最終試験
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「あの……どちらに?」
審判に止められるナマエ。
「一服しに中庭に行ってくるだけですよ」
そう言うと、特に咎められもせずに中庭に出る事が出来た。
ふぅ~と煙を吐き出すナマエ。
(手加減するのって、案外難しいもんなんだなぁ)
それからどれだけの時間が経ったのか、気を失ったゴンが会場から運び出されていくのが見えた。まだあの殺伐とした空間に戻りたくない。そう思ったナマエは、煙草を吸いながら歌を口ずさんでいた。
すると会場からとてつもない殺気が溢れ出してきた。
(この感覚――イルミ!?)
ナマエは会場まで駆けた。
(まさかこんなに早くキルアと対峙するなんて……)
会場に着いたナマエは勢いよく扉を開いた。
「オレと戦って勝たないと、ゴンを助けられない。友達の為にオレと戦えるかい?出来ないね。何故ならお前は友達なんかより、今この場でオレを倒せるか倒せないかの方が大事だから」
イルミの言葉にキルアがビクつく。そんなキルアに向かって、イルミは歩を進めていた。
「そしてもう、お前の中で答えは出ている。『オレの力では兄貴を倒せない』。『勝ち目の無い敵とは戦うな』。オレが口を酸っぱくして教えたよね?」
キルアは後ずさろうとしている。
「動くな。少しでも動いたら、戦い開始の合図とみなす。同じく、お前とオレの体が触れた瞬間から戦い開始とする。止める方法は1つだけ。判るな?」
キルアに手を伸ばしながらもイルミは続けた。
「だが……忘れるな。お前がオレと戦わなければ、大事なゴンが死ぬ事になるよ」
キルアの全身は冷や汗で濡れている。
「やっちまえ、キルア!!どっちにしろお前もゴンも殺させやしねえ!!そいつは何があってもオレ達が止める!!お前のやりたい様にしろ!!」
あと少しでイルミの指がキルアに触れる。
「……まいった。オレの……負けだよ」
会場内に沈黙が流れる。
「イルミの野郎……」
ナマエは歯を食いしばり、拳を握った。その拳からは、僅かに血が滴っていた。それだけナマエの怒りは凄まじい物だった。
「あー、良かった。これで戦闘解除だね」
パンと手を鳴らしながらイルミはキルアに近寄った。
「はっはっは。ウソだよ、キル。ゴンを殺すなんてウソさ。お前をちょっと試してみたのだよ。でもこれではっきりした」
キルアの肩を叩きながら、イルミは言葉を続けた。
「お前に友達を作る資格は無い。必要も無い。今まで通り親父やオレのいう事を聞いて、ただ仕事をこなしていればそれでいい。ハンター試験も必要な時期が来ればオレが指示する。今は必要ない」
そう言うと、イルミはキルアから離れてナマエの方へと歩いてきた。
「あれ?いつの間に戻ってきたの?」
「……」
「ナマエ?」
ナマエの顔を覗き込んだイルミの頬に、ナマエは拳を打ち込んだ。
「本当なら【わが臈たし悪の華(デビルフラミンゴ)】を使いたい所だけど、今はコレで我慢する……」
イルミを殴った拳を押さえながら、ナマエは呟いた。
「?」
「私はイルミのやり方を許さない」
「別に許さなくていいよ。うちの教育方針なだけだし」
「…………」
「それより、手見せて。咄嗟に【堅】使っちゃったから」
「大丈夫。平気」
「でも、血が出てる」
「……」
「いいから見せて」
有無を言わさず、イルミはナマエの手を取った。
「手の甲は大丈夫みたいだけど、掌の傷はどうしたの?」
「…………」
「言わないなら、またキスするよ」
「……勝手にすれば?それがどういう結果を招くか、イルミなら判るよね」
「……ふぅ。判ってるよ。無理強いはしない。でも、掌を怪我してる理由位は教えて」
「もうすぐ解る……」
それから抜け殻になっていたキルアが突然動き出した。
審判に止められるナマエ。
「一服しに中庭に行ってくるだけですよ」
そう言うと、特に咎められもせずに中庭に出る事が出来た。
ふぅ~と煙を吐き出すナマエ。
(手加減するのって、案外難しいもんなんだなぁ)
それからどれだけの時間が経ったのか、気を失ったゴンが会場から運び出されていくのが見えた。まだあの殺伐とした空間に戻りたくない。そう思ったナマエは、煙草を吸いながら歌を口ずさんでいた。
すると会場からとてつもない殺気が溢れ出してきた。
(この感覚――イルミ!?)
ナマエは会場まで駆けた。
(まさかこんなに早くキルアと対峙するなんて……)
会場に着いたナマエは勢いよく扉を開いた。
「オレと戦って勝たないと、ゴンを助けられない。友達の為にオレと戦えるかい?出来ないね。何故ならお前は友達なんかより、今この場でオレを倒せるか倒せないかの方が大事だから」
イルミの言葉にキルアがビクつく。そんなキルアに向かって、イルミは歩を進めていた。
「そしてもう、お前の中で答えは出ている。『オレの力では兄貴を倒せない』。『勝ち目の無い敵とは戦うな』。オレが口を酸っぱくして教えたよね?」
キルアは後ずさろうとしている。
「動くな。少しでも動いたら、戦い開始の合図とみなす。同じく、お前とオレの体が触れた瞬間から戦い開始とする。止める方法は1つだけ。判るな?」
キルアに手を伸ばしながらもイルミは続けた。
「だが……忘れるな。お前がオレと戦わなければ、大事なゴンが死ぬ事になるよ」
キルアの全身は冷や汗で濡れている。
「やっちまえ、キルア!!どっちにしろお前もゴンも殺させやしねえ!!そいつは何があってもオレ達が止める!!お前のやりたい様にしろ!!」
あと少しでイルミの指がキルアに触れる。
「……まいった。オレの……負けだよ」
会場内に沈黙が流れる。
「イルミの野郎……」
ナマエは歯を食いしばり、拳を握った。その拳からは、僅かに血が滴っていた。それだけナマエの怒りは凄まじい物だった。
「あー、良かった。これで戦闘解除だね」
パンと手を鳴らしながらイルミはキルアに近寄った。
「はっはっは。ウソだよ、キル。ゴンを殺すなんてウソさ。お前をちょっと試してみたのだよ。でもこれではっきりした」
キルアの肩を叩きながら、イルミは言葉を続けた。
「お前に友達を作る資格は無い。必要も無い。今まで通り親父やオレのいう事を聞いて、ただ仕事をこなしていればそれでいい。ハンター試験も必要な時期が来ればオレが指示する。今は必要ない」
そう言うと、イルミはキルアから離れてナマエの方へと歩いてきた。
「あれ?いつの間に戻ってきたの?」
「……」
「ナマエ?」
ナマエの顔を覗き込んだイルミの頬に、ナマエは拳を打ち込んだ。
「本当なら【わが臈たし悪の華(デビルフラミンゴ)】を使いたい所だけど、今はコレで我慢する……」
イルミを殴った拳を押さえながら、ナマエは呟いた。
「?」
「私はイルミのやり方を許さない」
「別に許さなくていいよ。うちの教育方針なだけだし」
「…………」
「それより、手見せて。咄嗟に【堅】使っちゃったから」
「大丈夫。平気」
「でも、血が出てる」
「……」
「いいから見せて」
有無を言わさず、イルミはナマエの手を取った。
「手の甲は大丈夫みたいだけど、掌の傷はどうしたの?」
「…………」
「言わないなら、またキスするよ」
「……勝手にすれば?それがどういう結果を招くか、イルミなら判るよね」
「……ふぅ。判ってるよ。無理強いはしない。でも、掌を怪我してる理由位は教えて」
「もうすぐ解る……」
それから抜け殻になっていたキルアが突然動き出した。