ヨークシン
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「そこの女、聞こえたか?」
「嫌でも」
「どっこいしょ……と。やれやれ、お互い命拾いしたのォ」
「殺らなくていいの?」
「ワシ等の依頼人は十老頭……その依頼人が死んでしまった以上、おぬしはもうターゲットでは無いのでな」
「そう?意外だな。もう無いよ、こんなチャンス」
服についた土埃を落としながら、クロロは立ち上がった。
「おぬし、ワシ等を快楽殺人者と勘違いしとらんか?好きでやっとるわけじゃなし。ワシャ、タダ働きもタダ死にもまっぴらじゃわい」
「1つ、訊いていいかい?」
「む?」
「サシで闘ったら、オレとあんた――どっちが勝つ?」
「……ふん。そりゃ、十中八九ワシじゃろ。おぬしが本気でワシを殺ろうと思えば、話は別だがな。全く、なめたガキじゃ」
出て行くゼノに続き、シルバもその場を後にした。残されたのは、クロロとナマエの2人。
「ふう。しんどー。ありゃ盗めねーわ」
倒れこむクロロに、ナマエは今度こそ駆け寄った。
「クロロ、平気?!」
「ああ。ところで、何しに来たの?」
「クロロを止めに来た」
「オレを?」
起き上がったクロロは、ナマエに先を促した。
「ウボォーは無事に連れ戻したんだよ?だから、鎖野郎を追うのは止めて」
「……それは、報復をするなと言ってるのか?」
「それ以外に何を止めろって言うの?」
「…………考えておく」
「本当?」
「ああ――だから、おいでナマエ」
クロロは両腕を広げてナマエを呼んだ。
「嫌だ。行く意味が分かんない」
「生きてるオレに、ご褒美頂戴」
「ご褒美……ねぇ」
少し考え、ナマエは【異人の夜(ナイトメア)】を発動した。
「【六合】、クロロの傷を癒してあげて」
ナマエの声に、クロロは全身を淡い光で覆われた。
「オレに使う必要あるの?」
「これがご褒美。それに、必要あるから使ってるの!」
「でもさ……倒れそうだよ、ナマエ」
クロロの傷が癒え、【六合】は消えた。しかし、ナマエは慣れない連続しての【能力】使用でかなりの体力を削られていた。
「あれっ……?」
「っと。だから言ったじゃないか、おいでって」
倒れかけたナマエを抱き止め、クロロは溜息を吐いた。
「ごめん……」
「まったく……威勢が良いのは結構だけど、自分の事位把握しなよ」
「あー……目先の事で精一杯でしたので」
「それって、オレを心配してくれたって事?」
「どう取って貰っても良いけど、自惚れないでよ?」
「あはは。手厳しいな。さて、行くか」
「うわっ……何すんの?!」
「抱き上げてるだけ。別に変な事しないから、安心しなよ」
ナマエはクロロに抱えられ、ビルの外へと連れ出された。
「オレだ。救急車は襲うな。後は手筈通りに……!!」
クロロは団員の1人に電話を掛け、ナマエを連れてセメタリービルを後にした。
仮宿に戻ると、クロロは読書を再開させた。辺りは静まり返っており、時折ページを捲る音だけが響いていた。
「……」
「……」
「…………」
「…………」
「………………」
「………………」
「だぁー!!」
「どうした?ナマエ」
「静かすぎる!」
「皆が戻って来たら、宴会だ」
「マジ?!」
「ああ、マジだ」
「やった!じゃあ、ツマミの用意してくる!!」
子供の様にはしゃぎながら調理場へ向かうナマエを、クロロは微笑ましく見つめていた。
やがて競売品を入手した全団員が戻って来て、ナマエが来て初めての大宴会が始まった。
「おまたせー」
「おーっ!待ってたぜ!!ナマエ」
「今日も美味しそうだね」
「こりゃビールに合いそうだぜ」
「ビール以外にも合うの作ったよ~」
1人離れて飲んでいるヒソカを除き、他の団員がナマエの元に集まってくる。
「嫌でも」
「どっこいしょ……と。やれやれ、お互い命拾いしたのォ」
「殺らなくていいの?」
「ワシ等の依頼人は十老頭……その依頼人が死んでしまった以上、おぬしはもうターゲットでは無いのでな」
「そう?意外だな。もう無いよ、こんなチャンス」
服についた土埃を落としながら、クロロは立ち上がった。
「おぬし、ワシ等を快楽殺人者と勘違いしとらんか?好きでやっとるわけじゃなし。ワシャ、タダ働きもタダ死にもまっぴらじゃわい」
「1つ、訊いていいかい?」
「む?」
「サシで闘ったら、オレとあんた――どっちが勝つ?」
「……ふん。そりゃ、十中八九ワシじゃろ。おぬしが本気でワシを殺ろうと思えば、話は別だがな。全く、なめたガキじゃ」
出て行くゼノに続き、シルバもその場を後にした。残されたのは、クロロとナマエの2人。
「ふう。しんどー。ありゃ盗めねーわ」
倒れこむクロロに、ナマエは今度こそ駆け寄った。
「クロロ、平気?!」
「ああ。ところで、何しに来たの?」
「クロロを止めに来た」
「オレを?」
起き上がったクロロは、ナマエに先を促した。
「ウボォーは無事に連れ戻したんだよ?だから、鎖野郎を追うのは止めて」
「……それは、報復をするなと言ってるのか?」
「それ以外に何を止めろって言うの?」
「…………考えておく」
「本当?」
「ああ――だから、おいでナマエ」
クロロは両腕を広げてナマエを呼んだ。
「嫌だ。行く意味が分かんない」
「生きてるオレに、ご褒美頂戴」
「ご褒美……ねぇ」
少し考え、ナマエは【異人の夜(ナイトメア)】を発動した。
「【六合】、クロロの傷を癒してあげて」
ナマエの声に、クロロは全身を淡い光で覆われた。
「オレに使う必要あるの?」
「これがご褒美。それに、必要あるから使ってるの!」
「でもさ……倒れそうだよ、ナマエ」
クロロの傷が癒え、【六合】は消えた。しかし、ナマエは慣れない連続しての【能力】使用でかなりの体力を削られていた。
「あれっ……?」
「っと。だから言ったじゃないか、おいでって」
倒れかけたナマエを抱き止め、クロロは溜息を吐いた。
「ごめん……」
「まったく……威勢が良いのは結構だけど、自分の事位把握しなよ」
「あー……目先の事で精一杯でしたので」
「それって、オレを心配してくれたって事?」
「どう取って貰っても良いけど、自惚れないでよ?」
「あはは。手厳しいな。さて、行くか」
「うわっ……何すんの?!」
「抱き上げてるだけ。別に変な事しないから、安心しなよ」
ナマエはクロロに抱えられ、ビルの外へと連れ出された。
「オレだ。救急車は襲うな。後は手筈通りに……!!」
クロロは団員の1人に電話を掛け、ナマエを連れてセメタリービルを後にした。
仮宿に戻ると、クロロは読書を再開させた。辺りは静まり返っており、時折ページを捲る音だけが響いていた。
「……」
「……」
「…………」
「…………」
「………………」
「………………」
「だぁー!!」
「どうした?ナマエ」
「静かすぎる!」
「皆が戻って来たら、宴会だ」
「マジ?!」
「ああ、マジだ」
「やった!じゃあ、ツマミの用意してくる!!」
子供の様にはしゃぎながら調理場へ向かうナマエを、クロロは微笑ましく見つめていた。
やがて競売品を入手した全団員が戻って来て、ナマエが来て初めての大宴会が始まった。
「おまたせー」
「おーっ!待ってたぜ!!ナマエ」
「今日も美味しそうだね」
「こりゃビールに合いそうだぜ」
「ビール以外にも合うの作ったよ~」
1人離れて飲んでいるヒソカを除き、他の団員がナマエの元に集まってくる。