イルミのお仕置き
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「久し振りだね、クロス!」
【クロス】と呼ばれた大型鳥類は、嬉しそうにナマエの顔に自身の頭を擦り付けた。
「随分懐いてるね」
不機嫌になりながら、イルミは開け放した窓からナマエに近付く。
「うん。ジンが訓練した、【私専用】の鳥だからね」
クロスの背中を手の甲で撫でてやりながら、ナマエも嬉しそうに話す。
「でも、何で今頃……」
不思議そうに話すナマエに、イルミはその脚に付いている荷物に気がついた。
「何か持ってる」
手を伸ばすイルミを、ナマエは慌てて止めた。
「イルミ、駄目っ!!」
ナマエが止める前に、イルミの伸ばした手の一部はクロスに噛み千切られていた。
「痛いなぁ」
「ちょっ……イルミ、大丈夫!?」
クロスをベッドの上に置き、急いでイルミに駆け寄る。
ボトボトと血を滴らせながら、イルミは怪我していない方の手で怪我をした所を抑えていた。
「うん。これ位なら大丈夫」
「ちょっと!大丈夫なレベルじゃないでしょ!?」
「いや、これ位は怪我の内に入らないから」
「そういう問題じゃない!見せて!!!!」
ナマエのオーラ量が一気に増した。
(【ゼロの調律(マギア)】!!)
「それでも誰かを信じたい君の小さな溜息は
世界の何処にも届かず消えた♪」
大きく息を吸い込み、ナマエはイルミの怪我に手を翳して唄う。
「君の手を取る為に闇雲にただ愛を信じて
僕たちは手探りでじたばたとまだ旅の途中
魂が果てるまで一条の光を信じて
出鱈目な旋律が溢れ出す夜の向こうに
きっと僕らの音楽♪」
温かい光りに包まれて、イルミの怪我はみるみるうちに跡形もなく消え去った。
流れていた血の跡だけが、その怪我の深さを物語っていた。
「相変わらず凄いね、ナマエの【念】は」
「いやいや、イルミの痛みへの耐性比べたら……それより、傷跡残ってないと思うけど本当に大丈夫?」
「うん。この通り平気」
イルミは噛み千切られた手をヒラヒラさせて、無事な事を認識させる。
「ちょっと血だけ流してくるね」
(さすがにちょっと【痛かった】な……)
両手についた自身の血を洗い流しながら、イルミはクロスを警戒した。
(ミケと同じ様に、主人の命令に忠実なのかな……あんな鳥に怪我させられるとは――オレもまだまだだな)
イルミが部屋に戻ると、ナマエはクロスの脚に付いている荷物を解いていた。
「ただいま」
「あ、おかえり~」
「何だったの?」
「ジンからのプレゼントみたい……」
「プレゼント?」
「うん。イルミと2人で『遊べ』だってさ~」
荷物に入っていた手紙をイルミに見せながら、ナマエは荷物の中身を確認した。
(コレって……グリードアイランド――!?)
「ふ~ん。コレって、有名なゲームだよね」
呆然としているナマエの背後から声をかけたイルミは、そのままナマエの手からG・Iを取り上げてしげしげと眺めた。
「オレ、キルと違ってゲームしないからなァ……あ、キルの部屋に行けばゲーム機があるか」
ナマエにG・Iを返しながら、イルミは思い出したかの様に呟いた。
「ゲームはしないのに、G・Iは知ってるんだ?」
不思議そうに問うナマエに、イルミは頷いた。
「当時結構話題になってたからね。ミルは欲しがってたけど、お金が無くて買えなかったんだよ。さて、とりあえずキルの部屋に行こうか」
イルミはナマエの手を取って歩き出した。
「え?勝手に入っちゃ駄目でしょ?!」
「そうなの?オレ、いつも勝手に入ってるよ?」
「……兄弟間でプライバシー0かよ」
「何か言った?」
「なんでもない!」
呟いたナマエの一言に敏感に反応したイルミは、振り返りながら問うていた。
【クロス】と呼ばれた大型鳥類は、嬉しそうにナマエの顔に自身の頭を擦り付けた。
「随分懐いてるね」
不機嫌になりながら、イルミは開け放した窓からナマエに近付く。
「うん。ジンが訓練した、【私専用】の鳥だからね」
クロスの背中を手の甲で撫でてやりながら、ナマエも嬉しそうに話す。
「でも、何で今頃……」
不思議そうに話すナマエに、イルミはその脚に付いている荷物に気がついた。
「何か持ってる」
手を伸ばすイルミを、ナマエは慌てて止めた。
「イルミ、駄目っ!!」
ナマエが止める前に、イルミの伸ばした手の一部はクロスに噛み千切られていた。
「痛いなぁ」
「ちょっ……イルミ、大丈夫!?」
クロスをベッドの上に置き、急いでイルミに駆け寄る。
ボトボトと血を滴らせながら、イルミは怪我していない方の手で怪我をした所を抑えていた。
「うん。これ位なら大丈夫」
「ちょっと!大丈夫なレベルじゃないでしょ!?」
「いや、これ位は怪我の内に入らないから」
「そういう問題じゃない!見せて!!!!」
ナマエのオーラ量が一気に増した。
(【ゼロの調律(マギア)】!!)
「それでも誰かを信じたい君の小さな溜息は
世界の何処にも届かず消えた♪」
大きく息を吸い込み、ナマエはイルミの怪我に手を翳して唄う。
「君の手を取る為に闇雲にただ愛を信じて
僕たちは手探りでじたばたとまだ旅の途中
魂が果てるまで一条の光を信じて
出鱈目な旋律が溢れ出す夜の向こうに
きっと僕らの音楽♪」
温かい光りに包まれて、イルミの怪我はみるみるうちに跡形もなく消え去った。
流れていた血の跡だけが、その怪我の深さを物語っていた。
「相変わらず凄いね、ナマエの【念】は」
「いやいや、イルミの痛みへの耐性比べたら……それより、傷跡残ってないと思うけど本当に大丈夫?」
「うん。この通り平気」
イルミは噛み千切られた手をヒラヒラさせて、無事な事を認識させる。
「ちょっと血だけ流してくるね」
(さすがにちょっと【痛かった】な……)
両手についた自身の血を洗い流しながら、イルミはクロスを警戒した。
(ミケと同じ様に、主人の命令に忠実なのかな……あんな鳥に怪我させられるとは――オレもまだまだだな)
イルミが部屋に戻ると、ナマエはクロスの脚に付いている荷物を解いていた。
「ただいま」
「あ、おかえり~」
「何だったの?」
「ジンからのプレゼントみたい……」
「プレゼント?」
「うん。イルミと2人で『遊べ』だってさ~」
荷物に入っていた手紙をイルミに見せながら、ナマエは荷物の中身を確認した。
(コレって……グリードアイランド――!?)
「ふ~ん。コレって、有名なゲームだよね」
呆然としているナマエの背後から声をかけたイルミは、そのままナマエの手からG・Iを取り上げてしげしげと眺めた。
「オレ、キルと違ってゲームしないからなァ……あ、キルの部屋に行けばゲーム機があるか」
ナマエにG・Iを返しながら、イルミは思い出したかの様に呟いた。
「ゲームはしないのに、G・Iは知ってるんだ?」
不思議そうに問うナマエに、イルミは頷いた。
「当時結構話題になってたからね。ミルは欲しがってたけど、お金が無くて買えなかったんだよ。さて、とりあえずキルの部屋に行こうか」
イルミはナマエの手を取って歩き出した。
「え?勝手に入っちゃ駄目でしょ?!」
「そうなの?オレ、いつも勝手に入ってるよ?」
「……兄弟間でプライバシー0かよ」
「何か言った?」
「なんでもない!」
呟いたナマエの一言に敏感に反応したイルミは、振り返りながら問うていた。