ヨークシン
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「――で、競売品の移動手段は何を使った?」
『それがよォ、陰獣のメンバーがたった一人で来たそうだぜ。25平方メートル位の金庫にギッシリとその日の競売品が置いてあったらしいが、手ぶらでその金庫に入って、手ぶらで出て行ったってよ。もちろん金庫は空っぽ。梟と名乗る大柄の男だ』
「シズクと同じタイプの【念能力者】か」
『恐らくな』
「向こうも500人近い客が消えた事で気付いたはずだ。『敵は同じく【念能力者】』」
『戦っていいよな?』
「もちろんだ。追手相手に適当に暴れてやれよ。そうすれば、やつ等の方から姿を現すさ」
電話が終わった後、クロロはナマエを見た。
「落ち着きがないな」
「そう?」
「ああ。何を隠してる?」
「……内緒」
「そうか……」
それ以上、特に追求されなかった。
それから暫くして、ヒソカが動き出した。
「あっと、忘れてた♠今日、人と会う約束してたんだ♦行ってくるよ?」
「ああ、構わない。明日の午後6時までに戻ればいい……悪企みか?ヒソカ」
「もちろん♥」
ヒソカが出て行き、その後暫く経ってからウボォーギン以外の強奪組が戻って来た。
「ただいまー」
「おかえり。ウボォーは?」
「それがさ――」
シャルナークはウボォーギンが鎖使いに捕まった事、今は1人で鎖使いに仕返ししに行ってる事を簡単に説明した。
「そうか……ウボォーギンなら大丈夫だろう」
結局、ウボォーギンが戻ってこないまま夜が明けた。
「クロロ」
「何だ?」
「ちょっと出てくる」
(ウボォーを助けなきゃ……)
「理由は?」
「言えない」
「なら、行かせられない」
「止めても行くから」
ナマエの眼には、強い意志の光が宿っていた。
「……分かった。だが、無理はするな」
「有難う、クロロ」
ナマエは立ち上がり、仮宿を後にした。向かうはウボォーギンがいる荒野。
ナマエは走り続けていた。詳しい場所は判らない。【荒野】というキーワードのみで闇雲に、ただ只管走っていた。
(何処だ……何処にいる!?)
ナマエは焦っていた。何処がその【場所】なのか、検討もつかない。
(【異人の夜(ナイトメア)】……)
「【白虎(びゃっこ)】、お願い……ウボォーを探して!」
ナマエの呼び掛けに答えるかの様に、一陣の風が吹いたかと思ったらその風は荒野を駆け巡った。
どの位荒野に風が吹いていたのかは分からない。ナマエは風の中心に立ち、耳をすませていた。
(主様……見つけました)
ナマエの頭に、直接声が響き渡った。
「何処?」
(ここから5km先の荒野です)
「分かった。連れて行って、【白虎】」
【白虎】はナマエの声に答えるが如く、突如としてその姿を現した。【白虎】の背に乗ると、ナマエはその体を優しく叩き走るように命じる。
(主様、心配ご無用。この【白虎】、必ずや間に合わせてみせます)
ナマエの心情を読み取り、【白虎】は加速する。その速さ、風の如し。
【白虎】に乗ったナマエがその場に着いた時には、ウボォーギンは【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】で束縛された後だった。
「生身のお前と強化した私の拳とでは、やや私の攻撃力の方が優っているようだ。これは貴重な情報だな。捕えてしまいさえすれば、旅団全員素手で倒せる事が判った。お前が知っている事、全て話して貰おう」
「……」
「仲間の居場所は?」
「殺せ」
クラピカの拳がウボォーギンの左腕を砕いた。
「ぐ……ぎ」
「他にどんな【能力者】がいる?」
「……殺せ」
それから暫く、クラピカの一方的な暴力が続いた。
「ウボォー……」
「…………実に不快だ。手に残る感触、耳障りな音、血の臭い。全てが神経に障る。何故貴様は何も考えず!!何も感じずに、こんなマネが出来るんだ!!答えろ!!」
『それがよォ、陰獣のメンバーがたった一人で来たそうだぜ。25平方メートル位の金庫にギッシリとその日の競売品が置いてあったらしいが、手ぶらでその金庫に入って、手ぶらで出て行ったってよ。もちろん金庫は空っぽ。梟と名乗る大柄の男だ』
「シズクと同じタイプの【念能力者】か」
『恐らくな』
「向こうも500人近い客が消えた事で気付いたはずだ。『敵は同じく【念能力者】』」
『戦っていいよな?』
「もちろんだ。追手相手に適当に暴れてやれよ。そうすれば、やつ等の方から姿を現すさ」
電話が終わった後、クロロはナマエを見た。
「落ち着きがないな」
「そう?」
「ああ。何を隠してる?」
「……内緒」
「そうか……」
それ以上、特に追求されなかった。
それから暫くして、ヒソカが動き出した。
「あっと、忘れてた♠今日、人と会う約束してたんだ♦行ってくるよ?」
「ああ、構わない。明日の午後6時までに戻ればいい……悪企みか?ヒソカ」
「もちろん♥」
ヒソカが出て行き、その後暫く経ってからウボォーギン以外の強奪組が戻って来た。
「ただいまー」
「おかえり。ウボォーは?」
「それがさ――」
シャルナークはウボォーギンが鎖使いに捕まった事、今は1人で鎖使いに仕返ししに行ってる事を簡単に説明した。
「そうか……ウボォーギンなら大丈夫だろう」
結局、ウボォーギンが戻ってこないまま夜が明けた。
「クロロ」
「何だ?」
「ちょっと出てくる」
(ウボォーを助けなきゃ……)
「理由は?」
「言えない」
「なら、行かせられない」
「止めても行くから」
ナマエの眼には、強い意志の光が宿っていた。
「……分かった。だが、無理はするな」
「有難う、クロロ」
ナマエは立ち上がり、仮宿を後にした。向かうはウボォーギンがいる荒野。
ナマエは走り続けていた。詳しい場所は判らない。【荒野】というキーワードのみで闇雲に、ただ只管走っていた。
(何処だ……何処にいる!?)
ナマエは焦っていた。何処がその【場所】なのか、検討もつかない。
(【異人の夜(ナイトメア)】……)
「【白虎(びゃっこ)】、お願い……ウボォーを探して!」
ナマエの呼び掛けに答えるかの様に、一陣の風が吹いたかと思ったらその風は荒野を駆け巡った。
どの位荒野に風が吹いていたのかは分からない。ナマエは風の中心に立ち、耳をすませていた。
(主様……見つけました)
ナマエの頭に、直接声が響き渡った。
「何処?」
(ここから5km先の荒野です)
「分かった。連れて行って、【白虎】」
【白虎】はナマエの声に答えるが如く、突如としてその姿を現した。【白虎】の背に乗ると、ナマエはその体を優しく叩き走るように命じる。
(主様、心配ご無用。この【白虎】、必ずや間に合わせてみせます)
ナマエの心情を読み取り、【白虎】は加速する。その速さ、風の如し。
【白虎】に乗ったナマエがその場に着いた時には、ウボォーギンは【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】で束縛された後だった。
「生身のお前と強化した私の拳とでは、やや私の攻撃力の方が優っているようだ。これは貴重な情報だな。捕えてしまいさえすれば、旅団全員素手で倒せる事が判った。お前が知っている事、全て話して貰おう」
「……」
「仲間の居場所は?」
「殺せ」
クラピカの拳がウボォーギンの左腕を砕いた。
「ぐ……ぎ」
「他にどんな【能力者】がいる?」
「……殺せ」
それから暫く、クラピカの一方的な暴力が続いた。
「ウボォー……」
「…………実に不快だ。手に残る感触、耳障りな音、血の臭い。全てが神経に障る。何故貴様は何も考えず!!何も感じずに、こんなマネが出来るんだ!!答えろ!!」