ゾルディック家
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飛行場へ着いたナマエとイルミは、その足でシルバが用意した高速艇へと乗り込んだ。2人が乗ってすぐ、高速艇はククルーマウンテンにあるゾルディック家へ向けて飛行し始めた。
高速艇内ではナマエは黙して語らず、イルミも何も言わなかった。『おはよう』の挨拶すらない。
(完全に怒らせちゃったかな……)
さすがはシルバが用意した高速艇。通常3日かかる所を1日半でパドキア共和国に着いた。
高速艇はゾルディック家の正門前に着陸し、2人はお互い無言のまま降り立つ。
イルミの姿を見たゼブロは慌てて守衛室から出てきた。
「これはイルミ坊ちゃん、お帰りなさいませ」
「うん、ただいま」
「そちらの方は……?」
「オレの【好きな】コ」
「左様で御座いましたか」
「とりあえず、オレは先に行ってるから。ナマエもあの門から入ってきてね」
そう言いながら【試しの門】を押し開け、イルミは姿を消した。
「客人まで試すのかよ……」
「すいませんねェ……」
「いいよ。貴方に謝られる覚えは無いから」
ナマエは黙って【試しの門】へと近付き、上を見上げた。7まであるその門は巨大としか言い様が無い。
「試されるのは好きじゃないんだけど――ねっ!!」
両腕に力を溜め、ナマエは【試しの門】を開き中へと進んだ。中に入ったナマエの背後からは、ゴオォンという扉の閉まる音が響いている。
「まさか……あの様な女性が5まで開けられるとは……」
ナマエが敷地内へ入った後、ゼブロは驚きを隠せずにいた。
中に入って目に入ったのは、巨大な狩猟犬:ミケ。
(ミケって普通は猫につける名前だろ、猫に!)
何も写さない漆黒の瞳と暫し見詰め合っていると、どこからとも無くイルミが現れた。
「ちゃんと開けれたんだ?」
「……」
「ナマエ?」
「…………」
「ハァ……いい加減、機嫌直してよ」
溜息を漏らしてしまうイルミに対し、ナマエはミケを見つめたまま動かない。
「どうしたの?」
「ん?あぁ、犬に見とれてただけだから気にしないで」
「動物好きなの?」
「うん、好きだよ。虫は大嫌いだけどね」
「そうなんだ」
やっと返事をしてくれたナマエに、イルミは安堵した。このままずっと無言でいられたくない。もっとナマエの声を聞きたい。そんな想いがイルミの中に芽生え始めていた。
「じゃ、うちまで走るよ」
「分かった」
イルミは言い終わると同時に走り出していた。ナマエも遅れを取るまいと走り出す。
走る事20分、漸く1つの建物が見えてきた。黒尽くめの執事が一列に並んで恭しく礼をしている。
「「「お帰りなさいませ、イルミ様」」」
「ただいま。ゴトーは?」
「本邸にてイルミ様をお迎えする準備をしております」
「そ。分かった」
「そちらの方は……」
執事の視線がナマエに集まる。
「オレの【好きな】コ。【口説いてる】最中だから、失礼の無いようにね」
「「「畏まりました」」」
「ナマエ、疲れてなきゃこのままうちまで行くけど……大丈夫?」
「まだまだ余裕」
ニヤリと笑うナマエに、イルミは再度走り出した。ナマエも後を追うべく走り出す。
「否定しないんだね」
「何が?」
かなりのスピードで走っているにもかかわらず、2人は普通に会話している。
「オレが【好き】とか【口説いてる】とか言う事」
「ん~……本当の事なんでしょ?だったら否定しない。イルミの気持ちであって、私の気持ちでは無いし」
「ナマエってさ、【冷たい】ってよく言われない?」
「どうでもいい人には【冷たい】よ、そりゃ。人類皆家族なんて思って無いし」
「それって、オレも【どうでもいい人】って意味?」
「?」
ナマエの頭に疑問符が浮かぶ。イルミを【どうでもいい人】にした覚えは無い。
高速艇内ではナマエは黙して語らず、イルミも何も言わなかった。『おはよう』の挨拶すらない。
(完全に怒らせちゃったかな……)
さすがはシルバが用意した高速艇。通常3日かかる所を1日半でパドキア共和国に着いた。
高速艇はゾルディック家の正門前に着陸し、2人はお互い無言のまま降り立つ。
イルミの姿を見たゼブロは慌てて守衛室から出てきた。
「これはイルミ坊ちゃん、お帰りなさいませ」
「うん、ただいま」
「そちらの方は……?」
「オレの【好きな】コ」
「左様で御座いましたか」
「とりあえず、オレは先に行ってるから。ナマエもあの門から入ってきてね」
そう言いながら【試しの門】を押し開け、イルミは姿を消した。
「客人まで試すのかよ……」
「すいませんねェ……」
「いいよ。貴方に謝られる覚えは無いから」
ナマエは黙って【試しの門】へと近付き、上を見上げた。7まであるその門は巨大としか言い様が無い。
「試されるのは好きじゃないんだけど――ねっ!!」
両腕に力を溜め、ナマエは【試しの門】を開き中へと進んだ。中に入ったナマエの背後からは、ゴオォンという扉の閉まる音が響いている。
「まさか……あの様な女性が5まで開けられるとは……」
ナマエが敷地内へ入った後、ゼブロは驚きを隠せずにいた。
中に入って目に入ったのは、巨大な狩猟犬:ミケ。
(ミケって普通は猫につける名前だろ、猫に!)
何も写さない漆黒の瞳と暫し見詰め合っていると、どこからとも無くイルミが現れた。
「ちゃんと開けれたんだ?」
「……」
「ナマエ?」
「…………」
「ハァ……いい加減、機嫌直してよ」
溜息を漏らしてしまうイルミに対し、ナマエはミケを見つめたまま動かない。
「どうしたの?」
「ん?あぁ、犬に見とれてただけだから気にしないで」
「動物好きなの?」
「うん、好きだよ。虫は大嫌いだけどね」
「そうなんだ」
やっと返事をしてくれたナマエに、イルミは安堵した。このままずっと無言でいられたくない。もっとナマエの声を聞きたい。そんな想いがイルミの中に芽生え始めていた。
「じゃ、うちまで走るよ」
「分かった」
イルミは言い終わると同時に走り出していた。ナマエも遅れを取るまいと走り出す。
走る事20分、漸く1つの建物が見えてきた。黒尽くめの執事が一列に並んで恭しく礼をしている。
「「「お帰りなさいませ、イルミ様」」」
「ただいま。ゴトーは?」
「本邸にてイルミ様をお迎えする準備をしております」
「そ。分かった」
「そちらの方は……」
執事の視線がナマエに集まる。
「オレの【好きな】コ。【口説いてる】最中だから、失礼の無いようにね」
「「「畏まりました」」」
「ナマエ、疲れてなきゃこのままうちまで行くけど……大丈夫?」
「まだまだ余裕」
ニヤリと笑うナマエに、イルミは再度走り出した。ナマエも後を追うべく走り出す。
「否定しないんだね」
「何が?」
かなりのスピードで走っているにもかかわらず、2人は普通に会話している。
「オレが【好き】とか【口説いてる】とか言う事」
「ん~……本当の事なんでしょ?だったら否定しない。イルミの気持ちであって、私の気持ちでは無いし」
「ナマエってさ、【冷たい】ってよく言われない?」
「どうでもいい人には【冷たい】よ、そりゃ。人類皆家族なんて思って無いし」
「それって、オレも【どうでもいい人】って意味?」
「?」
ナマエの頭に疑問符が浮かぶ。イルミを【どうでもいい人】にした覚えは無い。