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「ついこの間まで一緒に旅してたのに、何か凄く久し振りな気がするね」
「ん?」
「クロロと2人でこうして歩くの」
「ああ、そう言えばそうだね」
懐かしげに遠くを見つめるクロロを、ナマエは珍しそうに見ていた。
「どうした?」
「ん、何でもない」
「何でもないなら、そんな顔するなよ」
握りしめている手に力を入れながら、クロロは苦笑した。その手をナマエも握り返すと、最初は目を瞠っていたクロロだが、次第にその表情は柔らかいものへと変わっていった。
「そう言えばさ」
「んー?」
「ナマエって何が好き?」
「何って……どういう意味?」
「何か買ってあげたいと思ったんだけど、思いつかなくてさ」
照れ臭そうに笑うクロロを見て、ナマエはクスクス笑った。
「笑わなくてもいいだろう?」
「ごめんごめん。別に何も要らないよ。欲しい物は自分で買うし」
「オレが何かあげたいんだよ。【除念】のお礼に、さ」
「要らないって。好きでやってるんだし」
クロロの申し出を、ナマエは頑なに拒否した。『貰う理由がない』と言い張って、クロロがどんなに粘ってもナマエは受け入れ様としなかった。
「んー……どうしてもって言うなら――」
「何だ?」
「今日は一緒にご飯作ろうか」
「!?」
「それなら有り難く受け入れるけど、どうする?」
「ああ、分かった!」
それまで曇っていたクロロの表情が、一気に明るくなった。そんなクロロを見て、ナマエもまた笑顔になっていた。
そうして2人揃って食材を買い、仮宿へと仲良く戻って行った。
それから暫くして、ヒソカが【除念師】を連れて仮宿を訪れた。
「やあ♦待たせたね♠」
「遅かったな、ヒソカ」
「ちょっと【除念師】が自分の【除念】に手間取ってね」
「貴方が【除念師】のアベンガネさんですね?」
「ああ。オレが【除念師】だ」
「早速だが、オレの【除念】をして貰えるか?」
クロロがアベンガネの目を見据えて、【除念】の依頼を改めて行った。その眼差しには、言い知れぬ威圧感があった。
そこに居たのはクロロではなく、蜘蛛の団長だとナマエは思った。
「で、どうなんだ?【除念】は受けてくれるのか?」
「……ああ。条件が良いからな。受けさせて貰う」
「良かったね、クロロ」
「ああ。有難う、ナマエ」
「ボクにはお礼、無いのかい?」
「ヒソカは礼よりも、【除念】が終わったら闘いたいだけだろ?」
クツクツ笑いながら言うクロロに、ヒソカも妖笑を浮かべて返した。
「さて……早速【除念】を行おう。この近くに森はあるか?」
「ああ。ここから徒歩圏内にある」
「では、そこで【除念】を行う。案内してくれ」
アベンガネに促され、クロロは【除念】の為に森へと向かう用意を始める。
「クロロ」
「ん?どうした?」
「いってらっしゃい」
クロロに向かって微笑みながら、ナマエはクロロを送り出す。
「ああ。行ってくるよ」
ナマエの頬にキスを落とし、クロロは仮宿を後にした。
「キミとクロロ、本当に変な関係だね♦」
「複雑な関係なんだよ、私達は」
クスリと笑いながら、ナマエはヒソカを見た。
クロロがアベンガネに連れられて出て行ってから数十分経った頃、ナマエはクラピカへ連絡しようか迷っていた。
「どうしたんだい?難しい顔をして♠」
「んー……クラピカに【除念師】に移動した【念】の解除をお願いしようか迷ってるんだよ」
「迷う必要はないだろ?」
「うん……そうだね。じゃ、連絡してみるよ」
ナマエはクラピカへ連絡する為、席を立った。
少し緊張した面持ちで、ナマエは携帯を握りしめる。大きく息を吸い、呼吸を整えてからクラピカの番号を選択するナマエ。電話は数コールで相手に繋がった。
『ナマエか?』
「……うん。ヨークシン以来だね、クラピカ」
『そうだな。どうした?何かあったのか?』
「ん?」
「クロロと2人でこうして歩くの」
「ああ、そう言えばそうだね」
懐かしげに遠くを見つめるクロロを、ナマエは珍しそうに見ていた。
「どうした?」
「ん、何でもない」
「何でもないなら、そんな顔するなよ」
握りしめている手に力を入れながら、クロロは苦笑した。その手をナマエも握り返すと、最初は目を瞠っていたクロロだが、次第にその表情は柔らかいものへと変わっていった。
「そう言えばさ」
「んー?」
「ナマエって何が好き?」
「何って……どういう意味?」
「何か買ってあげたいと思ったんだけど、思いつかなくてさ」
照れ臭そうに笑うクロロを見て、ナマエはクスクス笑った。
「笑わなくてもいいだろう?」
「ごめんごめん。別に何も要らないよ。欲しい物は自分で買うし」
「オレが何かあげたいんだよ。【除念】のお礼に、さ」
「要らないって。好きでやってるんだし」
クロロの申し出を、ナマエは頑なに拒否した。『貰う理由がない』と言い張って、クロロがどんなに粘ってもナマエは受け入れ様としなかった。
「んー……どうしてもって言うなら――」
「何だ?」
「今日は一緒にご飯作ろうか」
「!?」
「それなら有り難く受け入れるけど、どうする?」
「ああ、分かった!」
それまで曇っていたクロロの表情が、一気に明るくなった。そんなクロロを見て、ナマエもまた笑顔になっていた。
そうして2人揃って食材を買い、仮宿へと仲良く戻って行った。
それから暫くして、ヒソカが【除念師】を連れて仮宿を訪れた。
「やあ♦待たせたね♠」
「遅かったな、ヒソカ」
「ちょっと【除念師】が自分の【除念】に手間取ってね」
「貴方が【除念師】のアベンガネさんですね?」
「ああ。オレが【除念師】だ」
「早速だが、オレの【除念】をして貰えるか?」
クロロがアベンガネの目を見据えて、【除念】の依頼を改めて行った。その眼差しには、言い知れぬ威圧感があった。
そこに居たのはクロロではなく、蜘蛛の団長だとナマエは思った。
「で、どうなんだ?【除念】は受けてくれるのか?」
「……ああ。条件が良いからな。受けさせて貰う」
「良かったね、クロロ」
「ああ。有難う、ナマエ」
「ボクにはお礼、無いのかい?」
「ヒソカは礼よりも、【除念】が終わったら闘いたいだけだろ?」
クツクツ笑いながら言うクロロに、ヒソカも妖笑を浮かべて返した。
「さて……早速【除念】を行おう。この近くに森はあるか?」
「ああ。ここから徒歩圏内にある」
「では、そこで【除念】を行う。案内してくれ」
アベンガネに促され、クロロは【除念】の為に森へと向かう用意を始める。
「クロロ」
「ん?どうした?」
「いってらっしゃい」
クロロに向かって微笑みながら、ナマエはクロロを送り出す。
「ああ。行ってくるよ」
ナマエの頬にキスを落とし、クロロは仮宿を後にした。
「キミとクロロ、本当に変な関係だね♦」
「複雑な関係なんだよ、私達は」
クスリと笑いながら、ナマエはヒソカを見た。
クロロがアベンガネに連れられて出て行ってから数十分経った頃、ナマエはクラピカへ連絡しようか迷っていた。
「どうしたんだい?難しい顔をして♠」
「んー……クラピカに【除念師】に移動した【念】の解除をお願いしようか迷ってるんだよ」
「迷う必要はないだろ?」
「うん……そうだね。じゃ、連絡してみるよ」
ナマエはクラピカへ連絡する為、席を立った。
少し緊張した面持ちで、ナマエは携帯を握りしめる。大きく息を吸い、呼吸を整えてからクラピカの番号を選択するナマエ。電話は数コールで相手に繋がった。
『ナマエか?』
「……うん。ヨークシン以来だね、クラピカ」
『そうだな。どうした?何かあったのか?』