鬼ごっこ
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【朱雀】が還った後、そこには消し炭一つ残っていなかった。
ナマエはただ、その場を悲しげに眺めていた。
「ジイサン達、今度は報復の対象を本当の女王蟻まで広げるかどうかでモメてやがった」
「ったく。付き合いきれねェバカ共だな。テーブル囲んで、出来もしねェことばっかピーチクパーチク囀りやがって」
「それでも、ここに残るんでしょ?」
「だって他にやることねーしよ。今度アリが来たら、ソッコー始末してやる」
その時、シャルナークの携帯が鳴りフィンクスが反応した。
「団長か!?」
「……いや、ノブナガだった。こっちの仕事手伝わないかってさ。それに、団長からなら真っ先にナマエの所に連絡いくでしょ?」
「ちっ、何だよ。誰がやるか、バーカ!!あーあ、ウゼェ。ただ待つ身はつれーな」
フィンクスは空を仰ぎ見ながら、呟いた。
「フィンクスてば、何か片思いの女のコみたい」
「乙女ちくね」
「何だとテメェら、もっぺん言ってみろ!!コロスッ」
「おいっ、オレ達ケガ人だぞっ」
其処らにある瓦礫等を投げながら、シャルナークとフェイタンを追いかけるフィンクス。そんな彼等を見て、ナマエは小さく笑った。
「ナマエ、やっと笑ったな」
「え?」
「さっき変えられた住民をヤってから、悲しそうな顔だったよ」
ボノレノフに頭を撫でられ、シズクには心配を掛けていた事に気付いたナマエ。
「ごめん、心配掛けて」
いきなり服の裾を引っ張られ、何事かと思いそちらを見ると、カルトがナマエの服を引っ張っていた。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
自分よりもかなり幼いカルトの頭を撫でてやりながら、再度『大丈夫』と呟くナマエ。その顔にはもう、先程までの悲しみの色は無かった。
やがて追い掛けっこの終わった3人が戻って来た。
「チッ……今日はこの位で許してやるぜ」
「はいはい」
「そうだ!フェイタン、シャル怪我見せて」
「?」
「痛いでしょ?治すから」
そう言うと、ナマエは再度【異人の夜(ナイトメア)】を発動する。
「【六合(りくごう)】、2人の怪我を治して」
ナマエの言葉に反応し、淡い光が2人を包み込みその傷を癒していく。
やがて傷が癒えると【六合】は消え、2人の怪我も完治した。
「相変わらず、ナマエの【能力】チートね」
「うん。何種類使えるのさ?」
「ん?12種類」
ケロっと答えるナマエに、一同が唖然とした。
「やっぱりチートだ……」
「――で、ナマエはこれからどうするの?暇ならオレ達と一緒にいない?」
シャルナークの申し出を、ナマエは首を振って辞退した。
「帰って仕事するよ。これでも忙しいんだよね、【よろず屋】」
そう言ってシャルナーク達旅団員に別れを告げ、ナマエは自宅に戻った。
流星街から数日掛けて自宅に戻ったナマエは、ひたすら仕事に没頭した。まるでクロロの事を忘れようとしているかの様に、仕事を熟すナマエ。世間ではハンター協会会長のネテロが辞職したとの動画が流れていた。
そんな日々を数週間送り、仕事先から自宅に戻った時だった。家の中に人の気配があった。
自宅の場所は、蜘蛛のメンバーにも教えていない。この場所を知っている者はいない。それなのに、部屋の中に人がいる。
ナマエは【勾陳(こうちん)】を喚び出し、警戒した。
(誰だ……誰がこの部屋に……)
仕事柄、自身の命を狙われる事も少なくない。音を立てない様にドアを開け、部屋の中に入って気配を探る。
真っ暗な部屋の中を見回すと、ナマエが仕事に使っているPCの前に、月の光に照らされた人影が見えた。どうやら、侵入者は窓から入ってきた様であった。
「何を……している?!」
ナマエは人影に飛びかかり、その首元に【勾陳】を宛てがった。
ナマエはただ、その場を悲しげに眺めていた。
「ジイサン達、今度は報復の対象を本当の女王蟻まで広げるかどうかでモメてやがった」
「ったく。付き合いきれねェバカ共だな。テーブル囲んで、出来もしねェことばっかピーチクパーチク囀りやがって」
「それでも、ここに残るんでしょ?」
「だって他にやることねーしよ。今度アリが来たら、ソッコー始末してやる」
その時、シャルナークの携帯が鳴りフィンクスが反応した。
「団長か!?」
「……いや、ノブナガだった。こっちの仕事手伝わないかってさ。それに、団長からなら真っ先にナマエの所に連絡いくでしょ?」
「ちっ、何だよ。誰がやるか、バーカ!!あーあ、ウゼェ。ただ待つ身はつれーな」
フィンクスは空を仰ぎ見ながら、呟いた。
「フィンクスてば、何か片思いの女のコみたい」
「乙女ちくね」
「何だとテメェら、もっぺん言ってみろ!!コロスッ」
「おいっ、オレ達ケガ人だぞっ」
其処らにある瓦礫等を投げながら、シャルナークとフェイタンを追いかけるフィンクス。そんな彼等を見て、ナマエは小さく笑った。
「ナマエ、やっと笑ったな」
「え?」
「さっき変えられた住民をヤってから、悲しそうな顔だったよ」
ボノレノフに頭を撫でられ、シズクには心配を掛けていた事に気付いたナマエ。
「ごめん、心配掛けて」
いきなり服の裾を引っ張られ、何事かと思いそちらを見ると、カルトがナマエの服を引っ張っていた。
「どうしたの?」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
自分よりもかなり幼いカルトの頭を撫でてやりながら、再度『大丈夫』と呟くナマエ。その顔にはもう、先程までの悲しみの色は無かった。
やがて追い掛けっこの終わった3人が戻って来た。
「チッ……今日はこの位で許してやるぜ」
「はいはい」
「そうだ!フェイタン、シャル怪我見せて」
「?」
「痛いでしょ?治すから」
そう言うと、ナマエは再度【異人の夜(ナイトメア)】を発動する。
「【六合(りくごう)】、2人の怪我を治して」
ナマエの言葉に反応し、淡い光が2人を包み込みその傷を癒していく。
やがて傷が癒えると【六合】は消え、2人の怪我も完治した。
「相変わらず、ナマエの【能力】チートね」
「うん。何種類使えるのさ?」
「ん?12種類」
ケロっと答えるナマエに、一同が唖然とした。
「やっぱりチートだ……」
「――で、ナマエはこれからどうするの?暇ならオレ達と一緒にいない?」
シャルナークの申し出を、ナマエは首を振って辞退した。
「帰って仕事するよ。これでも忙しいんだよね、【よろず屋】」
そう言ってシャルナーク達旅団員に別れを告げ、ナマエは自宅に戻った。
流星街から数日掛けて自宅に戻ったナマエは、ひたすら仕事に没頭した。まるでクロロの事を忘れようとしているかの様に、仕事を熟すナマエ。世間ではハンター協会会長のネテロが辞職したとの動画が流れていた。
そんな日々を数週間送り、仕事先から自宅に戻った時だった。家の中に人の気配があった。
自宅の場所は、蜘蛛のメンバーにも教えていない。この場所を知っている者はいない。それなのに、部屋の中に人がいる。
ナマエは【勾陳(こうちん)】を喚び出し、警戒した。
(誰だ……誰がこの部屋に……)
仕事柄、自身の命を狙われる事も少なくない。音を立てない様にドアを開け、部屋の中に入って気配を探る。
真っ暗な部屋の中を見回すと、ナマエが仕事に使っているPCの前に、月の光に照らされた人影が見えた。どうやら、侵入者は窓から入ってきた様であった。
「何を……している?!」
ナマエは人影に飛びかかり、その首元に【勾陳】を宛てがった。