イルミのお仕置き
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そんなイルミの思惑を知らないナマエは、自室のベッドに腰を掛けて呆然としていた。
(イルミがあそこまで怒るなんて……私、イルミの事困らせてばっかなのかな…………)
思えば、今まで色んな我儘に付き合わせてきた。それでも、イルミは側に居てくれた。それに甘えきっていた。
(どうすれば……許して――貰える訳、無いよね)
気付けば、夜が明けていた。ナマエは知らない内に眠っていたのか、ベッドに横たわっていた。
(あれ……?毛布が掛けられてる??)
腫れぼったい目を擦りながら起き上がり、ナマエは自身に掛けられている毛布を不思議に思いながらも体から離した。
重い体を無理矢理動かし、バスルームでシャワーを浴びながら考える。
(イルミに必要とされなくなったなら、ここに長居する訳にはいかない……ジンの所に戻ろうかな)
シャワーから上がり、髪を乾かしながらジンへ連絡しようかと思考を巡らせていると、小さくドアをノックする音が聞こえた。
「はい?」
返事をしドアを開けると、そこには何故かカルトが居た。
「ナマエ姉様、入ってもいい?」
暫し逡巡し、『どうぞ』と言ってカルトを招き入れる。
「どうしたの?カルト」
「僕、幻影旅団に入る事にした」
「……そう」
備え付けのソファに座りながら、隣に腰掛けるカルトの目を見据える。
「でも、何で旅団なの?」
イルミに似てサラサラなその髪を撫で付けながら、ナマエは優しく訊いた。
「兄様を取り戻す為に、強くなりたい。天空闘技場では強くなれない。お父様達の許可は取った」
「そっかぁ……」
「ナマエ姉様は……」
「ん?」
「反対――しないの?」
少し考えて、ナマエはニコリと笑いながら答えた。
「しないよ、反対なんて。それはカルトが考えて出した決断なんでしょ?」
「はい」
「だったら、私は何も言わない。応援はするけどね」
「やっぱり僕、ナマエ姉様に本当の姉様になって欲しい……」
消え入りそうな声でカルトは呟いた。
「ごめんね、カルト……それは無理かも知れないんだ」
今にも泣きそうな顔で、ナマエはカルトに謝った。
「どうして……?」
「私がイルミを怒らせちゃったから――もう許して貰えない位に傷付けちゃったんだ…………」
「え?」
「私は今日、ここを出て行く」
「何処に行くつもりなの!?」
「ここじゃない何処か、かな」
「誰が出て行っていいって言ったの?」
鋭い殺気に視線を動かすと、ドアに凭れ掛かりながらイルミがナマエを睨んでいた。
「イルミ……」
「カルト、オレ達大事な話があるから出て行って」
「…………はい、イルミ兄様」
カルトがイルミの殺気に竦み上がりながら、ナマエの部屋を後にした瞬間、ドアは冷たい音を立てながら閉じられた。
殺気を放ったまま近付いて来るイルミ。そんなイルミの顔を直視出来ないナマエ。
イルミはナマエの手首を掴んで立ち上がらせると、そのままベッドへ放り投げた。
「……ッ」
イルミに掴まれた手首が赤くなっている。折れてはいないが、かなりの力で掴まれていた事が伺えた。
赤くなった手首を擦ろうとするも、イルミに両手首を固定され、それは叶わなかった。
「誰が出て行っていいって言ったの?」
ナマエに覆い被さりながら、手首の拘束を緩めることなく問うイルミ。その表情は殺気に満ちていた。
「イルミには……関係ないでしょ」
「…………あるね」
「何で……?」
「ナマエはオレの【恋人】でしょ。オレの許可無く、ここを立ち去る事は許さない」
手首を拘束する手に力を込めるイルミ。ギリッっと締め付けられ、痛みが、恐怖がナマエを支配する。
「で、誰の許可を得てここから出て行くって?」
「……私は」
(イルミがあそこまで怒るなんて……私、イルミの事困らせてばっかなのかな…………)
思えば、今まで色んな我儘に付き合わせてきた。それでも、イルミは側に居てくれた。それに甘えきっていた。
(どうすれば……許して――貰える訳、無いよね)
気付けば、夜が明けていた。ナマエは知らない内に眠っていたのか、ベッドに横たわっていた。
(あれ……?毛布が掛けられてる??)
腫れぼったい目を擦りながら起き上がり、ナマエは自身に掛けられている毛布を不思議に思いながらも体から離した。
重い体を無理矢理動かし、バスルームでシャワーを浴びながら考える。
(イルミに必要とされなくなったなら、ここに長居する訳にはいかない……ジンの所に戻ろうかな)
シャワーから上がり、髪を乾かしながらジンへ連絡しようかと思考を巡らせていると、小さくドアをノックする音が聞こえた。
「はい?」
返事をしドアを開けると、そこには何故かカルトが居た。
「ナマエ姉様、入ってもいい?」
暫し逡巡し、『どうぞ』と言ってカルトを招き入れる。
「どうしたの?カルト」
「僕、幻影旅団に入る事にした」
「……そう」
備え付けのソファに座りながら、隣に腰掛けるカルトの目を見据える。
「でも、何で旅団なの?」
イルミに似てサラサラなその髪を撫で付けながら、ナマエは優しく訊いた。
「兄様を取り戻す為に、強くなりたい。天空闘技場では強くなれない。お父様達の許可は取った」
「そっかぁ……」
「ナマエ姉様は……」
「ん?」
「反対――しないの?」
少し考えて、ナマエはニコリと笑いながら答えた。
「しないよ、反対なんて。それはカルトが考えて出した決断なんでしょ?」
「はい」
「だったら、私は何も言わない。応援はするけどね」
「やっぱり僕、ナマエ姉様に本当の姉様になって欲しい……」
消え入りそうな声でカルトは呟いた。
「ごめんね、カルト……それは無理かも知れないんだ」
今にも泣きそうな顔で、ナマエはカルトに謝った。
「どうして……?」
「私がイルミを怒らせちゃったから――もう許して貰えない位に傷付けちゃったんだ…………」
「え?」
「私は今日、ここを出て行く」
「何処に行くつもりなの!?」
「ここじゃない何処か、かな」
「誰が出て行っていいって言ったの?」
鋭い殺気に視線を動かすと、ドアに凭れ掛かりながらイルミがナマエを睨んでいた。
「イルミ……」
「カルト、オレ達大事な話があるから出て行って」
「…………はい、イルミ兄様」
カルトがイルミの殺気に竦み上がりながら、ナマエの部屋を後にした瞬間、ドアは冷たい音を立てながら閉じられた。
殺気を放ったまま近付いて来るイルミ。そんなイルミの顔を直視出来ないナマエ。
イルミはナマエの手首を掴んで立ち上がらせると、そのままベッドへ放り投げた。
「……ッ」
イルミに掴まれた手首が赤くなっている。折れてはいないが、かなりの力で掴まれていた事が伺えた。
赤くなった手首を擦ろうとするも、イルミに両手首を固定され、それは叶わなかった。
「誰が出て行っていいって言ったの?」
ナマエに覆い被さりながら、手首の拘束を緩めることなく問うイルミ。その表情は殺気に満ちていた。
「イルミには……関係ないでしょ」
「…………あるね」
「何で……?」
「ナマエはオレの【恋人】でしょ。オレの許可無く、ここを立ち去る事は許さない」
手首を拘束する手に力を込めるイルミ。ギリッっと締め付けられ、痛みが、恐怖がナマエを支配する。
「で、誰の許可を得てここから出て行くって?」
「……私は」