天空闘技場
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「何で?オレは離れたくない」
「耳が孕む!!」
イルミを突き放そうとするも、男と女の力の差。いくら押してもイルミの体が動くはずも無く、抱き締める腕の力が強まるばかり。
「耳が孕むわけ無いじゃん。それとも、ナマエはそういう事シたいの?」
「ちょっ……マジ止めて」
「オレはシたいよ」
ナマエの顔を見つめながら、イルミは熱の篭った目でナマエを見つめた。
「イルッ……」
“キスをされた”と思った時にはすでに遅く、名前を呼んだ瞬間にイルミの舌がナマエの口内に入ってきていた。
「ンッ……ッフ……イル」
「少し黙って」
口内を余すことなく蹂躙するイルミの舌。歯列をなぞり、上顎を刺激する。逃げる様に奥へ行くナマエの舌を逃がさんとばかりに、執拗に絡み付いてくる。ナマエはただイルミの服を握り締めるしか出来なかった。
どの位そうしていたのか判らない。漸くイルミに解放された時には、飲み切れなかった互いの唾液がナマエの顎を伝い落ち、唇が離れた時には銀糸が紡がれていた。
やっと終わったと思った途端、ナマエは体の力が抜けて崩れ落ちそうになった。
「おっと」
「力が……入らない……」
「痺れ薬飲ませたからね」
「ちょっ……もっと違う飲ませ方考えてよ」
「こうでもしないと、ナマエは飲まないでしょ。それにオレはこういうキスしたかったし。一石二鳥でしょ?」
首を傾げて問いかけてくるイルミだが、その表情は嬉しそうに微笑んでいる様に見えた。
「ったく……いきなりは無いでしょ、いきなりは!」
「なら、言えばしてもいいの?」
「それは……その……」
(イルミの事は嫌いじゃない。むしろ好きになってきてる。だけど……)
「何考えてるの?」
こちらの思考を読むように問いかけるイルミ。
「……こういうキスは雰囲気考えて」
「判った。そういう雰囲気になったら、遠慮なくするから」
「少しは遠慮しろーっ!!」
手近にあったクッションをイルミに投げやるナマエ。イルミはそれを難なく受け止め、クスリと笑った。
「ナマエ、可愛い」
「っ……!?」
「ナマエでもそんな表情(かお)するんだね」
クスクスと笑うイルミは、いつもの無表情ではなくそこらの青年と同じ様に笑っていた。
「イルミこそ、別人みたい……」
「別人?オレはオレだよ」
「そうじゃなくて……」
「何?言ってくれなきゃ解らない事もあるんだけど」
「イルミの状態でちゃんと表情が出てる」
「へぇ~」
「『へぇ~』って他人事みたいに言うか!?」
「だってオレ、ナマエといると自分じゃなくなってる気がしてたし」
「はい?」
「何か変な気分なんだよね、ナマエと一緒にいると」
「変な気分……ねぇ」
そこまで言うと、イルミは自分の世界に入ってしまった。一度自分の世界に入ってしまうと、イルミは話しかけても反応しなくなる。それを知っているナマエは、1人静かに読書を始めた。体が痺れている為、ページを捲るにも一苦労だ。
日付も変わり、そろそろ寝ようと思った所で本に影が差した。見上げると、自分の世界に入っていたイルミがすぐ目の前に立っている。
「おかえり」
「?ただいま」
ナマエの言葉に疑問を抱きながらも返答したイルミ。
「そろそろ寝よっか」
「うん」
2人で当たり前になりつつある就寝時間。いつも隣で寝ているだけのイルミが、今日は違った。ベッドに入った途端抱き付いてきたのだ。
「どうしたの?」
「今日はこうやって寝たい。ダメ?」
大きな猫目を少し狭めながら、甘えた声で言うイルミ。
「別にいいけど……体勢キツくない?」
「ん。ならこうする」
イルミは抱きついた姿勢からナマエを抱き締める姿勢に変えた。
「こっちの方が楽」
ナマエの耳にはイルミの心音が聞こえている。トクントクンと鳴るイルミの心音は、とても心地良い物だった。
「耳が孕む!!」
イルミを突き放そうとするも、男と女の力の差。いくら押してもイルミの体が動くはずも無く、抱き締める腕の力が強まるばかり。
「耳が孕むわけ無いじゃん。それとも、ナマエはそういう事シたいの?」
「ちょっ……マジ止めて」
「オレはシたいよ」
ナマエの顔を見つめながら、イルミは熱の篭った目でナマエを見つめた。
「イルッ……」
“キスをされた”と思った時にはすでに遅く、名前を呼んだ瞬間にイルミの舌がナマエの口内に入ってきていた。
「ンッ……ッフ……イル」
「少し黙って」
口内を余すことなく蹂躙するイルミの舌。歯列をなぞり、上顎を刺激する。逃げる様に奥へ行くナマエの舌を逃がさんとばかりに、執拗に絡み付いてくる。ナマエはただイルミの服を握り締めるしか出来なかった。
どの位そうしていたのか判らない。漸くイルミに解放された時には、飲み切れなかった互いの唾液がナマエの顎を伝い落ち、唇が離れた時には銀糸が紡がれていた。
やっと終わったと思った途端、ナマエは体の力が抜けて崩れ落ちそうになった。
「おっと」
「力が……入らない……」
「痺れ薬飲ませたからね」
「ちょっ……もっと違う飲ませ方考えてよ」
「こうでもしないと、ナマエは飲まないでしょ。それにオレはこういうキスしたかったし。一石二鳥でしょ?」
首を傾げて問いかけてくるイルミだが、その表情は嬉しそうに微笑んでいる様に見えた。
「ったく……いきなりは無いでしょ、いきなりは!」
「なら、言えばしてもいいの?」
「それは……その……」
(イルミの事は嫌いじゃない。むしろ好きになってきてる。だけど……)
「何考えてるの?」
こちらの思考を読むように問いかけるイルミ。
「……こういうキスは雰囲気考えて」
「判った。そういう雰囲気になったら、遠慮なくするから」
「少しは遠慮しろーっ!!」
手近にあったクッションをイルミに投げやるナマエ。イルミはそれを難なく受け止め、クスリと笑った。
「ナマエ、可愛い」
「っ……!?」
「ナマエでもそんな表情(かお)するんだね」
クスクスと笑うイルミは、いつもの無表情ではなくそこらの青年と同じ様に笑っていた。
「イルミこそ、別人みたい……」
「別人?オレはオレだよ」
「そうじゃなくて……」
「何?言ってくれなきゃ解らない事もあるんだけど」
「イルミの状態でちゃんと表情が出てる」
「へぇ~」
「『へぇ~』って他人事みたいに言うか!?」
「だってオレ、ナマエといると自分じゃなくなってる気がしてたし」
「はい?」
「何か変な気分なんだよね、ナマエと一緒にいると」
「変な気分……ねぇ」
そこまで言うと、イルミは自分の世界に入ってしまった。一度自分の世界に入ってしまうと、イルミは話しかけても反応しなくなる。それを知っているナマエは、1人静かに読書を始めた。体が痺れている為、ページを捲るにも一苦労だ。
日付も変わり、そろそろ寝ようと思った所で本に影が差した。見上げると、自分の世界に入っていたイルミがすぐ目の前に立っている。
「おかえり」
「?ただいま」
ナマエの言葉に疑問を抱きながらも返答したイルミ。
「そろそろ寝よっか」
「うん」
2人で当たり前になりつつある就寝時間。いつも隣で寝ているだけのイルミが、今日は違った。ベッドに入った途端抱き付いてきたのだ。
「どうしたの?」
「今日はこうやって寝たい。ダメ?」
大きな猫目を少し狭めながら、甘えた声で言うイルミ。
「別にいいけど……体勢キツくない?」
「ん。ならこうする」
イルミは抱きついた姿勢からナマエを抱き締める姿勢に変えた。
「こっちの方が楽」
ナマエの耳にはイルミの心音が聞こえている。トクントクンと鳴るイルミの心音は、とても心地良い物だった。