天空闘技場
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イルミは黙ってナマエの後ろを歩いている。
「ちょっと、イルミ」
「何?」
「前歩いて。この家、広すぎて余裕で迷子になる」
「そう?そんなに広くないと思うけど」
「イルミの【普通】って感覚がおかしいだけで、ここは十分【広い】っての!」
ナマエの反応が面白くて、イルミは笑い声を上げた。
「笑ってないで、早く案内してよ。それと、無表情で笑われても怖い」
目どころか口角すら上げずに笑うイルミ。そんなイルミを見て、ナマエは背筋に冷たい物が流れた。
イルミの案内で、ゾルディック家の飛行場へと辿りついた2人。向かうは天空闘技場。この時期なら、まだヒソカも来ていないはずだ。
「凄い行列だね~」
「うん」
イルミは何故か機嫌が悪かった。
「何をそんなに怒ってるの?」
「別に」
イルミはギタラクルでもなく、全く別の顔に変装していた。しかも鋲無しで。表情が読める顔ではある物の、そのおかげで不機嫌である事が一目瞭然である。
「なら、眉間に皺寄せないで」
「皺寄ってる?」
「うん」
「……気をつける」
それから行列に並んで1時間程経ち、漸く登録の順番が回ってきた。
「ナマエ、格闘技経験は15年位にしといて」
「何で?」
「その方が早く上に行けるから」
「判った」
イルミのアドバイスに従い、必要事項を埋めていく。全て書き終わり窓口のお姉さんへ提出すると、すぐに中へと通された。
「へぇ~」
中では16個のリング場で多くの人々が戦闘を繰り返していた。
「懐かしいな」
「前に来た事あるの?」
「うん。子供の頃、親父に無一文で放り込まれた。その時は200階に到達したら帰れたけど、今回はナマエが1勝するまで一緒にいる」
イルミはそこまで言うと、また黙り込んでしまった。
≪905番・1080番の方、Bのリングへどうぞ≫
番号を呼ばれたナマエはリングへ向かう。イルミは黙ったままそれを見送った。
「両者リングへ」
「おい見ろよ、女だぜ」
「へい、お嬢ちゃん!逃げるなら今のうちだぜ!!」
「遊びじゃねーんだぜ、ギャハハハ!!」
イルミの殺気が漏れ出しているのを感じた。
(こんな野次に一々反応しなくていいのに)
「死にたいのか?」
ナマエの対戦者は何らかの格闘技を身につけている様子だった。
「運がいいな、兄ちゃん!!一発で場外へ叩き出してやれやー!!!」
(確かに野次は煩いけど……そこまで殺気出さなくても良くない?)
「ここ1階のリングでは、入場者のレベルを判断します。制限時間3分以内に自らの力を発揮して下さい。それでは、始め!!」
「一撃で終わらせてやる!」
対戦者の男はナマエ目掛けて突進してきた。
ナマエはそんな男の攻撃を避け、背後から回し蹴りを食らわせる。
すると男はそのまま場外へ飛んで行き、試合終了となった。
(かなり手加減したんだけどなぁ……)
「……905番、キミは50階へ」
チケットを出しながら、審判に言われるナマエ。
「頑張って下さい」
「有難う御座います」
ニコリと笑いながらナマエはチケットを受け取った。
席に戻るとイルミの姿は無く、Pのリングで戦闘中だった。
暫くその様子を見ようと思っていたが、イルミはナマエが席に戻ったと同時に戦闘を終えていた。
「お待たせ」
「おかえり、イルミ」
「……ただいま」
「どうしたの?」
僅かに目を瞠ったイルミに問いかけるナマエ。
「なんでもない」
イルミは突然そっぽを向いてしまった。
「こちらへどうぞ」
試合終了後、イルミと合流したナマエは案内係に連れられてエレベーター前に着ていた。
「このビルでは、200階までは10階単位でクラス分けされています。つまり、50階クラスの選手が1勝すれば60階へ上がり、逆に敗者は40階へ下がるシステムです」
エレベーター内でも説明は続いている。
「ちょっと、イルミ」
「何?」
「前歩いて。この家、広すぎて余裕で迷子になる」
「そう?そんなに広くないと思うけど」
「イルミの【普通】って感覚がおかしいだけで、ここは十分【広い】っての!」
ナマエの反応が面白くて、イルミは笑い声を上げた。
「笑ってないで、早く案内してよ。それと、無表情で笑われても怖い」
目どころか口角すら上げずに笑うイルミ。そんなイルミを見て、ナマエは背筋に冷たい物が流れた。
イルミの案内で、ゾルディック家の飛行場へと辿りついた2人。向かうは天空闘技場。この時期なら、まだヒソカも来ていないはずだ。
「凄い行列だね~」
「うん」
イルミは何故か機嫌が悪かった。
「何をそんなに怒ってるの?」
「別に」
イルミはギタラクルでもなく、全く別の顔に変装していた。しかも鋲無しで。表情が読める顔ではある物の、そのおかげで不機嫌である事が一目瞭然である。
「なら、眉間に皺寄せないで」
「皺寄ってる?」
「うん」
「……気をつける」
それから行列に並んで1時間程経ち、漸く登録の順番が回ってきた。
「ナマエ、格闘技経験は15年位にしといて」
「何で?」
「その方が早く上に行けるから」
「判った」
イルミのアドバイスに従い、必要事項を埋めていく。全て書き終わり窓口のお姉さんへ提出すると、すぐに中へと通された。
「へぇ~」
中では16個のリング場で多くの人々が戦闘を繰り返していた。
「懐かしいな」
「前に来た事あるの?」
「うん。子供の頃、親父に無一文で放り込まれた。その時は200階に到達したら帰れたけど、今回はナマエが1勝するまで一緒にいる」
イルミはそこまで言うと、また黙り込んでしまった。
≪905番・1080番の方、Bのリングへどうぞ≫
番号を呼ばれたナマエはリングへ向かう。イルミは黙ったままそれを見送った。
「両者リングへ」
「おい見ろよ、女だぜ」
「へい、お嬢ちゃん!逃げるなら今のうちだぜ!!」
「遊びじゃねーんだぜ、ギャハハハ!!」
イルミの殺気が漏れ出しているのを感じた。
(こんな野次に一々反応しなくていいのに)
「死にたいのか?」
ナマエの対戦者は何らかの格闘技を身につけている様子だった。
「運がいいな、兄ちゃん!!一発で場外へ叩き出してやれやー!!!」
(確かに野次は煩いけど……そこまで殺気出さなくても良くない?)
「ここ1階のリングでは、入場者のレベルを判断します。制限時間3分以内に自らの力を発揮して下さい。それでは、始め!!」
「一撃で終わらせてやる!」
対戦者の男はナマエ目掛けて突進してきた。
ナマエはそんな男の攻撃を避け、背後から回し蹴りを食らわせる。
すると男はそのまま場外へ飛んで行き、試合終了となった。
(かなり手加減したんだけどなぁ……)
「……905番、キミは50階へ」
チケットを出しながら、審判に言われるナマエ。
「頑張って下さい」
「有難う御座います」
ニコリと笑いながらナマエはチケットを受け取った。
席に戻るとイルミの姿は無く、Pのリングで戦闘中だった。
暫くその様子を見ようと思っていたが、イルミはナマエが席に戻ったと同時に戦闘を終えていた。
「お待たせ」
「おかえり、イルミ」
「……ただいま」
「どうしたの?」
僅かに目を瞠ったイルミに問いかけるナマエ。
「なんでもない」
イルミは突然そっぽを向いてしまった。
「こちらへどうぞ」
試合終了後、イルミと合流したナマエは案内係に連れられてエレベーター前に着ていた。
「このビルでは、200階までは10階単位でクラス分けされています。つまり、50階クラスの選手が1勝すれば60階へ上がり、逆に敗者は40階へ下がるシステムです」
エレベーター内でも説明は続いている。