天空闘技場
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食器を洗い始めるイルミを見ながら、ナマエはイルミが淹れてくれたコーヒーを飲む。
イルミは無表情で淡々と洗い物をこなしていく。
(何をしてても絵になるなぁ……)
「どうしたの?」
洗い物をしている手を休めることなく、ナマエの視線に気付いたイルミはナマエを見た。
「ん~?何をしててもイルミは格好良いなって思って見てただけ」
「何それ」
呆れながら、洗い物を終えたイルミは自分の分のコーヒーを持ってナマエの隣に腰掛けた。座った途端に、コーヒーに何か粉状の物を入れて混ぜるイルミ。
「砂糖入れるの?」
「違うよ。【毒】入れただけ」
「…………ここでまでやる必要あるの?」
「習慣になってるから」
『常に持ち歩いてるし』とイルミは言った。
(本当に別世界の人間だわ……)
「ナマエ」
「ん?」
「また眉間に皺寄ってる」
「イルミが悪い」
「何で?」
訳が解らないといった顔でナマエを見据えるイルミ。
「意味が解らない」
そう呟いてイルミは【毒】入りコーヒーを飲んだ。
「イルミのいる世界が理解出来ない……」
ポツリと呟いたナマエの声を、イルミは聞き逃さなかった。
「理解しなくていいよ、そんなの」
「へ?」
「ナマエはオレの事だけ理解してくれればいいよ」
真剣な面持ちで言うイルミに、ナマエの思考は一瞬停止した。
「どうせ家を継ぐのはキルだし。そうなればオレは家を出て別邸で暮らす予定だったし」
(まぁ、あのただっ広い敷地なんだから別邸くらい建てられるだろうな……)
「だから、ナマエはうちの事じゃなくオレの事だけ考えてくれればいい」
いつの間にかコーヒーを飲み終えていたイルミは、『ね?』と言いながらナマエの顔を覗き込んできた。
「…………判った。ゾルディック家の事はあんまり考えない様にする」
「うん、そうして」
イルミはナマエの身体を抱き寄せ、その腕の中に閉じ込めた。
「オレもナマエの事だけ考える様にするから」
甘い言葉が頭上から降り注いでくる、心地良い空気。暫くはこの空気に浸っていたい。2人はそう思っていた。
次の戦闘期限までまだまだ余裕がある2人は、ナマエの部屋でまったりと過ごしていた。特に会話をしなくても、相手が同じ空間にいるだけで満足出来る。お互いにそう思っていた。
ある日、ゴンとキルアが190回をクリアしたとの放送があった。
(あの2人の事だ。このまま200階に上がってくるな……)
「イルミ」
「何?」
「出迎えに行くよ」
「何で?」
「【洗礼】避けの為だよ」
『ほら早く!』とイルミを急かして、ナマエは受付のある階へと急いだ。
すると、そこには先客がおり、通路の壁に寄り掛かっていた。
「何してるの?ヒソカ」
「青い果実待ち♥」
「ヒソカも出迎えに来たって訳だ」
「そういうイルミはいいのかい?弟にここにいるってバレても」
「変装してるから大丈夫でしょ。バレても問題ないし」
相変わらずイルミとヒソカの間では火花が散っている。
「そういえば……♠ナマエ、この間の歌は何だい?」
「何って――【念能力】」
「なる程ね♣」
「何が【なる程】なの?」
イルミが首を傾げながらヒソカに訊いた。
「ナマエの歌を聴いている内に、戦闘意欲が無くなっていったんだ♠」
「そういう【歌】を唄ったからね」
クスクスと声を出すナマエに、2人は見惚れていた。
「あ、ゴンとキルアが来たみたい」
【円】で様子を見ていたナマエの発言に、ヒソカが殺気を放ち始める。
「【洗礼】を受けさせない様にするなんて、ヒソカも優しいよね~」
「そういうナマエこそ、殺気出してるじゃん」
「イルミこそ」
ニヤリと笑いを浮かべながら、イルミと2人でヒソカに近付く。
「「ヒソカ!!?」」
「どうしてお前がここに!?」
イルミは無表情で淡々と洗い物をこなしていく。
(何をしてても絵になるなぁ……)
「どうしたの?」
洗い物をしている手を休めることなく、ナマエの視線に気付いたイルミはナマエを見た。
「ん~?何をしててもイルミは格好良いなって思って見てただけ」
「何それ」
呆れながら、洗い物を終えたイルミは自分の分のコーヒーを持ってナマエの隣に腰掛けた。座った途端に、コーヒーに何か粉状の物を入れて混ぜるイルミ。
「砂糖入れるの?」
「違うよ。【毒】入れただけ」
「…………ここでまでやる必要あるの?」
「習慣になってるから」
『常に持ち歩いてるし』とイルミは言った。
(本当に別世界の人間だわ……)
「ナマエ」
「ん?」
「また眉間に皺寄ってる」
「イルミが悪い」
「何で?」
訳が解らないといった顔でナマエを見据えるイルミ。
「意味が解らない」
そう呟いてイルミは【毒】入りコーヒーを飲んだ。
「イルミのいる世界が理解出来ない……」
ポツリと呟いたナマエの声を、イルミは聞き逃さなかった。
「理解しなくていいよ、そんなの」
「へ?」
「ナマエはオレの事だけ理解してくれればいいよ」
真剣な面持ちで言うイルミに、ナマエの思考は一瞬停止した。
「どうせ家を継ぐのはキルだし。そうなればオレは家を出て別邸で暮らす予定だったし」
(まぁ、あのただっ広い敷地なんだから別邸くらい建てられるだろうな……)
「だから、ナマエはうちの事じゃなくオレの事だけ考えてくれればいい」
いつの間にかコーヒーを飲み終えていたイルミは、『ね?』と言いながらナマエの顔を覗き込んできた。
「…………判った。ゾルディック家の事はあんまり考えない様にする」
「うん、そうして」
イルミはナマエの身体を抱き寄せ、その腕の中に閉じ込めた。
「オレもナマエの事だけ考える様にするから」
甘い言葉が頭上から降り注いでくる、心地良い空気。暫くはこの空気に浸っていたい。2人はそう思っていた。
次の戦闘期限までまだまだ余裕がある2人は、ナマエの部屋でまったりと過ごしていた。特に会話をしなくても、相手が同じ空間にいるだけで満足出来る。お互いにそう思っていた。
ある日、ゴンとキルアが190回をクリアしたとの放送があった。
(あの2人の事だ。このまま200階に上がってくるな……)
「イルミ」
「何?」
「出迎えに行くよ」
「何で?」
「【洗礼】避けの為だよ」
『ほら早く!』とイルミを急かして、ナマエは受付のある階へと急いだ。
すると、そこには先客がおり、通路の壁に寄り掛かっていた。
「何してるの?ヒソカ」
「青い果実待ち♥」
「ヒソカも出迎えに来たって訳だ」
「そういうイルミはいいのかい?弟にここにいるってバレても」
「変装してるから大丈夫でしょ。バレても問題ないし」
相変わらずイルミとヒソカの間では火花が散っている。
「そういえば……♠ナマエ、この間の歌は何だい?」
「何って――【念能力】」
「なる程ね♣」
「何が【なる程】なの?」
イルミが首を傾げながらヒソカに訊いた。
「ナマエの歌を聴いている内に、戦闘意欲が無くなっていったんだ♠」
「そういう【歌】を唄ったからね」
クスクスと声を出すナマエに、2人は見惚れていた。
「あ、ゴンとキルアが来たみたい」
【円】で様子を見ていたナマエの発言に、ヒソカが殺気を放ち始める。
「【洗礼】を受けさせない様にするなんて、ヒソカも優しいよね~」
「そういうナマエこそ、殺気出してるじゃん」
「イルミこそ」
ニヤリと笑いを浮かべながら、イルミと2人でヒソカに近付く。
「「ヒソカ!!?」」
「どうしてお前がここに!?」