「……つか、どうやって場所特定したのさ」
「ヒソカからの連絡と、お前に持たせた携帯だよ」
「私の携帯？」
「ああ。シャルに監視させてたからね、ナマエの居場所は」
「才能の無駄遣い……つか、クロロ頭湧いた？」
「何の事だ？」
「キャラ違う……」
「そうか？」
「うん。そっちのが絡みやすい」
「それは褒めてるのか？」
「どうだろうね～。って、いつまで抱き付いてるつもり？」
「……嫌なのか？」
クロロが拗ねたように呟くが、ナマエはそれに気づきながらも吐き捨てる様に返した。
「何で付き合ってもないヤツに抱きつかれて喜ばなきゃいかんのさ」
「言っただろ？オレはナマエが好きだって」
「空耳だと思ってた。もしくはクロロが発狂したかって思った」
「酷い言い様だな……」
「いい加減、オレ達の前でイチャつくの止めてくれない？」
「だからイチャついてないって！イルミ助けてよ！！」
「嫌だよ。面倒くさい」
「イルミの薄情者！」
「じゃ、オレ達行くから」
「ちょっ！マジ助けてよー！！」
ナマエの願いも虚しく、イルミとヒソカはその場を去って行った。
「やっと２人きりだな」
「……嫌な予感しかしない」
「そう邪険にするなよ」
「クロロが引っ付いてこなければ、邪険にはしないよ。さ、帰ろう。クロロ」
「仕方がないな。今は解放してあげるよ」
やっと解放されたナマエは、クロロの手を引いて歩き出した。
「これ位は許してあげるよ。今日はね」
突然のナマエの行動に、クロロは目を瞠っていた。