ヨークシンシティ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「情報提供?」
「うん♠今日、蜘蛛が動くってメールしただろ?」
器用に自身の携帯を指先でクルクル回しながら、ヒソカは続けた。
「今頃、団員の一部がオークション会場を襲ってる♥」
「なっ……もうそんな時間?!」
「おや……♦襲われている事には驚かないんだね♣」
「企業秘密でね。襲われる事は知っていた。ただ、時間までは知らなかったんだよ」
悔しそうに顔を歪めるナマエに、ヒソカは意地の悪い笑みを浮かべた。
「なら、早く行くべきじゃないかい?まァ、もう遅いと思うけどね♥」
「チッ……」
舌打ちしたナマエはモデルガンを手にし、部屋を飛び出した。
「クククッ♠面白くなりそうだ♥」
部屋から出て行くナマエの背中を見送りながら、ヒソカは呟いていた。
「さて……♦ボクもそろそろ行くか♣」
闇に染まった路地裏を疾走しながら、ナマエは本日のオークション会場を目指していた。
ヒソカが言っていた事が本当なら、間に合わない可能性が高い。
それでも前に進む足を止めることはしない。ただ只管、会場を目指して足を動かすことに集中した。
ナマエが会場に到着した頃には、異変に気づいた他のマフィア達も集まっていた。
「クラピカ!」
「なっ……ナマエ?!どうしてここに??」
「協会からの【依頼】でね。それで、状況は?」
「警備員も客も全員が消えている」
「そう……競売品も持ち出されてるね、この分だと」
「何だと!?」
「安心して。持ちだしたのはここを襲った連中じゃない」
クラピカを宥めるようにナマエは続けた。
「私はここを襲った連中を追う。クラピカは自分のやるべき事をやって」
「しかし……」
「いいから。これは私の【依頼】の範疇の事。クラピカの【仕事】じゃないでしょ?」
クラピカに有無を言わせず、ナマエは今来たばかりの道を戻り始めた。周りは、色々なマフィアから派遣されている構成員で溢れかえっている。
喚き声の飛び交う中、ナマエの携帯が着信を告げた。
「はい」
『ナマエか?』
「これはこれは……【十老頭】から直々にご連絡とは何事ですか?」
『競売品は【陰獣】の一人に運び出させた』
「へぇ……随分と用意周到ですね」
『少し気になることがあってな。そこでナマエに【依頼】の追加だ。会場を襲ったであろう連中の始末を【陰獣】に指示したが、念の為にナマエもそこに向かってくれ』
「【陰獣】だけだと心許無いと?」
『念には念を入れる。それがマフィアのやり方だ』
「了解。もともとそのつもりでしたから。で、何処に向かえばいいんです?」
『ゴルドー砂漠だ』
ナマエが【十老頭】の指示でゴルドー砂漠に着いた頃、すでに蜘蛛とマフィアの抗争が始まっていた。
「流石に車には勝てなかったか」
苦笑しつつも、様子を伺うナマエ。
目線の先ではウボォーギンがマフィア相手に大立ち回りを繰り広げていた。
「ん~……どうすっかなぁ」
顎に手を当て、抗争を見遣る。大方、マフィアは全滅だ。もともと好きな人種じゃない奴らがどうなろうと、ナマエには関係無かった。
「アンタが【十老頭】が雇った【ナマエ】か?」
「だとしたら、何?」
病犬に話しかけられ、振り向くと【陰獣】の面々が揃っていた。
「ここはオレ達に任せときな」
「たった4人で彼に勝つ気?馬鹿らしい……」
ナマエは鼻で笑って、【陰獣】から視線をウボォーギンへと戻した。
「馬鹿らしいかどうかは、見て決めるんだな。うんうん」
(見なくても結末は【知ってる】んだよ)
誰に言うでもなく、ナマエは心の中で呟いた。
4人の【陰獣】はナマエの横を通り過ぎ、ウボォーギンの元へと向かって行く。ナマエはその様子を黙って見つめ、これからどうするかを考えた。
(【陰獣】が来たって事は、近くにクラピカ達も来ているって事だよなぁ)
「うん♠今日、蜘蛛が動くってメールしただろ?」
器用に自身の携帯を指先でクルクル回しながら、ヒソカは続けた。
「今頃、団員の一部がオークション会場を襲ってる♥」
「なっ……もうそんな時間?!」
「おや……♦襲われている事には驚かないんだね♣」
「企業秘密でね。襲われる事は知っていた。ただ、時間までは知らなかったんだよ」
悔しそうに顔を歪めるナマエに、ヒソカは意地の悪い笑みを浮かべた。
「なら、早く行くべきじゃないかい?まァ、もう遅いと思うけどね♥」
「チッ……」
舌打ちしたナマエはモデルガンを手にし、部屋を飛び出した。
「クククッ♠面白くなりそうだ♥」
部屋から出て行くナマエの背中を見送りながら、ヒソカは呟いていた。
「さて……♦ボクもそろそろ行くか♣」
闇に染まった路地裏を疾走しながら、ナマエは本日のオークション会場を目指していた。
ヒソカが言っていた事が本当なら、間に合わない可能性が高い。
それでも前に進む足を止めることはしない。ただ只管、会場を目指して足を動かすことに集中した。
ナマエが会場に到着した頃には、異変に気づいた他のマフィア達も集まっていた。
「クラピカ!」
「なっ……ナマエ?!どうしてここに??」
「協会からの【依頼】でね。それで、状況は?」
「警備員も客も全員が消えている」
「そう……競売品も持ち出されてるね、この分だと」
「何だと!?」
「安心して。持ちだしたのはここを襲った連中じゃない」
クラピカを宥めるようにナマエは続けた。
「私はここを襲った連中を追う。クラピカは自分のやるべき事をやって」
「しかし……」
「いいから。これは私の【依頼】の範疇の事。クラピカの【仕事】じゃないでしょ?」
クラピカに有無を言わせず、ナマエは今来たばかりの道を戻り始めた。周りは、色々なマフィアから派遣されている構成員で溢れかえっている。
喚き声の飛び交う中、ナマエの携帯が着信を告げた。
「はい」
『ナマエか?』
「これはこれは……【十老頭】から直々にご連絡とは何事ですか?」
『競売品は【陰獣】の一人に運び出させた』
「へぇ……随分と用意周到ですね」
『少し気になることがあってな。そこでナマエに【依頼】の追加だ。会場を襲ったであろう連中の始末を【陰獣】に指示したが、念の為にナマエもそこに向かってくれ』
「【陰獣】だけだと心許無いと?」
『念には念を入れる。それがマフィアのやり方だ』
「了解。もともとそのつもりでしたから。で、何処に向かえばいいんです?」
『ゴルドー砂漠だ』
ナマエが【十老頭】の指示でゴルドー砂漠に着いた頃、すでに蜘蛛とマフィアの抗争が始まっていた。
「流石に車には勝てなかったか」
苦笑しつつも、様子を伺うナマエ。
目線の先ではウボォーギンがマフィア相手に大立ち回りを繰り広げていた。
「ん~……どうすっかなぁ」
顎に手を当て、抗争を見遣る。大方、マフィアは全滅だ。もともと好きな人種じゃない奴らがどうなろうと、ナマエには関係無かった。
「アンタが【十老頭】が雇った【ナマエ】か?」
「だとしたら、何?」
病犬に話しかけられ、振り向くと【陰獣】の面々が揃っていた。
「ここはオレ達に任せときな」
「たった4人で彼に勝つ気?馬鹿らしい……」
ナマエは鼻で笑って、【陰獣】から視線をウボォーギンへと戻した。
「馬鹿らしいかどうかは、見て決めるんだな。うんうん」
(見なくても結末は【知ってる】んだよ)
誰に言うでもなく、ナマエは心の中で呟いた。
4人の【陰獣】はナマエの横を通り過ぎ、ウボォーギンの元へと向かって行く。ナマエはその様子を黙って見つめ、これからどうするかを考えた。
(【陰獣】が来たって事は、近くにクラピカ達も来ているって事だよなぁ)