ヨークシンシティ
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部屋の静寂を破ったのは一本の電話だった。
「……」
『やァ♣』
「…………」
『無言なんて酷いなァ♦』
「何の用?ヒソカ」
『キミの待ち望んでいる情報が手に入ったよ』
「情報?どんな?」
『ナマエのこれからの行動さ♥』
「ふ~ん……」
『アレ?反応薄くないかい?』
「ナマエの事はヒソカ以上に把握しているつもりだから」
『でも、次の【仕事】の事はわからないだろう?』
「…………【仕事】?」
『そう、【仕事】♠』
「……で、どんな【仕事】なの?」
『ヘェ……♣流石に興味を持ったかい?イルミ♥』
ヒソカの楽しげな声に、イルミは眉を顰めた。
「無駄話している暇はないんだけど」
苛つきを抑えつつ、イルミは先を促した。
『ボクは無駄話、好きなんだけどなァ♥まァいいか♣ナマエはハンター協会からの依頼で、ヨークシンシティに来ているよ♦』
「ヨークシンに?」
『うん♠なんでも、【十老頭】からオークションに関する警護の【依頼】を受けたみたいだよ♣』
「【十老頭】か……」
イルミはヒソカから告げられた言葉に暫し沈黙した。
「オレ、クロロから【十老頭】の暗殺受けちゃったんだよね」
『ヘェ……それは楽しそうだ♥』
クツクツと笑い声を漏らしながら、ヒソカは続けた。
『ボクは蜘蛛として動くけど、ナマエの邪魔はしないよ♠』
「オレもナマエの邪魔はしない。だけど、【仕事】の邪魔をするようなら考えなきゃね」
『情報料は貸しでいいよ♥』
「いや、ヒソカに借りなんて作りたくないし。今度【仕事】の依頼があったら、特別料金で受けてやるよ。それで貸し借り無しでいいだろ?」
『仕方がないなァ……それでいいよ♦』
通話を終えたイルミは、携帯を手近なテーブルの上に置いた。
(ナマエが【十老頭】からの【依頼】を受けているのか……【仕事】――やりにくくなったな)
窓から入ってくる風に髪を靡かせながら、イルミは一人思案した。
(親父達はクロロの始末を請け負ってるし、ナマエもどこかで絡んでくるんだろうな)
確信めいた思考に、イルミは頭を振った。ナマエが絡むとなると、【仕事】がしにくくなる。故に、なんとか鉢合わせせずにインナーミッションを成功させたい。
そんなことを考えていると、自然と溜息が漏れでていた。
9月1日、ナマエはヨークシンシティのとあるホテルで十老頭と会っていた。
「今回の【依頼】は、オークションを無事に終わらせる為に競売品を【守る】事だ」
「解っています」
【十老頭】の中心人物と向き合い、真剣な面持ちで対するナマエ。
「例え旅団が相手になっても、この【依頼】は完遂させてみせますよ」
薄っすらと笑みを浮かべながら、ナマエは続けた。
「【依頼】は完遂するのがモットーですから、ご安心下さい」
「さすがはハンター協会推薦のハンターだな。うちの護衛に雇いたいものだ」
「それは謹んでお断りさせて頂きます。出来るだけ裏社会とは関わりを持ちたくないので……」
ナマエの言葉に、【十老頭】の全員が反応した。
「面白い事を言うな、お嬢さん。この【依頼】を受けた時点で、裏社会との関わりを持っているじゃないか」
にこやかに笑いながら、【十老頭】の一人がナマエに向かって言った。
「そうですね。協会からの【依頼】でなければ断っていましたよ。マフィアが絡んでいるオークションなんて、関わりたくないですもん」
苦笑しながら返答するナマエは、何処にでもいるような一人の女の顔だった。イルミも知らない、【仕事】用の顔だ。
「フンッ……協会からの【依頼】には随分と従順なんだな」
「そりゃあ、会長には【仕事】の事で世話になってますからね。協会からの【依頼】は本業が暇な時に、気まぐれで受けてるだけですが」
「……」
『やァ♣』
「…………」
『無言なんて酷いなァ♦』
「何の用?ヒソカ」
『キミの待ち望んでいる情報が手に入ったよ』
「情報?どんな?」
『ナマエのこれからの行動さ♥』
「ふ~ん……」
『アレ?反応薄くないかい?』
「ナマエの事はヒソカ以上に把握しているつもりだから」
『でも、次の【仕事】の事はわからないだろう?』
「…………【仕事】?」
『そう、【仕事】♠』
「……で、どんな【仕事】なの?」
『ヘェ……♣流石に興味を持ったかい?イルミ♥』
ヒソカの楽しげな声に、イルミは眉を顰めた。
「無駄話している暇はないんだけど」
苛つきを抑えつつ、イルミは先を促した。
『ボクは無駄話、好きなんだけどなァ♥まァいいか♣ナマエはハンター協会からの依頼で、ヨークシンシティに来ているよ♦』
「ヨークシンに?」
『うん♠なんでも、【十老頭】からオークションに関する警護の【依頼】を受けたみたいだよ♣』
「【十老頭】か……」
イルミはヒソカから告げられた言葉に暫し沈黙した。
「オレ、クロロから【十老頭】の暗殺受けちゃったんだよね」
『ヘェ……それは楽しそうだ♥』
クツクツと笑い声を漏らしながら、ヒソカは続けた。
『ボクは蜘蛛として動くけど、ナマエの邪魔はしないよ♠』
「オレもナマエの邪魔はしない。だけど、【仕事】の邪魔をするようなら考えなきゃね」
『情報料は貸しでいいよ♥』
「いや、ヒソカに借りなんて作りたくないし。今度【仕事】の依頼があったら、特別料金で受けてやるよ。それで貸し借り無しでいいだろ?」
『仕方がないなァ……それでいいよ♦』
通話を終えたイルミは、携帯を手近なテーブルの上に置いた。
(ナマエが【十老頭】からの【依頼】を受けているのか……【仕事】――やりにくくなったな)
窓から入ってくる風に髪を靡かせながら、イルミは一人思案した。
(親父達はクロロの始末を請け負ってるし、ナマエもどこかで絡んでくるんだろうな)
確信めいた思考に、イルミは頭を振った。ナマエが絡むとなると、【仕事】がしにくくなる。故に、なんとか鉢合わせせずにインナーミッションを成功させたい。
そんなことを考えていると、自然と溜息が漏れでていた。
9月1日、ナマエはヨークシンシティのとあるホテルで十老頭と会っていた。
「今回の【依頼】は、オークションを無事に終わらせる為に競売品を【守る】事だ」
「解っています」
【十老頭】の中心人物と向き合い、真剣な面持ちで対するナマエ。
「例え旅団が相手になっても、この【依頼】は完遂させてみせますよ」
薄っすらと笑みを浮かべながら、ナマエは続けた。
「【依頼】は完遂するのがモットーですから、ご安心下さい」
「さすがはハンター協会推薦のハンターだな。うちの護衛に雇いたいものだ」
「それは謹んでお断りさせて頂きます。出来るだけ裏社会とは関わりを持ちたくないので……」
ナマエの言葉に、【十老頭】の全員が反応した。
「面白い事を言うな、お嬢さん。この【依頼】を受けた時点で、裏社会との関わりを持っているじゃないか」
にこやかに笑いながら、【十老頭】の一人がナマエに向かって言った。
「そうですね。協会からの【依頼】でなければ断っていましたよ。マフィアが絡んでいるオークションなんて、関わりたくないですもん」
苦笑しながら返答するナマエは、何処にでもいるような一人の女の顔だった。イルミも知らない、【仕事】用の顔だ。
「フンッ……協会からの【依頼】には随分と従順なんだな」
「そりゃあ、会長には【仕事】の事で世話になってますからね。協会からの【依頼】は本業が暇な時に、気まぐれで受けてるだけですが」