天空闘技場
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審判の声が場内に響くと、ナマエはリングを後にした。入場口を進んでいくと、そこには何故かイルミが立っていた。
「本当に勝ったんだね」
「言ったでしょ?勝算が無ければヒソカとは闘(や)らないって」
はにかむナマエをイルミはそっと抱き寄せた。
ナマエの身体は、ヒソカのトランプで所々切れている。全て撃ち落す事は敵わなかった。避けきる事も出来なかった。それ故に、色んなところに切り傷が出来ていたのだ。
「あんまり心配させないで」
「ごめん」
「本当に悪いと思ってる?」
「うん」
イルミに顔を覗き込まれるナマエ。
「じゃあ、ナマエからキスして」
「…………」
「オレに心配かけたお詫びに、ナマエからキスしてよ」
「……いいよ。届かないから屈んで?」
「うん」
イルミはナマエの言う通りに屈んで視線をナマエに合わせた。
ナマエは近付いてきたイルミの顔に更に近付き、触れるだけのキスをする。
「これでいい?」
「うん」
満足気に口角を上げるイルミ。ここ最近は表情がきちんと現れる様になってきた。
「嬉しそうだね」
「嬉しいよ。ナマエからキスされたの、これが初めてだし」
「そうだっけ?」
「うん。いつもオレからしかしてない」
「そっか……ごめんね、気付けなくて」
「別にいいよ。今みたいにお強請りするから」
イルミは声を出して笑っていた。よほど嬉しかったのだろう。ナマエはその光景に目を見開いた。
「どうしたの?」
「笑った……」
「うん?」
「イルミが笑った!」
あまりの嬉しさにナマエはイルミに抱きついた。イルミはそれを軽く抱きとめ、ナマエの頭を撫でた。
「オレだって笑うよ」
「違う!そういう意味じゃないの!」
「じゃあ、どういう意味?」
「ちゃんと顔も笑ってた!!」
「そうなの?」
「うん!」
微かにだが、イルミの表情は笑みを湛えていた。ナマエにはその変化が何よりも嬉しかった。
「じゃあ、後でご褒美ちょうだい」
「いいよ!」
上機嫌なナマエと連れ立って、イルミは入場口から続いている通路を後にした。
「ご褒美ってこんなのでいいの?」
「うん」
イルミが言った【ご褒美】、それはナマエの手料理だった。
「随分変わったご褒美を強請るんだね」
「そう?」
ナマエの手料理を【毒】なしで食べながら、イルミは頭に疑問符を浮かべていた。
「キス以上の事強請られると思ってたから」
イルミに対して苦笑しながらナマエは答えた。
「ディープキスしたいけど、したらナマエが動けなくなるからしてないだけだよ」
「は?それは自慢ですか、イルミさん」
「自慢じゃなくて、本当に動けなくなるから」
「……どういう意味か訊いていい?」
「うん。オレ、毎日【毒】の摂取しているから、その日の【毒】によってはナマエが死にかねない。というより、寝たきりになる可能性が高いかな」
「それは御免蒙りたいね」
「でしょ?」
咀嚼をしながらイルミは続ける。
「だから、ナマエでも耐えられる様な弱い【毒】を取る時までディープキスはお預けなわけ」
ナマエの作った料理を全て平らげたイルミは、『ご馳走様』と言って食器を片付け始めた。
「そこ置いといていいよ~。後で片付けるから」
「片付けはオレがするよ。作って貰ったお礼」
(それじゃご褒美の意味がないじゃん……)
ナマエの思いを知らないイルミは、キッチンへ自分の食器を置くと食後のコーヒーを淹れ始めた。
ナマエも食べ終わって食器を片付けようとするも、イルミに制されてしまう。
「言ったでしょ。オレが片付けるって」
「だけど……」
「いいから。ナマエはコーヒー飲んで寛いでて。ヒソカとの試合で疲れてるでしょ?」
「……有難う」
「どう致しまして」
「本当に勝ったんだね」
「言ったでしょ?勝算が無ければヒソカとは闘(や)らないって」
はにかむナマエをイルミはそっと抱き寄せた。
ナマエの身体は、ヒソカのトランプで所々切れている。全て撃ち落す事は敵わなかった。避けきる事も出来なかった。それ故に、色んなところに切り傷が出来ていたのだ。
「あんまり心配させないで」
「ごめん」
「本当に悪いと思ってる?」
「うん」
イルミに顔を覗き込まれるナマエ。
「じゃあ、ナマエからキスして」
「…………」
「オレに心配かけたお詫びに、ナマエからキスしてよ」
「……いいよ。届かないから屈んで?」
「うん」
イルミはナマエの言う通りに屈んで視線をナマエに合わせた。
ナマエは近付いてきたイルミの顔に更に近付き、触れるだけのキスをする。
「これでいい?」
「うん」
満足気に口角を上げるイルミ。ここ最近は表情がきちんと現れる様になってきた。
「嬉しそうだね」
「嬉しいよ。ナマエからキスされたの、これが初めてだし」
「そうだっけ?」
「うん。いつもオレからしかしてない」
「そっか……ごめんね、気付けなくて」
「別にいいよ。今みたいにお強請りするから」
イルミは声を出して笑っていた。よほど嬉しかったのだろう。ナマエはその光景に目を見開いた。
「どうしたの?」
「笑った……」
「うん?」
「イルミが笑った!」
あまりの嬉しさにナマエはイルミに抱きついた。イルミはそれを軽く抱きとめ、ナマエの頭を撫でた。
「オレだって笑うよ」
「違う!そういう意味じゃないの!」
「じゃあ、どういう意味?」
「ちゃんと顔も笑ってた!!」
「そうなの?」
「うん!」
微かにだが、イルミの表情は笑みを湛えていた。ナマエにはその変化が何よりも嬉しかった。
「じゃあ、後でご褒美ちょうだい」
「いいよ!」
上機嫌なナマエと連れ立って、イルミは入場口から続いている通路を後にした。
「ご褒美ってこんなのでいいの?」
「うん」
イルミが言った【ご褒美】、それはナマエの手料理だった。
「随分変わったご褒美を強請るんだね」
「そう?」
ナマエの手料理を【毒】なしで食べながら、イルミは頭に疑問符を浮かべていた。
「キス以上の事強請られると思ってたから」
イルミに対して苦笑しながらナマエは答えた。
「ディープキスしたいけど、したらナマエが動けなくなるからしてないだけだよ」
「は?それは自慢ですか、イルミさん」
「自慢じゃなくて、本当に動けなくなるから」
「……どういう意味か訊いていい?」
「うん。オレ、毎日【毒】の摂取しているから、その日の【毒】によってはナマエが死にかねない。というより、寝たきりになる可能性が高いかな」
「それは御免蒙りたいね」
「でしょ?」
咀嚼をしながらイルミは続ける。
「だから、ナマエでも耐えられる様な弱い【毒】を取る時までディープキスはお預けなわけ」
ナマエの作った料理を全て平らげたイルミは、『ご馳走様』と言って食器を片付け始めた。
「そこ置いといていいよ~。後で片付けるから」
「片付けはオレがするよ。作って貰ったお礼」
(それじゃご褒美の意味がないじゃん……)
ナマエの思いを知らないイルミは、キッチンへ自分の食器を置くと食後のコーヒーを淹れ始めた。
ナマエも食べ終わって食器を片付けようとするも、イルミに制されてしまう。
「言ったでしょ。オレが片付けるって」
「だけど……」
「いいから。ナマエはコーヒー飲んで寛いでて。ヒソカとの試合で疲れてるでしょ?」
「……有難う」
「どう致しまして」