天空闘技場
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「やっと笑った」
イルミの表情も、無表情ではなくいつもの起伏が少ない表情に変わっていた。
「キルの試合なら、見なくても大丈夫。格下相手に負ける様な教育はしてないから」
ナマエを宥める様にイルミは言葉を紡いだ。
「それに、今はキルよりもナマエの方が心配。慣れない【毒物】で相当身体に影響が出てるし」
『無理しないで』とナマエを抱き寄せるイルミ。今はその行為にただただ甘えるしか出来ないナマエ。
(無理しなきゃ、イルミと一緒にいられない)
(ナマエに無理させる位なら、【毒物】摂取は控えさせよう)
それぞれの思いが交差する中、キルアの試合は終わっていた。
6月10日。この日は【毒物】で動けなくなる事が回避できた為、ゴンの試合を見にイルミと共に会場へと来ていた。
「我侭に付き合せてごめんね、イルミ」
「ナマエの我侭なら、オレは何だってきくよ」
ポンポンと隣に座るナマエの頭を撫でるイルミの手は心地良く、大勢の観客がいる事を忘れてしまいそうになる。
いよいよゴンとリールベルトの対戦が始まった。リールベルトは開始直後から【双頭の蛇による二重唱(ソングオブディフェンス)】でゴンを近寄らせまいとしている。
それに対し、ゴンは身近な石板を素手で引き剥がしリールベルトに投げつけた。
ムチでは防ぎきれないと判断したリールベルトは【爆発的推進力(オーラバースト)】で石板を避ける。
しかし、避けた先にはすでにゴンが先回りしており、リールベルトの両腕を拘束する。ゴンがリールベルトの両手を握る手に力を込めた事により、リールベルトはムチを落としてしまう。
そのムチを拾ったゴンは、リールベルトの首にムチを巻きつけ電流のスイッチを押すフリをする。まんまと罠に嵌ったリールベルトは失神し、ゴンの勝利で試合は幕を閉じた。
「イルミ、ゴンを出迎えに行くよ」
「うん」
イルミと連れ立って選手入場口の通路へと向かう。すると、そこには先客がいた。
「ヒソカ……」
「やあ♦キミ達もゴンの出迎えかい?」
「うん。ナマエが出迎えたいって言うから」
「随分と過保護だね、ナマエ♣」
そこにゴンが歩いてくる。ヒソカはパチパチと拍手をし、ゴンを出迎えた。
「いやー、お見事♥前の戦いも含め、十分及第だ♥場所・日時ともキミが決めていい♣いつでも相手になるよ♠」
それだけ言うと、ヒソカは立ち去った。
「ゴン」
「ナマエさん!見ててくれたの?!」
「うん。ちゃんと見てたよ。ヒソカが言った通り、十分及第点をあげられる試合だった。ジンの事、教えれる範囲でなら答えるけど…どうする?」
柔らかな笑みを湛えながら、ナマエはゴンに問うた。
「……今はまだ聞けない。ヒソカとの試合が終わったら――そしたら訊いていい?」
「解った。ゴン、ヒソカ相手に何処までやれるか楽しみにしてるよ?」
ナマエはゴンを黙って見つめているイルミの裾を引っ張って『行くよ』と促した。
「いいの?」
「何が?」
「ヒソカとの試合、止めなくて」
「ヒソカはゴンを殺さない。今のゴンはまだまだヒソカに敵う相手じゃない。――けど、良い方向に成長は出来ると思うよ」
楽しそうに笑うナマエを見て、イルミは自然と心が和んだ。
それから1ヶ月後、ゴンとヒソカの試合が行われた。
最初はクソ真面目に攻撃を仕掛けていたゴンだが、ヒソカが繰り出すフェイント混じりの攻撃を見て途中からフェイントを取り入れて攻撃するようになった。
石板をひっくり返し、それを砕く事によって視界を遮るゴン。その思惑は見事に的中し、ヒソカに一撃を入れる事が出来た。四次試験の際の借りはこれで返した事になる。
イルミの表情も、無表情ではなくいつもの起伏が少ない表情に変わっていた。
「キルの試合なら、見なくても大丈夫。格下相手に負ける様な教育はしてないから」
ナマエを宥める様にイルミは言葉を紡いだ。
「それに、今はキルよりもナマエの方が心配。慣れない【毒物】で相当身体に影響が出てるし」
『無理しないで』とナマエを抱き寄せるイルミ。今はその行為にただただ甘えるしか出来ないナマエ。
(無理しなきゃ、イルミと一緒にいられない)
(ナマエに無理させる位なら、【毒物】摂取は控えさせよう)
それぞれの思いが交差する中、キルアの試合は終わっていた。
6月10日。この日は【毒物】で動けなくなる事が回避できた為、ゴンの試合を見にイルミと共に会場へと来ていた。
「我侭に付き合せてごめんね、イルミ」
「ナマエの我侭なら、オレは何だってきくよ」
ポンポンと隣に座るナマエの頭を撫でるイルミの手は心地良く、大勢の観客がいる事を忘れてしまいそうになる。
いよいよゴンとリールベルトの対戦が始まった。リールベルトは開始直後から【双頭の蛇による二重唱(ソングオブディフェンス)】でゴンを近寄らせまいとしている。
それに対し、ゴンは身近な石板を素手で引き剥がしリールベルトに投げつけた。
ムチでは防ぎきれないと判断したリールベルトは【爆発的推進力(オーラバースト)】で石板を避ける。
しかし、避けた先にはすでにゴンが先回りしており、リールベルトの両腕を拘束する。ゴンがリールベルトの両手を握る手に力を込めた事により、リールベルトはムチを落としてしまう。
そのムチを拾ったゴンは、リールベルトの首にムチを巻きつけ電流のスイッチを押すフリをする。まんまと罠に嵌ったリールベルトは失神し、ゴンの勝利で試合は幕を閉じた。
「イルミ、ゴンを出迎えに行くよ」
「うん」
イルミと連れ立って選手入場口の通路へと向かう。すると、そこには先客がいた。
「ヒソカ……」
「やあ♦キミ達もゴンの出迎えかい?」
「うん。ナマエが出迎えたいって言うから」
「随分と過保護だね、ナマエ♣」
そこにゴンが歩いてくる。ヒソカはパチパチと拍手をし、ゴンを出迎えた。
「いやー、お見事♥前の戦いも含め、十分及第だ♥場所・日時ともキミが決めていい♣いつでも相手になるよ♠」
それだけ言うと、ヒソカは立ち去った。
「ゴン」
「ナマエさん!見ててくれたの?!」
「うん。ちゃんと見てたよ。ヒソカが言った通り、十分及第点をあげられる試合だった。ジンの事、教えれる範囲でなら答えるけど…どうする?」
柔らかな笑みを湛えながら、ナマエはゴンに問うた。
「……今はまだ聞けない。ヒソカとの試合が終わったら――そしたら訊いていい?」
「解った。ゴン、ヒソカ相手に何処までやれるか楽しみにしてるよ?」
ナマエはゴンを黙って見つめているイルミの裾を引っ張って『行くよ』と促した。
「いいの?」
「何が?」
「ヒソカとの試合、止めなくて」
「ヒソカはゴンを殺さない。今のゴンはまだまだヒソカに敵う相手じゃない。――けど、良い方向に成長は出来ると思うよ」
楽しそうに笑うナマエを見て、イルミは自然と心が和んだ。
それから1ヶ月後、ゴンとヒソカの試合が行われた。
最初はクソ真面目に攻撃を仕掛けていたゴンだが、ヒソカが繰り出すフェイント混じりの攻撃を見て途中からフェイントを取り入れて攻撃するようになった。
石板をひっくり返し、それを砕く事によって視界を遮るゴン。その思惑は見事に的中し、ヒソカに一撃を入れる事が出来た。四次試験の際の借りはこれで返した事になる。