「フフフ、間に合った…………ぜ」
言うなり男はバタリと倒れた。
「…………死んでるぜ」
「バカな奴だぜ。死んで合格するよりも、生きて再挑戦すればいいのによ」
その後も続々と受験生が扉から出てくるも、ゴン達はまだ来ない。
≪残り1分です≫
残り時間のアナウンスが流れた数瞬後、1つの扉が開いた。そこから出てきたのはゴンとキルアとクラピカ。
（3人……か♣）
「ちょっと行って来る」
ギタラクルにそう言い残し、ナマエはゴン達を出迎えに向かった。
「お疲れ、ゴン、キルア」
「あ、ナマエさん！」
「やっぱ合格してたか、ナマエは」
「どういう意味かな？キルア君」
ニッコリと笑いながらキルアに問いただすナマエ。
「な……なんでも無い！！」
フイッとそっぽを向くキルア。ナマエはその姿を見てクスクスと笑った。
「ゴン、こちらの方は？」
「ナマエさん。一次試験の時に仲良くなったんだ」
「そうか。私はクラピカという。よろしく」
握手を求めてくるクラピカに、ナマエは快く握手した。
「こちらこそ、よろしくね。クラピカさん」
「呼び捨てで構わない」
「分かったよ、クラピカ。なら私の事も呼び捨てにしてね」
≪残り30秒です≫
「ギリギリだったね」
ホッと一息つくゴン。
「もう手がマメだらけだ」
自分の両手を見ながら、クラピカは苦笑した。
「全く、イチかバチかだったな」
そこにレオリオとトンパが入ってきた。
「レオリオ！」
「だが、こうして5人揃ってタワーを攻略できた。ゴンのおかげだな。全く、あの場面で良く思いついたもんだな」
レオリオは半ば感心したようにゴンに向かって言った。
「ナマエさん、こっちがレオリオ。友達なんだ。レオリオ、この人がナマエさんだよ」
ゴンに紹介され、ナマエは簡単に挨拶した。
「一次試験でゴンとキルアと知り合いになったナマエと言います。よろしく、レオリオさん」
「おう！レオリオでいいぜ、ナマエ。ゴンの知り合いならオレの知り合いも同然だ！！」
二カッと笑いながら言うレオリオ。
「じゃ、私はもう行くよ。またね、皆」
ギタラクルから殺気を向けられて、ナマエはそそくさとその場を後にした。
≪タイムアップー！！第三次試験通過人数26名！！内1名死亡≫