ヨークシン
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(いた!!)
ホテルの外、少し走った所でレオリオの運転する車を見つけたナマエはそのまま車に駆け寄り運転席の窓をノックした。
「ん?って……ナマエ!?」
「何?!」
「どうしたんだよ?!つか、何してんだよ!!」
「ちょっと乗せてくれないかな?クラピカに用があるし」
「……断ったらどうする気だ?」
「車ごと、燃やし尽くすのも良いねー」
冷笑を浮かべ、クラピカを見据えるナマエの目には迷いの色は無かった。
「くっ……仕方がない。レオリオ、ナマエを乗せろ」
「話が分かる状態で良かったよ」
「本気の貴女に、今の私では勝てそうに無いからな……」
クラピカは苦虫を噛み潰した様な顔で、ナマエの同乗を許可した。
クロロの隣にナマエを乗せたレオリオは、車を運転しながら蜘蛛のメンバーがクロロを追って来ないか終始緊張していた。
「大丈夫だ。敵の何人かは痛手を負った。加勢が来るまで動くまい」
「……」
「何を見ている?」
クロロの視線に気付いたクラピカが、クロロを見る事なく訊いた。
「いや、鎖野郎が女性だとは思わなかった」
「……私がそう言ったか?見た目に惑わされぬ事だな」
カツラを外しながら、クラピカは続ける。
「それより、発言に気を付けろ。何がお前の最後の言葉になるか、分からんぞ?」
「殺せはしないさ。大事な仲間が残ってるだろう?」
「挑発を受け流せる程、今私は冷静じゃない……!!」
「クラピカ!よせよ……!」
「ちょーと落ち着こうか、クラピカ」
「……」
「あの娘の占いにも、この事は出なかった」
「!?」
「つまりこの状態は、予言する程の事もない、取るに足らない出来事という訳だ」
「貴様……!!」
「クラピカ!!」
「もしそいつを殺したら、オレがお前を殺るぜ……!!」
「クロロ、余計な挑発はしないで」
「挑発ではない。事実だ」
「まったく……」
「無駄話をするな。携帯を寄越せ」
クラピカはクロロの携帯を奪うと、団員の携帯へ電話を掛けた。
『もしもし』
「これから3つ指示する」
『……鎖野郎か』
「大原則として、こちらの指示は絶対だ。従わなければ、即座にお前等のリーダーは殺す。1つ、追跡はするな。2つ、人質の2人に危害を加えるな。3つ、パクノダという女に代われ」
『その前に1ついいか?2つ目の指示だが、人質の2人はオレ達が来る前にかなり暴れたようでな。2人共何ヶ所か骨折してるぜ』
「ならば交渉の余地はない」
クラピカは言い捨てると通話を切った。
「バカな手下を持ったな」
(フィンクスめ……)
電話を切って直ぐ、クロロの携帯が鳴った。
「何だ?」
『すまん、ウソだ。2人は無傷だ。許してくれ』
「次は無いぞ。下らんマネはするな。さっさとパクノダに代われ」
電話口から、何やら騒いでいる喚き声が聞こえた。
『もしもし』
「まず、この会話を聞くのはお前1人だ。離れた場所に移れ」
1分程し、パクノダから応答が返ってきた。
『移動したわ』
「スクワラという男と、もう接触したか?」
『ええ』
「では、こちらにセンリツという【能力者】がいる事は引き出したな?」
『……ええ』
「ならば話は早い。偽証は不可能だ。よく聞け。まず、今から仲間とのコミュニケーションを禁ずる。会話はもちろん、動作・筆記・暗号・アイコンタクト・その他一切だ。細心の注意を払え。これから場所を指定する。お前1人で来い。その時、わずかでも鼓動に動揺があれば人質は殺す。解ったな?一度代われ。さっきの男以外だ」
『代わったぜ』
「これからパクノダ1人と会う。残りの者は全員アジトに戻れ。10人常に同じ場所にいろ。人質もだ。この携帯はパクノダに渡して、もう1つ携帯電話を用意しろ。その電話に、不定期でこちらから連絡する。その際、1人でも欠けていたら人質は殺す」
『……ああ』
ホテルの外、少し走った所でレオリオの運転する車を見つけたナマエはそのまま車に駆け寄り運転席の窓をノックした。
「ん?って……ナマエ!?」
「何?!」
「どうしたんだよ?!つか、何してんだよ!!」
「ちょっと乗せてくれないかな?クラピカに用があるし」
「……断ったらどうする気だ?」
「車ごと、燃やし尽くすのも良いねー」
冷笑を浮かべ、クラピカを見据えるナマエの目には迷いの色は無かった。
「くっ……仕方がない。レオリオ、ナマエを乗せろ」
「話が分かる状態で良かったよ」
「本気の貴女に、今の私では勝てそうに無いからな……」
クラピカは苦虫を噛み潰した様な顔で、ナマエの同乗を許可した。
クロロの隣にナマエを乗せたレオリオは、車を運転しながら蜘蛛のメンバーがクロロを追って来ないか終始緊張していた。
「大丈夫だ。敵の何人かは痛手を負った。加勢が来るまで動くまい」
「……」
「何を見ている?」
クロロの視線に気付いたクラピカが、クロロを見る事なく訊いた。
「いや、鎖野郎が女性だとは思わなかった」
「……私がそう言ったか?見た目に惑わされぬ事だな」
カツラを外しながら、クラピカは続ける。
「それより、発言に気を付けろ。何がお前の最後の言葉になるか、分からんぞ?」
「殺せはしないさ。大事な仲間が残ってるだろう?」
「挑発を受け流せる程、今私は冷静じゃない……!!」
「クラピカ!よせよ……!」
「ちょーと落ち着こうか、クラピカ」
「……」
「あの娘の占いにも、この事は出なかった」
「!?」
「つまりこの状態は、予言する程の事もない、取るに足らない出来事という訳だ」
「貴様……!!」
「クラピカ!!」
「もしそいつを殺したら、オレがお前を殺るぜ……!!」
「クロロ、余計な挑発はしないで」
「挑発ではない。事実だ」
「まったく……」
「無駄話をするな。携帯を寄越せ」
クラピカはクロロの携帯を奪うと、団員の携帯へ電話を掛けた。
『もしもし』
「これから3つ指示する」
『……鎖野郎か』
「大原則として、こちらの指示は絶対だ。従わなければ、即座にお前等のリーダーは殺す。1つ、追跡はするな。2つ、人質の2人に危害を加えるな。3つ、パクノダという女に代われ」
『その前に1ついいか?2つ目の指示だが、人質の2人はオレ達が来る前にかなり暴れたようでな。2人共何ヶ所か骨折してるぜ』
「ならば交渉の余地はない」
クラピカは言い捨てると通話を切った。
「バカな手下を持ったな」
(フィンクスめ……)
電話を切って直ぐ、クロロの携帯が鳴った。
「何だ?」
『すまん、ウソだ。2人は無傷だ。許してくれ』
「次は無いぞ。下らんマネはするな。さっさとパクノダに代われ」
電話口から、何やら騒いでいる喚き声が聞こえた。
『もしもし』
「まず、この会話を聞くのはお前1人だ。離れた場所に移れ」
1分程し、パクノダから応答が返ってきた。
『移動したわ』
「スクワラという男と、もう接触したか?」
『ええ』
「では、こちらにセンリツという【能力者】がいる事は引き出したな?」
『……ええ』
「ならば話は早い。偽証は不可能だ。よく聞け。まず、今から仲間とのコミュニケーションを禁ずる。会話はもちろん、動作・筆記・暗号・アイコンタクト・その他一切だ。細心の注意を払え。これから場所を指定する。お前1人で来い。その時、わずかでも鼓動に動揺があれば人質は殺す。解ったな?一度代われ。さっきの男以外だ」
『代わったぜ』
「これからパクノダ1人と会う。残りの者は全員アジトに戻れ。10人常に同じ場所にいろ。人質もだ。この携帯はパクノダに渡して、もう1つ携帯電話を用意しろ。その電話に、不定期でこちらから連絡する。その際、1人でも欠けていたら人質は殺す」
『……ああ』