一次試験
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「ふーん。オレはキルア。こっちは――」
「オレはゴン!よろしくね、ナマエさん!!」
「よろしく、ゴン、キルア」
「いきなり呼び捨てかよ!」
「私の事も呼び捨てでいいよ」
「ならいいや」
ゴンとキルアに話しかけられ、答えていると地上への出口が見えてきた。
地上への階段中間地点 脱落者37名
「いつの間にか、一番前に来ちゃったね」
「うん。だってペース遅いんだもん。こんなんじゃ逆に疲れちゃうよなー」
ゴンは軽く息切れをしかけているが、キルアは息一つ乱していない。
(さすがは暗殺一家のエリート……基礎体力半端ないな)
「結構ハンター試験も楽勝かもな。つまんねーの」
「キルアとナマエさんは何でハンターになりたいの?」
「オレ?別にハンターになんか、なりたくないよ。物凄い難関だって言われてるから、面白そうだと思っただけさ。でも拍子抜けだな」
「私もキルアと同じ。なりたくて受けてるんじゃない。【仲間】が勝手に申し込んだから、仕方がなく来てるだけだよ」
「え?それって、ぶっちぎれば良かったんじゃね?」
「それがさ~、監視ついてるから出来なかったんだよね」
「監視?試験に??」
「うん。あ、出口だ」
ナマエの言葉にスピードを上げた3人。
「うわー」
「ヌメーレ湿原。通称“詐欺師の塒”。二次試験会場へはここを通って行かねばなりません。この湿原にしかいない珍奇な動物達。その多くが人間を欺いて食料にしようとする、狡猾で貪欲な生き物です。十分注意してついて来て下さい。騙されると死にますよ。」
サトツの説明が終わると、地下から地上へと続いていた扉が閉まった。
「この湿原の生き物はありとあらゆる方法で獲物を欺き捕食しようとします。標的を騙して食い物にする生物たちの生態系……詐欺師の塒と呼ばれる所以です。騙されることのないよう注意深く、しっかりと私の後をついて来て下さい」
「ウソだ!!そいつはウソを吐いている!!」
サトツが言葉を終えた時、閉まった扉の影から1人の男が蹌踉めきながら出てきた。
「そいつはニセ者だ!!試験官じゃない。オレが本当の試験官だ!!」
サトツを指差しながら、男は続けた。
「偽者!?どういうことだ!?」
「じゃ、こいつは一体……!?」
「これを見ろ!!」
人面猿を出しながら、男は続けた。
「ヌメーレ湿原に生息する人面猿!!人面猿は新鮮な人肉を好む。しかし手足が細長く、非常に力が弱い。そこで自ら人に扮し、言葉巧みに人間を湿原に連れ込み、他の生き物と連携して獲物を生け捕りにするんだ!!そいつはハンター試験に集まった受験生を一網打尽にする気だぞ!!」
男が言い終わると同時に、ナマエの横を複数のトランプが横切った。
(ヒソカめっ!!)
トランプは男とサトツ、ナマエに向かって飛んできた。
ナマエとサトツはそのトランプを受け止め、男は顔面にそのトランプを受けて絶命した。
「くっく♠なるほどなるほど♣」
言いながらも、ヒソカは人面猿目掛けてトランプを投げつける。
「あの猿、死んだふりを……!?」
「これで決定♦そっちが本物だね♥試験官というのは、審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務につくもの♠我々が目指すハンターの端くれともあろう者が、あの程度の攻撃を防げないわけがないからね♣」
「ほめ言葉と受け取っておきましょう。しかし、次からはいかなる理由でも私への攻撃は試験官への反逆行為とみなして即失格とします。よろしいですね」
「はいはい♦」
ヒソカはナマエをチラリとみると、ニタァと笑った。
(気色悪い……)
ヒソカによって殺された男と人面猿は、ヌメーレ湿原に生息する鳥によって食われている。
「あれが敗者の姿です」
「……自然の掟とはいええぐいもんだぜ」
「私をニセ者扱いして受験者を混乱させ、何人か連れ去ろうとしたんでしょうな。こうした命懸けの騙し合いが日夜行われているわけです。何人かは騙されかけて、私を疑ったんじゃありませんか?」
騙されかけた一部の受験生が苦笑いした。
「それではまいりましょうか。二次試験会場へ」
受験生312名 ヌメーレ湿原へ突入
「ちっまたマラソンの始まりかよ」
「くっぬかるみが酷ーな」
受験生を引き連れたサトツは、迷うこと無くヌメーレ湿原を進んだ。
暫く進むと、辺り一面を霧が包み込む。
「ゴン、ナマエ。もっと前に行こう」
「うん。試験官を見失うといけないもんね」
「そんなことより、ヒソカから離れた方がいい。あいつ殺しをしたくてウズウズしてるから、霧に乗じてかなり殺るぜ」
不思議そうな顔でゴンはキルアを見た。
(こんな殺気放たせるなら、トランプ受け取らなきゃ良かった……)
「なんでそんな事分かるのって顔してるね。なぜならオレも同類だから、臭いで分かるのさ」
「同類……?あいつと?そんな風には見えないよ」
ゴンは鼻を鳴らしながらキルアに言った。
「ふーん。レオリオー!!クラピカー!!キルアが前に来た方がいいってさー!!」
「どアホー。行けるならとっくにいっとるわい!!」
「緊張感のない奴等だな、もー」
「そこを何とか頑張ってきなよー」
「ムリだっちゅーの」
一段と濃くなる霧。前方の影を見失わない様にするだけでも精一杯だという状況。
そんな状況の中、後方から悲鳴が聞こえた。
「何であんな離れた方向から悲鳴が!?」
「騙されたんだろ」
「後ろの気配が減ってる……」
「え?!」
「ナマエ、判んの?」
「オレはゴン!よろしくね、ナマエさん!!」
「よろしく、ゴン、キルア」
「いきなり呼び捨てかよ!」
「私の事も呼び捨てでいいよ」
「ならいいや」
ゴンとキルアに話しかけられ、答えていると地上への出口が見えてきた。
地上への階段中間地点 脱落者37名
「いつの間にか、一番前に来ちゃったね」
「うん。だってペース遅いんだもん。こんなんじゃ逆に疲れちゃうよなー」
ゴンは軽く息切れをしかけているが、キルアは息一つ乱していない。
(さすがは暗殺一家のエリート……基礎体力半端ないな)
「結構ハンター試験も楽勝かもな。つまんねーの」
「キルアとナマエさんは何でハンターになりたいの?」
「オレ?別にハンターになんか、なりたくないよ。物凄い難関だって言われてるから、面白そうだと思っただけさ。でも拍子抜けだな」
「私もキルアと同じ。なりたくて受けてるんじゃない。【仲間】が勝手に申し込んだから、仕方がなく来てるだけだよ」
「え?それって、ぶっちぎれば良かったんじゃね?」
「それがさ~、監視ついてるから出来なかったんだよね」
「監視?試験に??」
「うん。あ、出口だ」
ナマエの言葉にスピードを上げた3人。
「うわー」
「ヌメーレ湿原。通称“詐欺師の塒”。二次試験会場へはここを通って行かねばなりません。この湿原にしかいない珍奇な動物達。その多くが人間を欺いて食料にしようとする、狡猾で貪欲な生き物です。十分注意してついて来て下さい。騙されると死にますよ。」
サトツの説明が終わると、地下から地上へと続いていた扉が閉まった。
「この湿原の生き物はありとあらゆる方法で獲物を欺き捕食しようとします。標的を騙して食い物にする生物たちの生態系……詐欺師の塒と呼ばれる所以です。騙されることのないよう注意深く、しっかりと私の後をついて来て下さい」
「ウソだ!!そいつはウソを吐いている!!」
サトツが言葉を終えた時、閉まった扉の影から1人の男が蹌踉めきながら出てきた。
「そいつはニセ者だ!!試験官じゃない。オレが本当の試験官だ!!」
サトツを指差しながら、男は続けた。
「偽者!?どういうことだ!?」
「じゃ、こいつは一体……!?」
「これを見ろ!!」
人面猿を出しながら、男は続けた。
「ヌメーレ湿原に生息する人面猿!!人面猿は新鮮な人肉を好む。しかし手足が細長く、非常に力が弱い。そこで自ら人に扮し、言葉巧みに人間を湿原に連れ込み、他の生き物と連携して獲物を生け捕りにするんだ!!そいつはハンター試験に集まった受験生を一網打尽にする気だぞ!!」
男が言い終わると同時に、ナマエの横を複数のトランプが横切った。
(ヒソカめっ!!)
トランプは男とサトツ、ナマエに向かって飛んできた。
ナマエとサトツはそのトランプを受け止め、男は顔面にそのトランプを受けて絶命した。
「くっく♠なるほどなるほど♣」
言いながらも、ヒソカは人面猿目掛けてトランプを投げつける。
「あの猿、死んだふりを……!?」
「これで決定♦そっちが本物だね♥試験官というのは、審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務につくもの♠我々が目指すハンターの端くれともあろう者が、あの程度の攻撃を防げないわけがないからね♣」
「ほめ言葉と受け取っておきましょう。しかし、次からはいかなる理由でも私への攻撃は試験官への反逆行為とみなして即失格とします。よろしいですね」
「はいはい♦」
ヒソカはナマエをチラリとみると、ニタァと笑った。
(気色悪い……)
ヒソカによって殺された男と人面猿は、ヌメーレ湿原に生息する鳥によって食われている。
「あれが敗者の姿です」
「……自然の掟とはいええぐいもんだぜ」
「私をニセ者扱いして受験者を混乱させ、何人か連れ去ろうとしたんでしょうな。こうした命懸けの騙し合いが日夜行われているわけです。何人かは騙されかけて、私を疑ったんじゃありませんか?」
騙されかけた一部の受験生が苦笑いした。
「それではまいりましょうか。二次試験会場へ」
受験生312名 ヌメーレ湿原へ突入
「ちっまたマラソンの始まりかよ」
「くっぬかるみが酷ーな」
受験生を引き連れたサトツは、迷うこと無くヌメーレ湿原を進んだ。
暫く進むと、辺り一面を霧が包み込む。
「ゴン、ナマエ。もっと前に行こう」
「うん。試験官を見失うといけないもんね」
「そんなことより、ヒソカから離れた方がいい。あいつ殺しをしたくてウズウズしてるから、霧に乗じてかなり殺るぜ」
不思議そうな顔でゴンはキルアを見た。
(こんな殺気放たせるなら、トランプ受け取らなきゃ良かった……)
「なんでそんな事分かるのって顔してるね。なぜならオレも同類だから、臭いで分かるのさ」
「同類……?あいつと?そんな風には見えないよ」
ゴンは鼻を鳴らしながらキルアに言った。
「ふーん。レオリオー!!クラピカー!!キルアが前に来た方がいいってさー!!」
「どアホー。行けるならとっくにいっとるわい!!」
「緊張感のない奴等だな、もー」
「そこを何とか頑張ってきなよー」
「ムリだっちゅーの」
一段と濃くなる霧。前方の影を見失わない様にするだけでも精一杯だという状況。
そんな状況の中、後方から悲鳴が聞こえた。
「何であんな離れた方向から悲鳴が!?」
「騙されたんだろ」
「後ろの気配が減ってる……」
「え?!」
「ナマエ、判んの?」