロは意に介さず話を続ける。
「文句があるなら、聞いてやらん事もない。だが、これは決定事項だ」
(文句聞く気ねーじゃん……)
「はい。これが【人魚の涙】に関する情報だよ」
「ドゥモ」
解散後、ナマエはシャルナークに数枚の書類を渡された。
ペラペラと捲って内容を確かめると、確かに今いる街の富豪が所有していると書かれていた。
「こんなモン盗って、どうする気なんだ?クロロの奴……」
見るからに女性向けのデザインに宝飾されたモノだった。
「さあ?女にでもあげるんじゃないの?」
興味なさげにPCで情報を整理しているシャルナーク。
「アイツ、私といる時一回も外出してないけど……彼女放置してるわけ?そりゃいくら何でも相手のコが可愛そうだ…………」
「何の話だ?」
シャルナーク相手にブツクサと文句を垂れていると、いつの間にかクロロが近くに立っていた。
「ゲッ……」
「何だ?その反応は」
「……何でも御座いません」
「その顔は言いたい事がある顔だと思うが?」
「人の表情読むの、止めて貰えません?」
「無理な話だな。お前は本音を隠すからな」
喉の奥で笑いながら、クロロはナマエに近づいてその頭を軽く撫で付ける。
「なっ……」
「オレに【恋人】はいない」
「は?」
「そういうお前はどうなんだ?」
「……いたよ」
「そうか……お前みたいなヤツと付き合うとは、奇特な男もいたもんだな」
「嫌味かよ……」
少し残念そうに言いながら、クロロはシャルナークの部屋から出て行った。
「今の……何?」
「さあ?オレに訊かれても解らないよ」
苦笑しながらも、きちんと返事を返してくれるシャルナーク。
『気になるなら、本人に訊けば?』と言いながら、後ろ手を振られた。
シャルナークの部屋を後にし、自室に戻る事なくナマエは仮宿の外に向かった。
「さて……と」
大きく伸びをしながら、ナマエは呟いていた。
「決行時まで暇だなぁ」
「暇なのか?」
「暇だねぇ……って、クロロ何してるの?」
声のした方向をみると、そこにはスーツ姿で髪を下ろしたクロロが佇んでいた。
「暇なら、ちょっと付き合え」
有無を言わさず、クロロはナマエの手を取って歩き出した。
「ちょっ……どこ行くの?」
「散歩だ」
「散歩?!クロロが??」
「何だ?オレが散歩したら、可笑しいのか?」
不思議そうにナマエを見ながら言うクロロからは、いつもの威圧感は感じられない。
「……で、何でこうなるの?」
クロロと共に街に出たナマエは、心底嫌そうに呟いた。
「言っただろう?【散歩】だって」
「何で【散歩】でクロロとお茶しなきゃいかんワケ??」
「嫌だったか?」
ナマエとクロロは、街にあるカフェテリアでお茶をしていた。
「うん」
「即答なんだな」
苦笑するクロロは、そこらにいる青年と変わらない表情でコーヒーを飲んでいる。
「オレがナマエとこうしたかった――と言えば納得してくれるのかな?」
「納得出来るか!」
ブツブツと文句をいうナマエを、クロロは微笑ましく見ていた。
「さあ、行くか」
「何処に?」
「この街には大きな美術館があってね。それを見に行こうと思ってるんだ」
クロロの突然の一言に固まった。
「本気で……言ってるの?」
「ああ。本気だ」
「はぁ……槍でも降りそう…………」
「何か言ったか?」
「イーエ、別ニ」
ナマエの小さな反発を威圧感で抑えこみ、クロロは続けた。
「今回のターゲットは、この街の富豪が所有している【人魚の涙】だ」
「【人魚の涙】?」
「あぁ、真珠の事だよ。ナマエは聞いた事ない?」
招集されたシャルナークに訊かれ、首を振って答える。
「じゃあ、後で詳しい情報教えてあげるね」
「はーい」
小さく返事を返しながら、クロロの発言に耳を傾けるナマエ。
「――という事で、ナマエはオレと一緒に乗り込む」
「は?」
「聞こえなかったか?お前は強奪組だ」
「いやいや、何でクロロと一緒?」
「初仕事で倒れられたら困るからな」
「……倒れる程【能力】使う気ねーよ」
ボソッと呟いたナマエの言葉に、クロロはクツクツと笑った。
そんなクロロを睨みつけるも、クロロは意に介さず話を続ける。
「文句があるなら、聞いてやらん事もない。だが、これは決定事項だ」
(文句聞く気ねーじゃん……)
「はい。これが【人魚の涙】に関する情報だよ」
「ドゥモ」
解散後、ナマエはシャルナークに数枚の書類を渡された。
ペラペラと捲って内容を確かめると、確かに今いる街の富豪が所有していると書かれていた。
「こんなモン盗って、どうする気なんだ?クロロの奴……」
見るからに女性向けのデザインに宝飾されたモノだった。
「さあ?女にでもあげるんじゃないの?」
興味なさげにPCで情報を整理しているシャルナーク。
「アイツ、私といる時一回も外出してないけど……彼女放置してるわけ?そりゃいくら何でも相手のコが可愛そうだ…………」
「何の話だ?」
シャルナーク相手にブツクサと文句を垂れていると、いつの間にかクロロが近くに立っていた。
「ゲッ……」
「何だ?その反応は」
「……何でも御座いません」
「その顔は言いたい事がある顔だと思うが?」
「人の表情読むの、止めて貰えません?」
「無理な話だな。お前は本音を隠すからな」
喉の奥で笑いながら、クロロはナマエに近づいてその頭を軽く撫で付ける。
「なっ……」
「オレに【恋人】はいない」
「は?」
「そういうお前はどうなんだ?」
「……いたよ」
「そうか……お前みたいなヤツと付き合うとは、奇特な男もいたもんだな」
「嫌味かよ……」
少し残念そうに言いながら、クロロはシャルナークの部屋から出て行った。
「今の……何?」
「さあ?オレに訊かれても解らないよ」
苦笑しながらも、きちんと返事を返してくれるシャルナーク。
『気になるなら、本人に訊けば?』と言いながら、後ろ手を振られた。
シャルナークの部屋を後にし、自室に戻る事なくナマエは仮宿の外に向かった。
「さて……と」
大きく伸びをしながら、ナマエは呟いていた。
「決行時まで暇だなぁ」
「暇なのか?」
「暇だねぇ……って、クロロ何してるの?」
声のした方向をみると、そこにはスーツ姿で髪を下ろしたクロロが佇んでいた。
「暇なら、ちょっと付き合え」
有無を言わさず、クロロはナマエの手を取って歩き出した。
「ちょっ……どこ行くの?」
「散歩だ」
「散歩?!クロロが??」
「何だ?オレが散歩したら、可笑しいのか?」
不思議そうにナマエを見ながら言うクロロからは、いつもの威圧感は感じられない。
「……で、何でこうなるの?」
クロロと共に街に出たナマエは、心底嫌そうに呟いた。
「言っただろう?【散歩】だって」
「何で【散歩】でクロロとお茶しなきゃいかんワケ??」
「嫌だったか?」
ナマエとクロロは、街にあるカフェテリアでお茶をしていた。
「うん」
「即答なんだな」
苦笑するクロロは、そこらにいる青年と変わらない表情でコーヒーを飲んでいる。
「オレがナマエとこうしたかった――と言えば納得してくれるのかな?」
「納得出来るか!」
ブツブツと文句をいうナマエを、クロロは微笑ましく見ていた。
「さあ、行くか」
「何処に?」
「この街には大きな美術館があってね。それを見に行こうと思ってるんだ」