三次試験
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翌朝、9時半を過ぎた所でビーンズの声が船内に響き渡った。
《皆様、大変お待たせ致しました。目的地に到着です》
「んー……」
大きく伸びをしてから、ナマエは立ち上がった。
「おはよう♥ナマエ」
「ん。おはよ」
目を擦りながらヒソカに朝の挨拶を返し、窓の外へ目をやる。視線の先には巨大なタワーが見て取れた。
飛行船はそのタワーのてっぺんで受験生を降ろす。
「何もねーし、誰もいねーな」
「一体、ここで何をさせる気だ?」
「ここはトリックタワーとよばれる塔の天辺です。ここが三次試験のスタート地点になります。さて試験内容ですが、試験官の伝言です。生きて下まで降りてくること。制限時間は72時間」
ビーンズはそれだけ言うと、飛行船に乗り込み飛び立った。
《それではスタート!!頑張って下さいね》
三次試験 参加人数41名
「側面は窓一つないただの壁か」
「ここから降りるのは自殺行為だな」
「普通の人間ならな」
1人の男が、トリックタワーの側面をスイスイと降り始めた。
「このくらいの取っ掛かりがあれば、一流のロッククライマーなら難なくクリア出来るぜ」
「うわ、すげ~」
「もうあんなに降りてる。あ……」
「ん?」
「あれ」
ゴンが指差した方向から、無数の怪鳥がタワーに向かって飛んできた。
「ふふん。どうやら三次試験の合格第一号はオレ様のようだな」
怪鳥の羽ばたく音と、『ゲッゲッ』という鳴き声に男が気付いた時には、既に遅かった。
「うわぁあぁぁあ」
「外壁を伝うのはムリみてーだな。怪鳥に狙いうち……」
「きっとどこかに、下に通じる扉があるはずだ」
そんなやり取りを尻目に、ナマエは下に通じる扉を探した。
(お、あった)
『ガコン』という小さな音をさせながら、タワー内部に降り立つナマエ。
降り立った先には、1枚のプレートと腕時計タイプの機器が置いてあった。
[報復の道]
プレートにはそれだけが書かれていた。
ナマエは機器を右手首に嵌めると、眼前の扉が開き先の道が現れた。
(名前が気に食わないけど、とりあえず進むか……)
ナマエが現れた道に足を踏み入れると、背後の扉が音を立てて閉じてしまう。
(後戻りは出来ないワケね……)
後ろを振り返り、扉が完全に閉まった事を確認すると、ナマエは足を進めた。
薄明かりの中、1時間程歩いただろうか。前方に微かに光が漏れている場所があった。
その場所にナマエが辿り着くと、眩しいほどの光の中、無数の気配が蠢いていた。
《キミには今から死刑囚1000人とのデスマッチをして貰う。ルールは至って簡単。どちらかが死んで、戦闘不能になった時点で終了だ》
リッポーの声が室内に木霊した。
(1000人……可哀想に)
「ルールは分かった。方法は?」
《至ってシンプル。1対1000だ》
「ふーん。じゃ、始めようか」
ナマエは開始の合図とともに、【異人の夜(ナイトメア)】を発動させる。
「来世で善人になれとは言わない。せめて犯罪は侵さない事だね……【朱雀(すざく)】」
ナマエの声に反応し、両手に真紅の炎が浮かび上がる。
「浄化してあげて、【朱雀】」
呼び掛けに答える様に、【朱雀】は囚人達を包み込み、その身を焼き払った。後に残ったのはナマエと、1000人分の消し炭のみ。
《ほォ……面白い【能力】を使うな》
「面白がってないで、先に進ませて」
監視カメラを睨みつけると、囚人達に埋もれていた扉が開いた。扉が開いた事を確認すると、ナマエは【異人の夜(ナイトメア)】を解除する。
道なりに進む事数時間。またも眼前に扉が現れた。ナマエの姿を確認したが如く、その扉が開かれる。
中に入ると、ヒソカと復讐者と化した前年度の試験管がいた。
「おや♦ナマエもこの道だったのかい?」
「いや……道なりに進んでたらここに辿り着いただけ」
「残念♣」
「何が?」
《皆様、大変お待たせ致しました。目的地に到着です》
「んー……」
大きく伸びをしてから、ナマエは立ち上がった。
「おはよう♥ナマエ」
「ん。おはよ」
目を擦りながらヒソカに朝の挨拶を返し、窓の外へ目をやる。視線の先には巨大なタワーが見て取れた。
飛行船はそのタワーのてっぺんで受験生を降ろす。
「何もねーし、誰もいねーな」
「一体、ここで何をさせる気だ?」
「ここはトリックタワーとよばれる塔の天辺です。ここが三次試験のスタート地点になります。さて試験内容ですが、試験官の伝言です。生きて下まで降りてくること。制限時間は72時間」
ビーンズはそれだけ言うと、飛行船に乗り込み飛び立った。
《それではスタート!!頑張って下さいね》
三次試験 参加人数41名
「側面は窓一つないただの壁か」
「ここから降りるのは自殺行為だな」
「普通の人間ならな」
1人の男が、トリックタワーの側面をスイスイと降り始めた。
「このくらいの取っ掛かりがあれば、一流のロッククライマーなら難なくクリア出来るぜ」
「うわ、すげ~」
「もうあんなに降りてる。あ……」
「ん?」
「あれ」
ゴンが指差した方向から、無数の怪鳥がタワーに向かって飛んできた。
「ふふん。どうやら三次試験の合格第一号はオレ様のようだな」
怪鳥の羽ばたく音と、『ゲッゲッ』という鳴き声に男が気付いた時には、既に遅かった。
「うわぁあぁぁあ」
「外壁を伝うのはムリみてーだな。怪鳥に狙いうち……」
「きっとどこかに、下に通じる扉があるはずだ」
そんなやり取りを尻目に、ナマエは下に通じる扉を探した。
(お、あった)
『ガコン』という小さな音をさせながら、タワー内部に降り立つナマエ。
降り立った先には、1枚のプレートと腕時計タイプの機器が置いてあった。
[報復の道]
プレートにはそれだけが書かれていた。
ナマエは機器を右手首に嵌めると、眼前の扉が開き先の道が現れた。
(名前が気に食わないけど、とりあえず進むか……)
ナマエが現れた道に足を踏み入れると、背後の扉が音を立てて閉じてしまう。
(後戻りは出来ないワケね……)
後ろを振り返り、扉が完全に閉まった事を確認すると、ナマエは足を進めた。
薄明かりの中、1時間程歩いただろうか。前方に微かに光が漏れている場所があった。
その場所にナマエが辿り着くと、眩しいほどの光の中、無数の気配が蠢いていた。
《キミには今から死刑囚1000人とのデスマッチをして貰う。ルールは至って簡単。どちらかが死んで、戦闘不能になった時点で終了だ》
リッポーの声が室内に木霊した。
(1000人……可哀想に)
「ルールは分かった。方法は?」
《至ってシンプル。1対1000だ》
「ふーん。じゃ、始めようか」
ナマエは開始の合図とともに、【異人の夜(ナイトメア)】を発動させる。
「来世で善人になれとは言わない。せめて犯罪は侵さない事だね……【朱雀(すざく)】」
ナマエの声に反応し、両手に真紅の炎が浮かび上がる。
「浄化してあげて、【朱雀】」
呼び掛けに答える様に、【朱雀】は囚人達を包み込み、その身を焼き払った。後に残ったのはナマエと、1000人分の消し炭のみ。
《ほォ……面白い【能力】を使うな》
「面白がってないで、先に進ませて」
監視カメラを睨みつけると、囚人達に埋もれていた扉が開いた。扉が開いた事を確認すると、ナマエは【異人の夜(ナイトメア)】を解除する。
道なりに進む事数時間。またも眼前に扉が現れた。ナマエの姿を確認したが如く、その扉が開かれる。
中に入ると、ヒソカと復讐者と化した前年度の試験管がいた。
「おや♦ナマエもこの道だったのかい?」
「いや……道なりに進んでたらここに辿り着いただけ」
「残念♣」
「何が?」