ゾルディック家
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「オレに対して【冷たい】から、オレも【どうでもいい人】なんじゃないの?」
「……それは違う。今はイルミに対して怒ってるだけ」
「まだ機嫌直してくれてなかったんだ…………」
明らかに落胆の色を見せるイルミ。そんなイルミにナマエは『当たり前だ』と告げた。
「【家族】に【念能力】使って言いなりにさせるなんて、許せることじゃない」
「気付いてたんだ?」
「あの場にいて、気付かない方がおかしい」
「他の人は気付いてなかったのに」
「【念能力】使えない人は、キルアがイルミの気迫に負けたと思ってるよ。だけど、レオリオの試合中に取った行動――アレは明らかに【念】で操作されてる状態だった。キルアの目が普通じゃなかったし」
「…………」
「だから、イルミの事はまだ怒ってる」
「どうしたら許してくれる?」
「とりあえずはキルアに会わせて。その後の事は会ってから考える」
「……分かった」
執事邸を出て走る事40分。漸く本邸に辿り着いた。
本邸の玄関では、ゴトーがこれまた恭しく礼をして出迎えてくれた。
「ただいま、ゴトー」
「お帰りなさいませ、イルミ様。そちらの方は正式なお客様でよろしいのですね?」
「うん。オレはいつものでいいけど、ナマエには何も入れないでね」
「畏まりました」
ゴトーに指示を出し、イルミは邸内へと足を進める。
「ナマエ、置いてくよ?」
「ちょっ……待ってよ!」
取り残されまいと、ナマエはイルミの後を追った。
「で、何でキルアに会うはずがティータイムになってるの?」
「キルが寝てるから」
「寝てるのか……」
何故かイルミの部屋に通され、紅茶と茶菓子を用意された。
「そんなに落胆しないでよ。起きたらちゃんと会わせてあげるから」
「本当かどうか怪しいんだよ」
ゴトーが用意したティーセットを前に、イルミは優雅にお茶を飲んでいる。その様子はまるで一枚の絵画の様だ。
「ナマエは飲まないの?」
「いや……ゾルディックって言えば【毒】入りなんでしょ?」
「大丈夫だよ。さっきゴトーに、ナマエの分には何も入れるなって指示出したから」
「本当?」
「本当。ナマエに何かあったら、オレが困るから」
普段は表情の無いイルミが、珍しく眉を寄せ顔を顰めている。
そんなイルミを見て、ナマエは『イルミにもまだ感情があったんだ』とほんの少し安堵した。
それから数時間経った頃、ノックの音と共にゴトーがイルミの部屋へと入ってきた。
「キルア様がお目覚めになりました」
「やっと起きたか……」
ティータイムが終わっても離れようとしないイルミに戸惑いながらも、キルアが起きるまで我慢していたナマエ。そんなナマエを知りつつ、離したくなかったイルミは、小さく溜息を吐いた。
「じゃ、キルアに会ってくる」
「オレは暫くここにいるから、終わったらちゃんと戻ってきてよ?ナマエに頼みたい仕事があるし」
【頼みたい仕事】という言葉に、ナマエの肩がピクリと動いた。仕事らしい仕事は今まで何もしておらず、主にジンの手伝いしかしていなかったからだ。
「……分かった」
返事だけ返して、ナマエはゴトーの案内でキルアがいる拷問部屋へと向かった。
拷問部屋に近付くにつれて、大きな怒声が聞こえてくる。
(この声――ミルキか)
扉の前まで来ると、ミルキの怒声以外にもムチで殴る音も聞こえてくる。
「私はここでお待ちしてますので」
『中にどうぞ』と促し、ゴトーに一礼された。
「お邪魔しま~す」
声を掛けながらドアを開けると、ミルキがこちらを振り返った。
「誰だ!?お前!!」
ミルキの怒声に、俯いていた顔を上げるキルア。
「ナマエ!?」
「キルの知り合いか?!」
「キルアとイルミの知り合い。イルミには絶賛【口説かれ】中のナマエです」
「……それは違う。今はイルミに対して怒ってるだけ」
「まだ機嫌直してくれてなかったんだ…………」
明らかに落胆の色を見せるイルミ。そんなイルミにナマエは『当たり前だ』と告げた。
「【家族】に【念能力】使って言いなりにさせるなんて、許せることじゃない」
「気付いてたんだ?」
「あの場にいて、気付かない方がおかしい」
「他の人は気付いてなかったのに」
「【念能力】使えない人は、キルアがイルミの気迫に負けたと思ってるよ。だけど、レオリオの試合中に取った行動――アレは明らかに【念】で操作されてる状態だった。キルアの目が普通じゃなかったし」
「…………」
「だから、イルミの事はまだ怒ってる」
「どうしたら許してくれる?」
「とりあえずはキルアに会わせて。その後の事は会ってから考える」
「……分かった」
執事邸を出て走る事40分。漸く本邸に辿り着いた。
本邸の玄関では、ゴトーがこれまた恭しく礼をして出迎えてくれた。
「ただいま、ゴトー」
「お帰りなさいませ、イルミ様。そちらの方は正式なお客様でよろしいのですね?」
「うん。オレはいつものでいいけど、ナマエには何も入れないでね」
「畏まりました」
ゴトーに指示を出し、イルミは邸内へと足を進める。
「ナマエ、置いてくよ?」
「ちょっ……待ってよ!」
取り残されまいと、ナマエはイルミの後を追った。
「で、何でキルアに会うはずがティータイムになってるの?」
「キルが寝てるから」
「寝てるのか……」
何故かイルミの部屋に通され、紅茶と茶菓子を用意された。
「そんなに落胆しないでよ。起きたらちゃんと会わせてあげるから」
「本当かどうか怪しいんだよ」
ゴトーが用意したティーセットを前に、イルミは優雅にお茶を飲んでいる。その様子はまるで一枚の絵画の様だ。
「ナマエは飲まないの?」
「いや……ゾルディックって言えば【毒】入りなんでしょ?」
「大丈夫だよ。さっきゴトーに、ナマエの分には何も入れるなって指示出したから」
「本当?」
「本当。ナマエに何かあったら、オレが困るから」
普段は表情の無いイルミが、珍しく眉を寄せ顔を顰めている。
そんなイルミを見て、ナマエは『イルミにもまだ感情があったんだ』とほんの少し安堵した。
それから数時間経った頃、ノックの音と共にゴトーがイルミの部屋へと入ってきた。
「キルア様がお目覚めになりました」
「やっと起きたか……」
ティータイムが終わっても離れようとしないイルミに戸惑いながらも、キルアが起きるまで我慢していたナマエ。そんなナマエを知りつつ、離したくなかったイルミは、小さく溜息を吐いた。
「じゃ、キルアに会ってくる」
「オレは暫くここにいるから、終わったらちゃんと戻ってきてよ?ナマエに頼みたい仕事があるし」
【頼みたい仕事】という言葉に、ナマエの肩がピクリと動いた。仕事らしい仕事は今まで何もしておらず、主にジンの手伝いしかしていなかったからだ。
「……分かった」
返事だけ返して、ナマエはゴトーの案内でキルアがいる拷問部屋へと向かった。
拷問部屋に近付くにつれて、大きな怒声が聞こえてくる。
(この声――ミルキか)
扉の前まで来ると、ミルキの怒声以外にもムチで殴る音も聞こえてくる。
「私はここでお待ちしてますので」
『中にどうぞ』と促し、ゴトーに一礼された。
「お邪魔しま~す」
声を掛けながらドアを開けると、ミルキがこちらを振り返った。
「誰だ!?お前!!」
ミルキの怒声に、俯いていた顔を上げるキルア。
「ナマエ!?」
「キルの知り合いか?!」
「キルアとイルミの知り合い。イルミには絶賛【口説かれ】中のナマエです」